噴水が電波塔になる!? 三菱、海水アンテナ「シーエアリアル」を開発

三菱電機株式会社は、海水を空中に噴出して、その水柱で電波を送受信する海水アンテナ「シーエアリアル」を開発したと発表しました。すでにこの仕組みを使って、地デジの映像を映し出すことにも成功しているのだそう。海水に導電性があることはわかっていても、それをアンテナとして利用するなんて発想はなかなかできないものですよね。

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さて、この技術のキモになるのは、海には電流を流さず噴水部分だけに効率よく高周波電流を流す「絶縁ノズル」の開発。このノズルから噴射された海水がアンテナとして機能するというわけ。

これが実用化できると、海水さえあればどこでもすぐにアンテナを設置できることになり、海上のスペースを利用した電波の送受信が可能になります。また、通常のアンテナよりも格段に小型・軽量にできるため、船で自由に移動させることができるのも大きなメリット。

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ちょっと思いつくだけでも、ある期間だけに集中して人が集まる海水浴場や海上花火大会の海上、あるいはコミケ時の国際展示場などのイベントにおける電波状態の改善をサポートしたり、なんらかの非常時の放送・通信手段として使えるかもしれません。

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なお、海水の導電性が金属より低いこともあり、現時点でのアンテナ効率はまだ実用レベルの70%ほどなのだそう。三菱電機によれば今後はこの技術を用いた新事業を展開していくとのことですので、楽しみに待ちたいところです。

 
文/ワタナベダイスケ(編集部)

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