ファンなら購入必至? STAR WARS×家電【森永卓郎ニュース解説】

方向性が正しいだけに脅威となるだろう

ハイアールアジアが、「STAR WARS」シリーズの家電商品を発売しました。最大の目玉は、リモコン操作で前後左右に動き、旋回までする等身大の「R2-D2」です。胴体部分が冷蔵庫になっているのですが、Wi-Fi経由で、Android端末の映像をプロジェクターから映し出すこともできます。完全受注生産で価格が99万8000円となっているため、完全にディープなマニアを意識した製品になっています。また、350ml缶1本を冷蔵できる「ダースベイダー」のマスク型保冷庫も発売され、こちらは3万9800円と、一般ユーザーでも手の届く価格設定となっています。今後は、「ストームトルーパー」や「C-3PO」タイプも発売予定とのことなので、コレクター心が刺激されます。さらに、コードレススティッククリーナーやハンディ洗濯機『COTON』でも、同様の展開が行なわれています。

ハイアールは、激安白物家電を作るメーカーとして頭角を現しましたが、三洋電機の白物家電部門を買収して以降、品質を大きく改善し、『COTON』のような新カテゴリの商品も世に出すようになりました。その上で、「STAR WARS」家電の登場です。中国発の家電メーカーが、高付加価値戦略に乗り出してきたことは間違いないでしょう。

もちろん、ディズニーが権利を取得して以降「STAR WARS」は、さまざまな業界にライセンスが供与されています。キリンメッツは「STAR WARS」ラベルのペットボトルを展開していますし、コージーコーナーは「STAR WARS」デザインのケーキを発売しています。ハイアールアジアは、そうした流れに乗っかっただけという見方もできるかもしれません。

しかし、今回発売された「R2-D2」冷蔵庫は、日本製にこだわり、高機能ときわめて質の高い仕上げを実現していることから、日本の家電メーカーはうかうかしていられない状況に置かれていると考えるべきでしょう。

ハイアールアジアの伊藤嘉明社長は、「他人から何と言われようと、ワクワクする製品を作っていく」と宣言しています。この勢いで快進撃が続くと、日の丸家電メーカーが逆転されてしまう日が、そう遠くない時期に来るかもしれませんね。

ハイアール
R2-D2型移動式冷蔵庫
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完全受注生産モデルとなる「R2-D2」デザインの冷蔵庫。自走式で、頭部の回転や各部LEDの発光といったギミック搭載するなど、本格的だ。価格は99万8000円。

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▲劇中イメージそのままのサイズ感で実現できた自走する冷蔵庫。細かい部分までデザインも洗練されている

 

森永卓郎
プロフィール:
1957年東京都生まれ。東京大学卒業後、日本専売公社や三菱UFJリサーチ&コンサルティングを経て、現在は獨協大学経済学部教授。経済アナリストとして、テレビなど多方面で活躍。

※『デジモノステーション』2016年1月号より抜粋

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