今買えるハイレゾプレイヤーほぼ全部、20モデルを評論家がガチ評価

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再生するだけならスマホで十分。音楽プレイヤーをどうせ買うなら「スマホより断然良い音」でなければ意味がない。音質追求のハイスペックモデルはその象徴。さらに高コスパなリーズナブルモデルも充実してきた。ハイレゾプレイヤーの幅は広がり、高音質を「選ぶ楽しみ」も味わえるようになってきたのだ。

音質、操作性や携帯性などを基準に、市場にあるほぼ全てのモデル、20機種をオーディオ評論家 高橋敦が評価する。

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▲オーディオ評論家 高橋敦
パーソナルオーディオ分野を主に活動中。このハイレゾプレイヤー分野の今後に向けての個人的な希望は、国内メーカーの参入が増えること!

 

■おすすめはこの3モデルだ!■

使い勝手もハイクオリティを求める人に!
ソニー
ウォークマンNW-ZX2
実勢価格:12万2790円
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ウォークマンのフラッグシップ。フルデジタルアンプ「S-Master HX」や、AACとMP3音源も高音質再生する「DSEE HX」を搭載する。筐体や電源回路の、コストよりも軽さよりも音質重視な作り込みで、別次元の音に到達した。

SPEC
サイズ:W65.1×H131.2×D18.5mm 重量:約235g 液晶サイズ:4.0型 内蔵/外部メモリ:128GB/micro SD×1(最大128GB) PCM最大:192kHz/24bit DSD最大:5.6MHz/1bit 充電時間:約4.5時間/非公表(USB/AC) 連続再生時間:約43時間(FLAC 96kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆☆
バスドラムやベースの低音がドンッと飛んでくる生々しいスピード感や細かな音までの見えやすさが見事。「モバイルのソニー」のノウハウが発揮された、使っていて不自然さを感じないメニュー構造やボタン配置などインターフェースデザインも最高評価の理由。

 

コスパ&多機能性を求める人に!
FiiO
X3 2nd generation
実勢価格:3万5420円

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「デュアル・クリスタルオシレーター」で音声処理精度を高め、細かな音までの解像度を獲得。Xシリーズは機種ごとにボタン配置等を見直しており、最新世代の本機は操作性も歴代最高。

SPEC
サイズ:W57.7×H96.7×D16.1mm 重量:約135g 液晶サイズ:非公表 内蔵/外部メモリ:非対応/microSD×1(最大128GB) PCM最大:192kHz/24bit DSD最大:5.6MHz/1bit 充電時間:約8時間/約3時間(USB/AC) 連続再生時間:約10時間以上(フォーマット非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆☆
音調的には柔らかめでウォームな傾向だが、強い癖というほどではなく全体の音域バランスも良好。そしてDSD 5.6MHzネイティブ再生はこの価格では例外的と言えるほどのハイスペックだ。DSDにも興味ありなエントリーユーザーにはこれしかない。

 

携帯性を重視する人に!
アイリバー
Astell&Akern AK Jr
実勢価格:6万3830円

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『AK100』のコンセプトを内部的に継承し、デザインとスリムさは大きく進化。歴代モデルで得たノウハウを投入した高出力・低インピーダンス設計で、最高級モデルの性能も引き出せる。

SPEC
サイズ:W52.9×H117×D8.9mm 重量:98g 液晶サイズ:3.1型 内蔵/外部メモリ:64GB/microSD×1(最大64GB) PCM最大:192kHz/32bit DSD最大:2.8MHz/1bit 充電時間:非公表(USB/AC) 再生時間:約9時間(FLAC 96kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆☆
AKシリーズらしいカチッとした精密感に加えて、ベースなどの低音楽器を少しプッシュして力強さも高めている。スペックや機能(例えばバランス駆動)を割り切ることで、AKシリーズらしい音質やデザインをこのサイズと価格で成立させたことを特に評価!

 

■まだまだあります。ハイレゾ対応プレイヤー■

FiiO
X1
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実勢価格:1万7050円
サイズ(mm):W57×H96.6×D14
重量:約106g
液晶サイズ:2.0型
メモリ(内蔵/外付け):非対応/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:非対応
充電時間:非公表/約4時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約12時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆
突出した機能やスペックはないので総合的な評価は低めだが、スマホより高音質という条件はこの安さにしてきっちりクリア。写真だと少しずんぐりとした印象だが、実物は小さく持ち運びやすいし持ち心地もよい。

 

ソニー
ウォークマン NW-A16
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実勢価格:2万2460円
サイズ(mm):W44.4×H109.1×D9.1
重量:約66g
液晶サイズ:2.2型
メモリ(内蔵/外付け):32GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:非対応
充電時間:約4時間/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約40時間(FLAC 96kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆
音調は元気だが少し荒れた感じもあり、オーディオ的な高音質とは違うので総合評価は低め。しかし小型軽量にしてノイズキャンセリングやモバイルバッテリーなど機能性も充実。そこに魅力を感じての選択はあり!

 

アイバッソオーディオ
DX90j
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実勢価格:5万5620円
サイズ(mm):W64×H100×D17
重量:140g
液晶サイズ:2.4型
メモリ(内蔵/外付け):8GB/microSD×1(最大2TB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:2.8MHz/1bit
充電時間:約5.5時間/約3時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約8.5時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆
余裕のあるアンプ回路でパワフルかつ確実に駆動し、イヤホンの性能を引き出す。際立つスペックや機能はなく、音質に注力した質実剛健モデル。ロックのベースのドライブ感やギターの厚みの表現は特に得意だ。

 

ロトゥー
PAW5000
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実勢価格:5万9400円
サイズ(mm):W55×H98×D20
重量:約110g
液晶サイズ:2.0型
メモリ(内蔵/外付け):非対応/microSD×1(最大2TB)
PCM音源対応スペック:384kHz/24bit
DSD音源対応スペック:2.8MHz/1bit
充電時間:約4.5時間/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約10時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
絶対的な音質はハイエンドの「PAW Gold」に及ばないが、単なるエントリー機ではない。バランス駆動対応やスクロールホイール搭載の操作性向上など、機能性と操作性ではむしろ勝る点もあり高く評価したい。

 

ソニー
ウォークマン NW-ZX1
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実勢価格:6万7600円
サイズ(mm):W60.7×H122.8×D15.3
重量:約139g
液晶サイズ:4.0型
メモリ(内蔵/外付け):128GB/非対応
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:2.8MHz/1bit
充電時間:約3時間/約3時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約32時間(MP3 128kbps)

【高橋敦の評価】
☆☆☆
『NW-ZX2』の登場でフラッグシップ機ではなくなったが、『ZX2』のパワフルで太い音との対比で、こちらの端正で落ち着いた音の魅力も再発見。『ZX2』よりは筐体がスリムでポータブル性に優れていることもポイント。

 

FiiO
X5 2nd generation
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実勢価格:5万9620円
サイズ(mm):W63.5×H109×D15.3
重量:約165g
液晶サイズ:2.4型
メモリ(内蔵/外付け):非対応/microSD×2(最大256GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:約4時間/約8時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約10時間以上(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
スペックや機能や操作性などの多くは『X3 2nd』と共通のまま、サイズと価格はアップして携帯性や手頃さは低下するのが難点。しかしその分ちゃんと、ガツンとした力強さや緻密な描き込みなど、音質向上も顕著だ。

 

ティアック
HA-P90SD
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実勢価格:7万3440円
サイズ(mm):W69.6×H123×D21.5
重量:約280g
液晶サイズ:2.7型
メモリ(内蔵/外付け):非対応/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:約9時間/約4時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約6〜7時間(非公表)

【高橋敦の評価】

ボタン配置や画面の小ささに難があり、プレイヤーとして操作性の面でこの評価にせざるを得ない。だが音質とスペックは、力強くも綺麗な音にDSD対応とハイレベル。ポタアンとしてなら★★★以上に値する。

 

コウォン
PLENUE M
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実勢価格:8万9420円
サイズ(mm):W64.5×H116.4×D13.4
重量:170g
液晶サイズ:3.7型
メモリ(内蔵/外付け):64GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:約4時間/約4時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約10時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆
『PLENUE 1』と比べて小型軽量などの特長はなく、単にコストダウンされた下位機でしかない点は残念。しかしナチュラルな音調や低負荷で軽快に動作するLinuxシステムなど、上位機の良さもそのまま継承。

 

アイリバー
Astell&Kern AK100II
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実勢価格:9万8060円
サイズ(mm):W55×H111×D14.9
重量:約170g
液晶サイズ:3.31型
メモリ(内蔵/外付け):64GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約10時間(FLAC 192kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆
機能面に割り切りのある『Jr』と違い、シリーズ本来の機能やスペックを維持しつつのエントリー機。左右独立アンプでイヤホンを駆動して音の広がりや明確さを高める、バランス駆動対応は特に要注目のポイント。

 

カイン
N6 DAP
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実勢価格:9万9800円
サイズ(mm):W72×H126×D19.7
重量:約225g
液晶サイズ:2.4型
メモリ(内蔵/外付け):8GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/約4時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約6〜8時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆
外観からして癖があり、実際に使ってみてもボタン配置等への違和感は拭えず、サイズも大きく重い。しかしボーカルに楽器、さらには空気にまで滑らかな粒子感や厚みがあり、非常に好印象な音を評価して★★★だ。

 

コウォン
PLENUE 1
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実勢価格:11万6420円
サイズ(mm):W64.5×H116.4×D13.4
重量:約173g
液晶サイズ:3.7型
メモリ(内蔵/外付け):128GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:約4時間/約4時間(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約8.5時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆
『PLENUE M』と方向性は共通だがよりハイレベルでナチュラルな音調。ナチュラルすぎて本機ならではの主張も薄いのが弱み。しかしそれを生かして、豊富な音質調整機能で自分好みにチューニングしまくるのもあり!

 

Digital & Analog
Calyx M
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実勢価格:12万9600円
サイズ(mm):W70xH135.5xD14.8
重量:約230g
液晶サイズ:4.65型
メモリ(内蔵/外付け):64GB/SD×1(最大256GB)microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):5時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆
タッチパネルのスマホ的な操作系だが、細部の詰めがあと一歩で操作性はまあまあ程度。スライダー型ボリューム採用で音量を一目で把握できるのは面白い。音調はほどよいすっきり感と鋭さで無理のないまとめ具合。

 

Acoustic Research
AR-M2
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実勢価格:14万9040円
サイズ(mm):W70×H136×D15
重量:約240g
液晶サイズ:5.0型
メモリ(内蔵/外付け):64GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:192kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:約4時間/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約9時間(PCM 192kHz/24bit)

【高橋敦の評価】

サイズの大きさと、アンプが強すぎる(筆者が試したイヤホンでは小音量での微調整が難しく、ホワイトノイズが目立った)ことで総合評価は下げた。アンプのパワーを要する大型ヘッドホンとの相性は期待できる。

 

アイリバー
Astell&Kern AK120II
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実勢価格:18万1440円
サイズ(mm):W55×H118×D14.9
重量:約177g
液晶サイズ:3.31型
メモリ(内蔵/外付け):128GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約9時間(FLAC 192kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
シリーズ中で最もソリッドかつシャープな音調。『AK380』『AK240』とは価格帯だけでなく音調でも棲み分けできている。いわゆるモニター系の音なので、筆者も音源の試聴リファレンス機のひとつとして使用。

 

アイリバー
Astell&Kern AK240
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実勢価格:26万3150円
サイズ(mm):W66×H107×D17.5
重量:約185g
液晶サイズ:3.31型
メモリ(内蔵/外付け):256GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/32bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約9時間(FLAC 192kHz/24bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
価格的に現実味が薄いので最高評価ではないが、音質だけで評価すればもちろん最高レベル。超ハイエンドらしいビシッとした明確さを備えつつ、適度にほぐれた感触も残して音楽的な和らぎもあるのが持ち味だ。

 

ロトゥー
PAW Gold
20150914_001_010
実勢価格:28万4990円
サイズ(mm):W60×H104×D25.4
重量:約280g
液晶サイズ:1.8型
メモリ(内蔵/外付け):非対応/SD×1(最大2TB)
PCM音源対応スペック:384kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非対応/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約12時間(非公表)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
こちらもこの価格な上にプレイヤーとして癖が強く携帯性にも欠ける。しかし音質一点突破でもこの評価を下せるクオリティ。極限的に緻密に描き込む「これぞハイレゾ」な情報量でありつつ、それがうるさくない!

 

アイリバー
Astell&Kern AK380
20150914_001_011
実勢価格:49万9780円
サイズ(mm):W79.8xH112.4xD17.9
重量:約230g
液晶サイズ:4.0型
メモリ(内蔵/外付け):256GB/microSD×1(最大128GB)
PCM音源対応スペック:384kHz/24bit
DSD音源対応スペック:5.6MHz/1bit
充電時間:非公表/非公表(USB/AC)
連続再生時間(フォーマット):約6時間(WAV192kHz/32bit)

【高橋敦の評価】
☆☆☆☆
正直現実的な選択肢ではない価格は、どうしてもプラスに評価できない。しかし『AK240』にポタアンを追加したシステムと同等以上の、過去に例がないレベルの明確な音を単体で実現したことは最大限に評価!

 

文/高橋敦 撮影/江藤義典

※『デジモノステーション』2015年10月号より抜粋

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