【レビュー】コレ1台でハイレゾReady!テレビも観られる一体型PC『ESPRIMO FH77/UD』

20150831_01_001

『ESPRIMO FH77/UD』は、以前のFHシリーズからデザインを一新し、よりコンパクトに生まれ変わった新モデル。最小傾斜時の奥行きはわずか15.8cmで、従来の20.1cmと比べ、より狭いスペースにも設置できるようになった。また、本体前面にSDスロットやUSBポートを配置し、写真の取り込みやファイルコピーなどがやりやすくなっている。

最大の特長は、本体だけでハイレゾ再生に対応していること。パイオニアと共同開発したハイレゾ対応BOXスピーカーは、高音域用のツイーターに磁性流体を採用することでクリアな高音域の表現を実現するなど、音質にこだわりがある点に注目したい。

■基本性能をチェック
USBポートは側面と背面にも装備
20150831_01_002 20150831_01_003
▲USBは前面のUSB 3.0に加え、右側面にUSB 3.0とUSB 2.0、背面にUSB 3.0×2とUSB 2.0を装備。背面には有線LANも。

場所をとらずにキーボードを収納
20150831_01_004
▲キーボードは、本体の足の間にちょうど入るサイズ。PCを使わない時には本体の下に収納できるので、狭い机の上でも場所を取らないのが◎。

ボリュームなどの専用ボタンを搭載
20150831_01_005
▲キーボードには音量、輝度調節、「MyCloud」、メニュー、サポートボタンを備える。マウスに手を伸ばさずとも、すぐに機能を呼び出せるのが○。

■使いやすいテレビ機能
デジタル3波チューナーを2基搭載し、裏番組録画にも対応するなどテレビ機能は十分と言える。専用リモコンを使うとテレビ視聴ソフトの表示モードが変わり、リモコンでも操作しやすいメニューとなるのが便利だ。また、スマホやタブレットからテレビが観られるので、PCをリビングに置いたまま、お風呂や自室といった別の場所から番組を楽しめる。有料のプラグインを使えば、外出先からも視聴可能だ。

テレビ操作に便利な専用リモコン
20150831_01_006
▲テレビやBD/DVDプレーヤーソフトの起動から操作、終了まで、ひと通りの操作ができるリモコンが付属。一般的なテレビのリモコンに近く、操作しやすい。

テレビ機能を別の場所から利用できる
20150831_01_007
▲スマホや別のPCにプレーヤーアプリをインストールすることで、本体と離れた場所からライブ放送や録画番組が視聴できる。

テレビ視聴ソフト「DigitalTVbox」がプリイン
20150831_01_008
▲見やすい番組表やおまかせ予約機能を装備した「DigitalTVbox」。リモコン操作時には最大表示になり、本物のテレビのような操作が可能だ。

■こだわりの音質
音楽CDやMP3では潰れていた細かな音もしっかりと聞こえ、より原音に近い、臨場感のある音が楽しめるのがハイレゾ再生の魅力。このハイレゾ再生には、対応したDACやアンプ、スピーカーなどが必要となるが、『FH77/UD』ならばこれらを全て内蔵している。あとは、ハイレゾ音源さえ用意すれば、すぐにでも高音質を体験できるのだ。また、スピーカーは電源オフ時に、外部スピーカーとして利用できるのも便利。

金属メッシュで音の抜けを向上
20150831_01_009
▲樹脂製のスピーカーメッシュでは穴が小さくなりやすく、音がこもってしまうことも。金属メッシュを採用することで、音の抜けを向上させている。

パイオニア製のハイレゾ対応BOXスピーカー
20150831_01_010
▲高音域用のツイーターも搭載したパイオニア製スピーカーを採用。ハイレゾならではの広い音域、繊細な音をしっかりと再生してくれる。

外部入力から使えるパワーオフスピーカー
20150831_01_011
▲PC電源オフ時にオーディオプレーヤーなどの外部スピーカーとして使える機能を装備。ハイレゾスピーカーを別の機器で使える。

■使い勝手Check!
ハンドジェスチャーで離れた位置から簡単操作
20150831_01_012 20150831_01_013
▲Webカメラをジェスチャー操作に使えるのが「ハンドジェスチャー」機能。例えば、手で“チョキ”の形を作り、右に動かすと音量が上がり、左に動かすと音量下がるといったように、手の形と手の動きでPCを操作できるのが面白い。できることはそこまで多くはないが、リモコンやキーボード、マウスなどを使わず、ジェスチャーで操作できるのが特長だ。映像から目を離したくない、テレビやBD/DVD観賞時などの操作時に活躍してくれるだろう。

離席時に自動で画面を消灯してくれる電源管理機能が便利!
20150831_01_014
▲こちらもWebカメラを使った機能で、PCの前から離れると自動で画面を消灯してくれるというもの。消灯時にPCの前に戻ると自動で再点灯してくれる。電源オプションの「ディスプレイの電源を切る」とは違い、PCを操作していなくてもPCの前にいるだけで消灯されないのがうれしい。

■結論
23型の液晶を搭載した『FH77/UD』は、最小傾斜にしたときの奥行きがわずか15.8cm。今使っている液晶ディスプレイは21.5型だが、スタンドの底面が直径約19cmの円形なので、これよりも奥行きが短いことに驚いてしまった。実際は横幅が増えているので机に置いたときの占有面積は大きくなる……はずなのだが、今までより確実に机の上が広くなっていた。奥行きが短くなったぶん手前のスペースが増えたこともあるが、最大の理由は、本体下にキーボードを収納しておけること。以前はPCを使わない時でもキーボードをしまう場所がなく、常に机の上に出しっぱなしになっていただけに、これだけでもかなりの違いと言える。

実際に使い始めてから便利に感じたのが、前面中央にあるSDカードスロットとUSBポートだ。本体の横や後ろをのぞき込まずに使えるというのもそうだが、特にUSBはコネクタを見て挿す向きを確認できるのが大きい。USBは向きを間違えると挿さらず、イラっとすることが多いので、そういう失敗がなくなるのが予想以上に快適だ。

気になるハイレゾ再生は、「e-onkyo」からダウンロードできる無料サンプル2つ(96kHz/24bit、192kHz/24bit)と、これを元に変換したMP3(128kbps)の3つで比較してみた。MP3は全体的にぼやけた音だが、96kHzでは明らかに音が鮮明になり、特に高音は頭打ちのない広がりが感じられた。さらに192kHzになると、今まで混ざっていた音が各楽器の音の重なりとして聞こえてくるほどの立体感があった。普段音楽はあまり聴かないし、音にこだわりがあるわけでもないが、それでも聴き分けられるほどの差があることに驚いた。正直なところ、小さな内蔵スピーカーではそれほど差がないだろうと思っていただけに、いい意味で裏切られたわけだ。ハイレゾの解像感はしっかりと再現できていると言えるだろう。

高性能なクアッドコアCPUを採用するなどスペック面での不満がない上、スマホからの視聴もできるテレビ機能を装備。さらに、Webカメラを使ったジェスチャー操作といったユニークな機能まで搭載し、PCとしての完成度は高い。欲しい機能が全て詰め込まれた、オールマイティに使えるメインPCとして活躍してくれるはずだ。

■ESPRIMO HF77/UDを使い倒してわかったこと
趣味のメインPCとしてフル活用できる

大型液晶搭載でテレビチューナーを搭載していることもあり、リビングに置く家族用PCとしても使えるが、ハイレゾ再生やクアッドコアCPUの性能を考えると少しもったいない。画像や動画編集、アプリ作成、ゲーム、音楽鑑賞など、個人で占有して使えるメインPCとしてフルに活用してこそ、『FH77/UD』の真価が発揮できるだろう。

富士通
ESPRIMO FH77/UD
実勢価格:20万7330円

20150831_01_015

OS:Windows 8.1 CPU:Core i7-4712MQ(最大3.3GHz、4コア/8スレッド) メモリ:8GB ストレージ:2TB HDD ディスプレイ:23型(1920×1080ドット) サイズ:W544×418〜395×158〜229mm 重量:約7.2kg インターフェイス:USB 3.0×3、SDカードスロット、デジタル3波チューナー×2など 通信機能:無線LAN(IEEE 802.11ac/a/b/g/n準拠)、Bluetooth 4.0、有線LAN 光学ドライブ:BD

 

文/宮里圭介 撮影/松浦文生

※『デジモノステーション』2015年10月号より抜粋

関連サイト
『ESPRIMO FH77/UD』製品情報ページ