Cerevo CEO岩佐琢磨氏に聞く、プレゼンを勝ち抜くための“デジモノ三種宝”

僕ら、ベンチャー企業に求められるのはなによりフットワーク

Cerevo 代表取締役CEO
岩佐琢磨さん

松下電器産業(現・パナソニック)でネット対応家電の商品開発に携わった後、2008年独立。ハードウエアベンチャー「Cerevo」代表取締役CEOに就任。これまでになかったさまざまなガジェットの開発・販売を行なっている。

 

Cerevo流のプレゼンを実現する厳選ツールたち

今、僕の最も大切な仕事の1つがプレゼンテーション。そこで今回はそのために活用しているツールを三種の神器に選びました。Surface Pro 3でプレゼン資料を作り、そこにはめ込む写真や動画をEOS 6Dで撮り、できあがったスライドをKOKUYOSEKIで操作するといった具合です。

Surface Pro 3』で気に入っているのは何よりもまずキーボード。学生時代にライターをやっていたこともあるため、キーの打ち心地にはとてもこだわっているのですが、『Surface』のタイプカバーの打鍵感は上々。一見すると、むしろ打鍵感が悪そうに見えるのですが、机にぴったり密着するので、モバイルノートPCにありがちな打鍵時のたわみが全くなく、とても快適にタイピングできるんですよ。特に『Surface Pro 3』用のタイプカバーは、キートップがとても大きく、押しやすいことも魅力的。後継モデル用の新しいタイプカバーではキートップが一回り小さなアイソレートタイプになってしまったのが残念ですね。

マイクロソフト
Surface Pro 3
販売終了

マイクロソフトの人気タブレットPC。別売の「タイプカバー」を装着することで、あたかもクラムシェル型ノートPCのようにも使える。内蔵「キックスタンド」や、書き味滑らかな「Surfaceペン」など、便利機能も満載。

 
タイプカバーの美点は、キーボードをいつでも着脱できること。飛行機のフライト前など、PCをデスクに広げられない時は、サッとカバーを外してタブレットモードへ。思考を止めずに作業し続けられるというのはビジネスツールとして大きなアドバンテージだと思います。もちろん、マシンパワーにも申し分なく、外出時や会議中はもちろん、自分のデスクでもこれをメインマシンとして活用しています。

画面に描き込む際は、PowerPointの画面表示を「複製」モードに。「一般的な発表者ツールよりも、僕はこっちの表示モードを多用していますね」

さて、プレゼン資料を作成する際、僕が力を入れているのが、写真や動画を効果的に利用すること。文字で機能を説明するよりも、それが動いている様子を動画で見せた方が伝わりますよね。特に海外ではクラウドファンディングの隆盛以降、エモーショナルな動画で魅せることがとても重要になっています。それを自分で撮れてしまうのが『EOS 6D』の素晴らしいところです。

キヤノン
EOS 6D
実勢価格:16万7010円(ボディのみ)

キヤノンのフルサイズセンサー搭載一眼レフ入門機。本格的な撮影機能を備えつつ、軽量化も実現しており、持ち運びしやすい。岩佐さんはこれに『EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM』レンズを装着して活用中だ。

 
数あるカメラの中から『EOS 6D』を選んだのは、ドラマチックなボケを出しやすく、工場など暗い場所でも低ノイズに撮れるフルサイズセンサーを搭載していることと、フルHD動画を撮れる一眼レフとして、もっとも手頃だったから。

本来であれば、そういった写真や動画は専門のプロにお願いするのが原則なのだと思いますが、私たちベンチャー企業はとにかく速度勝負。今、この場で写真を撮って使いたいというシーンがとても多いんです。もちろんプロの仕事には遠く及びませんが、そこは80点を超えていればいいのかな、と。一般のお客さまが見た時に「すごい!」と思ってもらえる感動ラインを越えていれば充分なのだと思っています。95点を目指す必要なんてないんです。

ちなみに実は、Cerevoのプロモムービーって、ほとんど僕が撮っているんですよ(笑)。忙しい代表のやることじゃないとスタッフには嫌がられているのですが、僕がプロの方に表現してほしいことを説明するのにかかる時間と、実際に撮るのにかかる時間はそんなに変わらないので、コスパ的にはそんなに悪くないと思うんですよね……(苦笑)。

「岩佐さんが撮ったCerevoのプロモムービーはYouTubeなどでも視聴可能。「オフィスの椅子をターンテーブルにして撮るなど、アイデア勝負で撮っています(笑)」

そして最後は『KOKUYOSEKI』です。ふざけた名前なんですが、実はこれがとてもスグレモノ。指輪のように指に装着して使うものなので、一般的なプレゼンターと違って両手が空くんです。紹介している製品を手に持って、その使い方を魅せながらスライドを操作できるというのはとてもありがたいですね。

コクヨ
KOKUYOSEKI
実勢価格:3500円

指にはめて使用するフィンガープレゼンター。PCのUSBポートにレシーバーを装着するだけで利用可能(ドライバ不要)。スライドの送り/戻しだけでなく、画面のブラックアウトなど、さまざまな操作を指先からサッと行なえる。

 

非常にコンパクトな『KOKUYO SEKI』。「プレゼンしているところを撮影された時に、悪目立ちしないところも気に入っています

そうそう、プレゼン中には『Surface Pro 3』のsurfaceペンも重宝しています。Power Pointで表示している資料に、直接描き込むことができるので、伝えたい部分にその場で下線を引いて強調したり、レーザーポインターのように見てほしいところを知らせたりするのに使っています。

このセットを使うようになって、かれこれ数年が経ちましたが、おかげでかなりフットワーク軽く仕事ができるようになりました。もう、これがない状況は想像できません。

文/山下達也(ジアスワークス) 撮影/松浦文生

※『デジモノステーション』2017年4月号より抜粋

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