「傑作型」か「新鋭型」か。ヘッドホンはこの2択で選べば間違いなし

どっちも買いたくなる傑作品と最新鋭機

いつも良い音を聴いていたい。その願いを叶えてくれるヘッドホンの数々。各社から多種多様なモデルが発売され、現在市場で流通しているモデルの数はインナーイヤーとオーバーヘッドの両者を合わせて数千にも及ぶ。これだけの数の中からどんなモデルを選べば、僕らの音楽ライフは充実するのだろうか。

まずは数年来生産を続けている傑作品に注目したい。例えばゼンハイザーの『HD700』は開放型ヘッドホンの名機中の名機。スピーカーで聴いているような広大な音空間なのに、ヘッドホンならではの緻密な音像の描き方は一度味わうと逃れられない。また、なんと言ってもハイエンド機の中では比較的リーズナブルというのがうれしい。しかも近年は値段が手頃になってきて、一気に入手しやすくなった。憧れのモデルだからこそ愛着もわくというものだ。

同時に最新技術で作られた新鋭機も要チェックだ。このカテゴリーには時代ごとに移り変わる音楽トレンドを意識し、最新楽曲を最もゴキゲンに鳴らしてくれるモデルが多いのだから。特にオーディオテクニカの『ATH-WS1100』は繊細なハイレゾ表現が可能な重低音機という、新たなトレンドを作り出してしまったほど。ハイレゾ化が進むEDMや最新ポップスとの相性は最高級。テクノロジーの進化によって、今までは無理だとされていた世界が開けるその瞬間が味わえるのはうれしい。AKG『K3003』のように、当時の新鋭機で数年後には傑作品と呼ばれる存在になるだろう。

どちらを選んでも充実間違いなし。悩んだらいっそのこと、傑作品と新鋭機の両方を手にしてはどう?

 

冴え渡る広大な音場を鳴らすゼンハイザーが誇る至高の開放型

【傑作型】
ゼンハイザー
HD700
実勢価格:9万6870円

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長らくフラッグシップとなっていた『HD800』のダウンサイジング版。理路整然としたモニターライクなエネルギーバランスに、手の届かない場所から音が飛び込んでくる開放的なサウンドステージが魅力。スマートフォン単体でも鳴らせる感度の良さも魅力の1つ。

SPEC
再生周波数帯域:15〜40000Hz(−3dB) インピーダンス:150Ω

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▲プロフェッショナル仕様ゆえに、プラグはφ6.3mmステレオプラグ+φ3.5mmミニプラグ変換アダプターで構成される。

【ココが買いの理由】

不要振動を抑える独自技術
ドライバーのマグネットに4つのベントホールを穿ち、背圧を逃がす「Ventilated magnet system」を採用。ハウジング内の不要振動低減、歪みの抑制に大きく関与している。

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ギミック感の高いビジュアルと透明度の高いシャープサウンド

【新鋭型】
フォステクス
T50RP mk3n
実勢価格:2万1000円

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同シリーズ初代機の発売はなんと1974年。数多のスタジオで採用されたモニターヘッドホンの最新鋭機。音像は極めてシャープでハイレスポンス。解像度も価格帯を遙かに超えるもの。目をつぶって聴くと、まるでアーティストの手の動きまで脳裏に浮かんでくるのがすごい。

SPEC
再生周波数帯域:15〜35000Hz インピーダンス:50Ω

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▲使わない時は首に掛けられるように、ハウジングは長い位置まで伸ばせるプロ使用。

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▲ヘッドバンドには大きくロゴが入る。この意匠もプロの現場からきたカルチャーだ。

【ココが買いの理由】

平面振動板機が2万円で!
高価なモデルが多い平面振動板機なのにリーズナブル。ケーブル脱着可能でカスタムも楽しめる。スマホ単体では鳴らしにくいので、別途ポータブルアンプを用意したい。

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ハイレゾスペックの解像感を重低音にも色濃く反映させる!

【新鋭型】
オーディオテクニカ
SOLID BASS ATH-WS1100
実勢価格:2万6870円

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ナローな重低音の時代はもう終わり。『ATH-WS1100』は低域をダイナミックに鳴らしながら中高域をきらびやかに鳴らすことに成功した意欲作。分解能も極めて高く、数多の音色を1つ1つ描き分け、ハイレゾ音源のダイナミズムをフルに引き出してくれる。

SPEC
再生周波数帯域:5〜40000Hz インピーダンス:38Ω

【ココが買いの理由】

今までにない濃い音が楽しい
φ53mmのディープモーション・ハイレゾオーディオドライバーには2つのベントホールがあり、圧倒的な低域と解像度の高い中高域を生み出している。

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高級イヤホンの標準音質を大幅に刷新した歴史的モデル

【傑作型】
AKG
K3003
実勢価格:15万9840円

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2011年に登場し、いまなお価格が下落していない名機中の名機。ハイブリッドドライバーをいち早く採用し、ダイナミック型とBA型の長所をうまくミックスしている。キレの良さは今も最前線クラス。最新の同価格帯モデルを敵に回しても真っ向から張り合える。

SPEC
再生周波数帯域:10〜30000Hz インピーダンス:8Ω

【ココが買いの理由】

好みの音質にチューニング可能
ハイブースト、リファレンス、ローブーストのメカニカル・チューニング・フィルターが付属。リスナーの好みに合わせ、ノズル先端のメッシュを付け替えてチューニングできる。

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キビキビと躍動する中低域が特徴的なSHUREらしさを宿す

【傑作型】
SHURE
SRH1540
実勢価格:5万9180円

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「密閉型は音が近い」という固定観念を覆したモデル。パワフルでスピーディな中低域の密度を維持しながら、ボーカルは一歩前に、バッキングは一歩後ろに位置するという類い希な空間表現力がリスナーの心を捉えた。モニター用途でも使われるほどの解像度もキャラクターの一つだ。

SPEC
再生周波数帯域:5〜25000Hz インピーダンス:46Ω

【ココが買いの理由】

長時間OKな快適イヤーパッド
肌触りの良いアルカンタラのイヤーパッドに、スチールフレームヘッドバンドの絶妙な側圧。耳全体を覆う大型オーバーヘッドで音漏れを防ぎつつ長時間のリスニングも疲れない。

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ソニー技術の粋を集めた新開発バランスドアーマチュア

【新鋭型】
ソニー
XBA-300
実勢価格:2万9820円

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ピークが感じられないスムージングされたピュアフラットなサウンドは良い意味で無味無臭。苦手なジャンルが無いのではと思えるほど、オールマイティ性では群を抜いている。プレイヤーや音源のクオリティを赤裸々に描き出す性能も持つ。

SPEC
再生周波数帯域:5〜40000Hz インピーダンス:16Ω

【ココが買いの理由】

3WAY BAの逸品になる
ウーファー、フルレンジ、HDスーパートゥイーターの3WAY構造。ダイレクトドライブ構造で繊細な表現力を持つ。バランスの良さや、各ドライバーの音の繋がりも優れる。

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文/武者良太 撮影/江藤義典

※『デジモノステーション』2016年1月号より抜粋

関連サイト

ゼンハイザー『HD700』製品紹介ページ
フォステクス『T50RP mk3n』製品情報ページ
オーディオテクニカ『SOLID BASS ATH-WS1100』製品情報ページ
AKG『K3003』製品情報ページ
SHURE『SRH1540』製品情報ページ
ソニー『XBA-300』製品情報ページ

 

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