「AQUA JAPAN」が描くシロモノの未来とは?日本向け製品ラインナップ発表会から読み解く

今回は影の部分をフィーチャー
この1年で真のAQUA JAPANの姿が見えてくる!

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 これまでの2年間、旧ハイアールアジア、現在のAQUA JAPANは、“最強の余所者”として名高い伊藤嘉明CEOが率いて、メディアの注目度を高めるべく、“飛び道具的なアイテム”が鮮烈なショー演出でどんどん発表されていた。それを引き継ぐべく、2016年3月に行なわれたAQUA JAPAN “Brand Reborn”発表会にてステージに登壇したのが、AQUA JAPANの日本代表執行役員山口仁史氏。元P&Gの切れ者とはいえ、メディアの期待値がマックスまで上昇している今、伊藤CEOの後を継ぐことになり、当然ステージには立ちにくかっただろう。

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▲AQUA JAPAN 日本代表執行役員 山口仁史氏。

 その発表会はこれまでと対極、ハッキリ言って地味であった。“日本覚醒”といった、メディアまでを巻き込んで業界全体をも鼓舞し、家電に対する見方を変える! R2-D2冷蔵庫がドーン! といった演出もなかったからだ。

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 でも、その堅実な側面こそが、実はAQUA JAPANの屋台骨であることは、伊藤氏が率いていた頃も変わらないし、その側面やメッセージを注目度が高まっている今だからこそ、多くのメディアに聞いてもらえるタイミングだったということも、戦略的には間違ってないと感じた。発表会は“Brand Reborn”というメッセージを掲げていたが、そういう視点から個人的には“Brand Remind”が正しいのでは? と感じた。AQUAは元三洋電機の“洗う”“冷やす”といった高い技術を継承し続けるメーカーであり、AQUAがあらためて地に足のついたブランドなんだと気づかされたからだ。

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 本発表会のメッセージの主軸は、生活者視点やライフスタイル視点の物作り。来るべき高齢化社会、多くの単身者や少人数世帯が今後は増えると予測して、そこへの製品ラインナップを数多く投入するということを強く訴えかけるものだった。
 日本副代表執行役員の森田昌治氏のプレゼンによると、冷蔵庫も洗濯機も、日本の大手総合家電メーカーがもっとも得意とするライン、つまり大容量&高機能で高級な価格帯を主戦場とするのではなく、どちらかといえば、単身者や少人数世帯が本当に求める“中型モデルの大幅拡充”を強化していくとのこと。280リッターモデルや350リッターモデルの冷蔵庫が、用途別、ライフスタイル別に機能やカラーで選べるのは、たしかにユーザー視点に立つとありがたいことだし、今後、よりニーズが高まり、他社が追随する領域かもしれないとも感じた。

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▲AQUA JAPAN 日本副代表執行役員 森田昌治氏。

となると、気になるのは、伊藤CEO時代の遺産であり、旧ハイアールアジア、現在のAQUA JAPANの名前を世に知らしめた『DIGI』、W液晶搭載冷蔵庫や、それを端末として使ったサブスクリプションビジネスの行方だ。山口氏曰く、「今回はあらためてAQUA JAPANの現在のビジネスをちゃんと知ってもらい、ブランドについてもう一度理解してもらう機会。当然、伊藤CEO時代に生まれた革新的なCOTON(世界初のハンディ冷蔵庫)やRACOOON(空気の力、オゾンで洋服を洗う洗濯機)同様、『DIGI』の開発も続けて行きますし、それについては近々またお呼びしますので、楽しみにしてください」とのこと。光あるところに、必ず影が存在する。でも、その影があるからこそ、そのコントラストで光がより鮮明に映る。今回はその影の部分こそをAQUA JAPANはフィーチャーした発表会。この発表会で、あのワクワクしたAQUA JAPANがなくなってしまったと判断してしまうのは早合点。さらにこの1年の行く先を見てみることで、真のAQUA JAPANの姿が見えてくるだろう。

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