イケア、25平米の「紛争地の住居」を旗艦店に展示。25億円の募金を集める

私たちの身の回りにあるモノって、暮らしって、なんだろう。

日本でも北欧家具といえば真っ先に連想される「イケア(IKEA)」。広々とした大きな店舗にモデルルームやレストランを配置する独特の販売手法で知られる同社ですが、本国スウェーデンの旗艦店で2016年10月に設置された「25m2 SYRIA(25平方メートルのシリア)」というポップアップ展示が、世界的に大きな注目を集めたのだそう。

25m2 SYRIA from POL on Vimeo.

赤十字社、ならびに広告代理店「POL」とともにイケアが作りだしたこの小さな空間は、家具を求める買い物客に紛争地域となっているシリアでの暮らしをありありと見せつけます。

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しかもこの展示が、イケアお得意の完璧なまでに整えられたモデルルームと並べられているということも、人々の感情にさらなる揺さぶりをかけたのではないでしょうか。

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また、この展示のなかに備え付けられた調度品には、イケア商品でおなじみの商品タグがつけられており、そこには今シリアで何が必要なのか、現地にはどんな問題があるのか、といった事柄が綴られていたといいます。

この展示自体は半月にも満たない短い期間だったようですが、CNNなどが伝えたところでは、このキャンペーンからの赤十字社への寄付金は2200万ユーロ(およそ25億3000万円)にものぼったとされ、スウェーデンに住む多くの人々の関心を集めることになったようです。

家具売り場のわずか25平米という小さなスペースから25億円以上の寄付が集まったというととは、生活者ひとりひとりが自分以外の暮らしについても気にかけていることの証左でもあります。われわれの生活のなかにも、こうした気付きを与えてくれるポイントがまだまだ隠れているように思えます。

文/ワタナベダイスケ(編集部)

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