人工知能のシャープ! ヘルシオ編【スチームオーブンレンジ徹底レビュー1】

「食欲の秋」に向け、家電メーカー各社からスチームオーブンレンジの最新モデルが出そろった。過熱水蒸気を利用した「健康調理」、上下2段同時調理による「時短調理」、熱風循環機能を利用した「ノンフライ調理」など、さまざまな機能や特徴を各社が打ち出して売りにしてきた。しかし最近は「あたため機能」や「解凍機能」などの基本機能に立ち戻った感がある。この特集では、各社の最上位モデルの基本性能にスポットを当て、徹底的に比較してみることにした。第1回はシャープの『ヘルシオ AX-XW300』を取り上げる。

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シャープ
ヘルシオ AX-XW300
予想実勢価格:19万4400円

冷凍・冷蔵・常温の食材を一緒に入れてワンタッチで調理できる「まかせて調理」が売りのヘルシオは、最新モデルで人工知能とIoT(インターネット家電)を組み合わせた「ココロキッチン」を搭載した。使いたい食材や料理のジャンルなどをヘルシオに向かって話しかけるだけで、クラウド上にある1000以上のメニューからユーザーに合ったレシピを提案してくれる。糖尿病や高血圧などの疾病に向いたレシピを教えてくれたり、カロリーで絞り込んだりできるのも魅力。まかせて調理もおかずと炊飯の同時調理が可能になった。

総庫内容量:30L
外形寸法:W490×D430×H420mm
オーブン最高温度:300℃(最高10分、切り替わり温度250℃)
電子レンジ自動出力:1000W
自動メニュー数:421

 
徹底レビュー 01 自動あたため機能

【ごはんパック】
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常温のごはんパックを庫内中心部に置いてあたためスタート。ギリギリになって残り時間が表示されたが、ヘルシオならではの声によるお知らせはなかった。ご飯の中心部は約66℃、それ以外の箇所は50℃前後という結果になった。残り時間が表示されるのは遅かったが、調理時間は1分7秒と短く、仕上がりは上々だった。

【牛乳】
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大きめのマグカップに牛乳を200ml入れてスタート。比較的上方からでないと液面が見えないため、赤外線センサーの位置によっては温度を判別しにくい。調理時間は1分29秒と比較的短かった。上部は約70℃としっかり温まったが、底の温度は約46℃と低め。とはいえ、熱くもぬるくもなくちょうどいい温度だった。
 

徹底レビュー 02 オーブン予熱速度
 
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予熱速度は4社中2番目の早さだった。2分ほど前に「もう少しで予熱が終わりますよ。食材の準備はいいですか」とお知らせしてくれるのがうれしいポイントだ。
 

徹底レビュー 03 自動解凍機能
 
【豚ひき肉】
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バラになっている市販の冷凍豚ひき肉100gを小皿に載せて庫内中心部に置き、「サックリ解凍(仕上がりは『標準』)」にセットしてスタートした。

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所要時間は3分58秒。元がバラ凍結状態だったからか、微凍結状態に仕上がった。若干加熱が足りない感じはあったが、ボウルに入れて手でこねるとちょうどよくなるだろう。

【まぐろサク】
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約168gのまぐろサクをお皿に載せて庫内中心部にセット。こちらも「サックリ解凍(仕上がりは『標準』)」メニューを選んで解凍を進めた。

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所要時間は4分3秒。包丁がサックリ入る状態というよりは、かなり力を入れないと切れない状態だった。しかし生煮えの状態になっている部分は全くなく、できは悪くない。
 

徹底レビュー 04 手入れのしやすさ
 
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底面はもちろん、側面も天井もすべりのいい表面加工になっている。余計な出っ張りもないので、拭き掃除はしやすい。

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水タンクを本体前面下部に配置しており、日常的に出し入れしやすい。しかし少し傾けると水がこぼれてしまうのが気になった。

ここがオリジナル
 
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Wi-Fiに接続してレシピを音声で検索できるのがかなり便利。毎日献立を考えなければならない、主婦の悩みをIotで解決している。

IT・家電ジャーナリスト/安蔵 靖志の評価
 

若干“及び腰”感はあるものの仕上がりは上々!
文句の付け所はほとんどなし

レンジあたためは「熱すぎない」ように、解凍は「煮えない」ようにと、若干“及び腰”のような印象はあった。あたためはもう少し熱くてもいいが、解凍は生煮えになった時点で食材としての価値ががた落ちになってしまうため、方向性としては悪くない。好みによって仕上がりを調整するだけで済むので、使い勝手はよさそうだ。オーブンは東芝が最高350℃をうたっているが、全社とも最高温度は10分間で、その後一定温度に切り替わる。ヘルシオは最高300℃だが、切り替わり後の温度が250℃と高く、予熱速度も上々。ほぼ文句なしの結果となった。
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IT・家電ジャーナリスト 安蔵靖志
家電製品総合アドバイザー、AllAbout 家電ガイド。KBCラジオ「キャイ〜ンの家電ソムリエ」にも出演中。

 
文/安蔵 靖志

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※『デジモノステーション』2016年9月号より抜粋