電気の上流で起きていること。袖ヶ浦火力発電所ICT化レポート

拝啓 電力自由化 様(3)
 

東京電力フュエル&パワーの発電所で、いち早く情報通信技術化を押し進めているのが袖ケ浦火力発電所だ。すべては安全かつ安価に電力を供給するためだという。今回はその様子をレポートする。

 

電力小売全面自由化がICT化を推進したきっかけ

発電所のICT化(情報通信技術化)を取材しませんか? という話をいただき、今回訪れた袖ケ浦火力発電所。その導入状況というのは、正直、他の業界では5~10年ほど前に行われていたぐらいのレベルであり、きわめて最先端とか革新的なレベルというものではなかった。

東京ガスとのLNG共同基地を保有。敷地面積は100万平方メートル。最大出力は360万kw、最大熱効率は43.5%
東京ガスとのLNG共同基地を保有。敷地面積は100万平方メートル。最大出力は360万kw、最大熱効率は43.5%

ただ、このごく普通のレベルですら、発電所が導入するきっかけに至ったのには、4月から始まった電力小売全面自由化が大きく影響しているという。発送電分離がなされ、それぞれが独立した企業になるとともに、これまで電気料金を決定してきた総括原価方式が撤廃。発電所もこれまでとは違い、横並びではなく、少しでも安価で電力を供給しないと、他の発電所に販売力で負けてしまうという競争にさらされる状況の変化ゆえの試みと言ってもいい。