【レビュー】あったかい光、さらりとなじむ音。ソニーのグラスサウンドスピーカーは優しかった

あったかくてソフトな光と音で甘えさせてくれたんです。

ソニーから、温かな光と心地いい音を提供する、ランプ型のBluetooth対応スピーカー『グラスサウンドスピーカー LSPX-S1』が発表されました(実勢価格:7万9790円)。2月13日に発売予定です。
ソニーの新コンセプトシリーズ「Life Space UX」の1モデルとして以前から姿を見せていたモデルですが、実際はどんな見た目? どんな音? などなど、かなり興味をそそられていました。今回、早速実物を触って音も聴いてきましたので、レビューなども含めつつ紹介したいと思います。

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『グラスサウンドスピーカー』の何が良いかを語る前に、知っておいてほしいことがあります。それは、Life Space UXのコンセプトが「住空間を最大限にいかす」というものであること。『グラスサウンドスピーカー』で言うなら、従来のオーディオ機器のように住空間にとって「異物」になるものではなく、住空間に溶け込めるオーディオ製品だということです。すでに昨年発売済みのLED電球スピーカー『LSPX-100E26J』をみても明らかで、スピーカー単体の役割ではなく、他の生活必需機器……これら製品の場合はライト……と役割を融合させることで、黒くてでっかいオーディオを部屋に追加することなく、音楽を体験できるようにしているのです。

そんなコンセプトで作られてますから『グラスサウンドスピーカー』のメインターゲットは、たとえば「オーディオを設置するスペースがない」、「オーディオを設置することでインテリアコーディネートを壊したくない」、そんな人たちになるかと思います。まずはどれだけ生活の中に溶け込める外観なのかをみていきましょう。

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▲全体はシンプルかつ目をひくデザインをしています。パッと見で絶対スピーカーとはわからないですね。サイズはφ82mm×303mm。
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▲アロマキャンドルのような柔らかな灯りを出すフィラメント型LED。明るさはそこそこなので、あくまで間接照明として使う感じになるでしょう。
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▲底面の縁にはブラウンのレザー張り。操作ボタンは側面と底面にわけています。

想定できるシーンとしては、テーブルを囲んだちょっとしたホームパーティーなどで聴く感じですかね。あらゆるシーンでも景観を損なわないビジュアルです。
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さて、外観と住空間への親和性がバツグンであることはわかって頂けたかと思いますが、まあこれスピーカーなんでね、やっぱり音はどうなのよって話ですよね。そこもやってくれましたソニー。
2008年に発売された『Sountina(サウンティーナ)』という当時約100万円のスピーカーが、『グラスサウンドスピーカー』の雛形とされています。長さ約1mのガラス管を振動させて再生する360度方向へのサウンドを特徴とした、プレミアムかつ独創的な製品でした。その『サウンティーナ』の独自技術を継承しつつ、小型化した上に高音質化しちゃったわけなんです!

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一番面白いのが、ガラス管がツィーターの役割を担っていることで、ガラス管が振動することで音を発生させています。ちょっと触ってみると微弱ながら振動が伝わってきます。『サウンティーナ』が採用していた「バーティカル ドライブ テクノロジー」という、離れた距離でも減衰のない全方位再生を叶えるスピーカー駆動技術を発展させ「アドバンスド バーティカル ドライブ テクノロジー」に進化! 人の細かな息遣いや高い質感描写を実現しました。

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▲ガラス管直下に中域を担うφ50mmウーファーを搭載。
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▲そして、ガラス管の天面には低域を再生するパッシブラジエーター。たった1本のライト構造にスピーカー3点を外観に影響なく詰め込んでいるのです。

聴いてみた感想としては、音圧、質ともにとってもナチュラル。以前LED電球スピーカーの記事で、「音を浴びる感覚」という表現をしましたが、『グラスサウンドスピーカー』は「音がさらりと体になじむ感覚」というんでしょうか。360度の無指向性だからか、耳に音が届く感覚とは全然違うんですよね。帯域がとてもフラットで、しかも透明感が高いので、ふと気付くと音楽から意識が離れそうなくらい。でもしっかり耳を傾けると、ボーカルのリップノイズやアコースティックな弦の響きなども細かく再現している……! フィラメント型LEDのあたたかな光とピュアな音の質感が相まって、室内の雰囲気自体が自然とリラックスしていくような感覚がしました。まさに「音と住空間の親和」です。

ぶっちゃけ最初はただの省スペースなオシャレスピーカーくらいにしか思ってなかったんですけど、実物を目にして聴いてみると、真剣に音楽を聴き込むのとは違う楽しみ方を教えられたように感じました。なんかとにかく優しいんですよね…。「何を言っているんだ、お前は」と怒られそうですが、ずっと見てられるあったかい灯りに照らされて、人の会話を邪魔しない程度のフラットさで、力を入れて耳を傾けなくても気持ちいい音が聴こえてくるなんて、優しすぎるでしょその空間。

全力で仕事に向き合って帰った夜、『グラスサウンドスピーカー』が部屋の中で「ぽわっ」と迎えてくれたら、癒されすぎてとろけちゃいそうです……。

文/玉造優也(編集部)

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