ヘッドホン女子Kaopangさんが選ぶ「今、最も手放せないヘッドホン3モデル」

カナル型にもBluetoothのイヤホンにも
良いものがたくさんあると気付きました

ヘッドホン女子
DJ Kaopangさん

3歳でピアノを習い、音楽大学を卒業。その類まれなセンスを活かしてDJとして活躍する。かつて『Gaudio+PCオーディオfan』では、ヘッドホンを1日1つインプレッションする『ヘッドホン@365days』を連載。Instagram:kaopang219

 

最後まで迷いに迷って選んだ今、最も手放せない3モデル

ここ数年、手放せなくなっているのがゼンハイザーの『IE 800』です。1度、中目黒の駅でなくしてしまって、泣く泣く買い直しました。元々ゼンハイザーの音は大好きで、以前から使っていました。『IE 800』には、最初、見た目に惹かれたんです。ハウジングの形状が2つにわかれているところとか、セラミック製の高級感とか肌触りがよくて、触った瞬間に欲しいなぁって思って買ったのが始まりです。

ゼンハイザー
IE800
実勢価格:8万6400円
 

7㎜径のダイナミック型ユニット「エクストラワイドバンド(XWB)ドライバ」を搭載したカナル型イヤホン。ハウジングはセラミック製。ケーブルはOFCで長さは1.2m。周波数特性は5~46500Hz(-10dB)。重さは約16g。

 
音を聴いてみると、上品なのに今どきの味付けがしっかりとされています。高音は透き通っている上に、まろやかさもあって……音楽が脳にスッと、いやみなく入ってくる感じです。低音も、やりすぎていなくて、あくまでも上品です。ベース音のグルーヴ感などは、さすがゼンハイザー! だなと思っちゃいます。

女性ボーカルのジャズを聴くと、繊細な歌声が艶っぽい。その声に、低域の音がそっと寄り添っていく雰囲気が好きです。

クラシックでも重厚感がありつつダイナミック。こんなに小さなイヤホンで聴いているとは思えないほど、空間が広がっていく。それでいて定位もしっかりしています。


「IE 800に出会うまでは耳を覆うオーバーヘッドホンばかりでした。今では、このイヤホンで音楽を聴く時間が、私にとっては最高に幸せな時間です」

『IE 800』は、アステル&ケルンの『AK320』と一緒に使っています。こんなに簡単にハイレゾ音源が聴けちゃうなんて、すごいことですよね。圧倒的にサウンドの情報量が多くて、もの凄くいい! この2つが組み合わさった音で音楽を聴くのが、まさに至福の時間です。

でも、あまりこの音に慣れてしまうと、他のヘッドホンを聴いた時に、どれも負けてしまいそう。だから、いつも持ち歩いてはいますが、いつも『IE 800』と『AK320』で聴いているわけじゃないんです。今日はがんばったなぁっていう、自分へのご褒美にだったり、気分が落ち込んだ時に、テンションを上げたいから聴くとか、そういう、ここぞという時にだけ使うようにしてます。

SMSオーディオの『ストリート by 50』は、ヘッドホンのイベント会場で初めて使って、そのままお気に入りになりました。DJの仕事では必ず使っています。

SMS AUDIO
STREET by 50 DJ Pro
販売終了
 

径40㎜のダイナミック型ドライバーを搭載。低中域に寄ることなく、広域までバランス良く調整された、クリアで迫力のあるサウンドを響かせる。マイク・リモコン付きの着脱式ケーブルを採用。ハードシェルのキャリーケースが付属する。

 
まず、音がとにかく硬派で、見た目とのギャップにやられましたね。音がクリアで意外にも上品なんです。少し低音押しで音圧もガンガンあるのに、高音がチカチカすることがありません。このヘッドホンでは、テクノ系を聴くことが多いですが、ジャズを聴くのにもいいです。ノリが良くなって、楽しくなります。

以前、初めてスタジアムでDJをした時に、音が抜けていって反響も多いから、どれが本当の音か分からなくなって……正直テンパりました。そんな時に、このヘッドホンの音をしっかり聴けば大丈夫だって、自分に言い聞かせて乗り切りました。今はもう、心強い相棒という感じです。

「SMS AUDIOのヘッドホンは、DJの仕事に欠かせないものになっています。他のDJには、何それ!? って言われて、聴かせてあげることがよくあります。聴かせると、皆、いい音だねって言って、実際に買った人も2人いますよ」

今まではコード付きのイヤホンやヘッドホンを使ってきましたが、最近はワイヤレスも気になっていて、いくつか買って使っています。やっぱりBluetoothって便利だなぁって思いますね。

よく使うのが『イヤリン』です。まず、ケースがステキ! ちょっと大きめなリップクリームみたいな感覚でバッグから出して、イヤリング感覚でイヤホンを付ける、その動作がいいなぁって。ちょっと近所をお散歩、みたいな時には『イヤリン』を使うことが多くなりました。

Earin
Earin(イヤリン)
実勢価格:2万4900円
 

バランスド・アーマチュア型ドライバーを採用。プレーヤーとイヤホン部だけでなく、左右ユニット間もがワイヤレスという、カナル型のBluetoothイヤホン。伝送コーデックはaptXとAACに対応。重さは3.5g。

 

「イヤリンのケースは、オシャレだし、作りもしっかりしています。シャキーンと中を引き出して、イヤホンを取り出す動作が、すごく気に入っています(笑)」

音は、Bluetoothならではのテイストを上手く活かした感じ。雑味はなくて、音の角が丸いので、普通に聴いている分には悪くありませんし、疲れにくい音です。

この3つが、今のところ気に入っているヘッドホンです。以前はオーバーヘッドホンばかりだったのが、『IE 800』などと出会って、カナル型も使うようになりました。Bluetoothイヤホンも悪くないと思うようになったし、これからも色んな良いヘッドホンと出会えればなぁと思ってます。

文/河原塚英信 撮影/津田宏樹

※『デジモノステーション』2017年4月号より抜粋

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