m-flo ☆Taku「Apple Payは最高だ。新MacBook Proにも期待できる!」
まず今回は、前回保留していた「Apple Pay」(☆1)の国内サービス開始についての話から。
結論を言うと素晴らしい完成度でした。購入後さっそくSuicaを登録してみたのですが、改札を通過したときの通知などはさすがアップル。僕はANA VISA Suicaカードを使っているのでオートチャージはできないのですが、むしろ個人的には必要に応じて自分でチャージするほうが便利だと感じるほど。以前から、0を1にすることだけがイノベーションではないと言ってきましたが、これもまさにそれ。日本ではとうに「おサイフケータイ」がやってきたことですが、やっぱりiPhoneにあると便利だと感じました。
☆1 Apple Pay
新世代iPhoneは国内ユーザー待望のFeliCaに対応。「Apple Pay」でSuicaなどの国内電子マネーサービスを利用できるようになった。アプリ「Suica」からの新規発行も可能なため、在住地域が関東圏以外という人も利用することができる。
また、最新のOSアップデートでスクリーンショット撮影時の音が消え、カメラ撮影時のシャッター音が小さくなることも評価したいです(デベロッパー版で確認)。これらを含め、『iPhone 7 Plus』の評価は96点とさせてください。デザインも気に入っており、久しぶりにカバーを付けたくないと思いました(……とはいえ、落としてしまいそうなので今のところはカバーを装着して使っています)。
そして、新しい『MacBook Pro』(☆2)です。新しいモデルが出るのをずっと待っていたという人はさぞや多かったと思います。もちろん僕もその一人です。発表された仕様への評価は真っ二つで、まるで今のアメリカの政治世論のようですね(笑)。
☆2 新しい『MacBook Pro』
約4年ぶりのフルモデルチェンジを敢行したハイスペックノートPC。外部インターフェイスが4つのUSB-Cポートとイヤホンジャックだけになるなど、大胆すぎる改変が行なわれた。その代わり薄さは1.49cm(13インチモデル)と超スリムに。
特に外部インターフェイスがUSB-C(☆3)に一元化されてしまったことが賛否両論になっていますが、個人的にはこの判断はアリだと考えています。むしろ、全ての周辺機器をUSB-Cで繋げる時代が早くやってきてほしいと思っているほど。DJ機器は最近やっとThunderbolt対応が増えてきたので、これを繋げれば問題なし(編集部注:『MacBook Pro』のUSB-CポートはThunderbolt 3互換なので、理論上はアダプタ経由で接続可能)。
☆3 USB-C
超高速×コンパクトという理想的な次世代ポートだが、直接繋げられる周辺機器はいまだ少ない。なお、☆Takuはこれに向けて変換アダプタを購入していたのだが、後日大幅値下げがあり大ショック……と思っていたら差額返金されて(写真)一安心。
これってとてもアップルらしい判断だと思いませんか? 光学ドライブを排除したときもそうですが、アップルは定期的に古い技術をばっさり切り捨て、新技術の普及を加速させるということをやります。これは誰かがやらねばなりません。それを断行することでポータビリティやスタイリングが劇的に向上するというわかりやすいメリットもあります。ただ、「MagSafe」もなくしてしまったのはとても残念。世紀の大発明だったと思うので、あれだけはぜひ復活させてほしい。そう思う人は多いようで、USB-Cでそれを実現するアダプタが早くも登場しています(関連記事)。
もう1つの目玉機能である「Touch Bar」(☆4)については、まだ触っていないのでなんとも言えませんが、自分で機能を自由にカスタマイズできるのは便利そう。ただ、音楽アプリはこういった新機能への対応が遅いので(なにせ、Thunderbolt対応も最近ですから!)、しばらくはおあずけになりそうです。
☆4 Touch Bar
従来キーボードの最上段、ファンクションキーの位置に横長のタッチパネルディスプレイを配置。利用シーンに応じて表示が切り替わり、様々な操作ができるようになった。 なお、13インチモデルには従来通りのキーボードだけのものも用意。
……と言うわけで、結論を言うと、僕はもう注文しました(もちろんUSB-C→MagSafeのアダプタも)。Touch Bar付きの13.3インチスペースグレイモデルを、SSDとメモリを盛り盛りスペックにして注文済みです。到着は12月上旬頃ということなので、次回には使ってみた感想をお話できるのが楽しみです。新しい『MacBook Pro』は、ずっと待ち続けていた一番欲しかったハードウエア。旧来インターフェイスの切り捨てなど、ドラスティックな意思表示に困惑している人も多いようですが、僕はそこから「前進」するというメッセージを感じ取りました。今から製品が手元に届くのをワクワクしながら待っています。
インタビュー・文/山下達也(ジアスワークス)
※『デジモノステーション』2017年1月号より抜粋