エアコン選びは「1人1人を快適に」or「部屋全体を適温に」。これが決め手なんです【生活家電 買い方の3ルール】
エアコン購入前に知っておきたい3つのルール
RULE01
部屋の大きさに合った適正サイズのエアコンを選ぶ
エアコンのサイズ(容量)は、部屋の大きさにきちんと合わせることが省エネにつながります。「畳数のめやす」を確認する際、注意してください。下の図のように冷房17~26畳とある場合、17畳から26畳で使用できるという意味ではありません。木造住宅なら17畳、鉄筋住宅なら26畳に適しているということです。また、部屋の大きさに合わない小さめのエアコンを選ぶと、常にフルパワーで運転することになり、逆に電気代が高くつくこともあります。
RULE02
気になる電気代を減らす節電機能をチェックしよう
最新エアコンは、節電機能も進化しています。特にセンサー技術が向上し、キメ細かく温度を制御できるようになりました。人や部屋の温度など、部屋中のあらゆる情報を検知し、その情報を元に、キメ細かく温度をコントロールするので、ガマンすることなく、快適に節電できます。自分の判断でこまめに電源のオン・オフを繰り返すより、エアコンにおまかせしたほうが節電できます。
▲パナソニック「WX」シリーズには左右に動いて「暑い」「寒い」を見分けるセンサーを搭載。無駄なく冷暖房できる。
RULE03
快適の形は各社とも違うのでオリジナル機能に注目
エアコンは省エネ機能を競うだけでなく、便利な機能も追加されています。例えば無給水で加湿できたり、Wi-Fi経由で外出先からスマートフォンなどで操作できたり、メーカーによって個性はさまざまです。特に自動でフィルターを掃除してくれる製品は、常にフィルターがきれいでホコリがつかないため、効率がよく節電効果にも影響します。熱交換器やファンに汚れがつきにくいコーティングがされていると、ニオイなども気にすることがなく長く使えます。


部屋の広さ、条件に合ったエアコンを選ぶ
エアコンで重要なのは、快適性と省エネ性。つけっぱなしにすることも多いので、自分のライフスタイルや部屋の条件に合ったものを選びましょう。
選ぶ際は、設置する部屋の大きさや構造、条件を把握しておきましょう。リビングとダイニングキッチンが一体化したLDKに設置する場合は、少し大きめのエアコンを選ぶとよいだからです。キッチンは調理のために火を使うので、室温が変化しやすく、換気扇で冷房や暖房が逃げてしまいがち。LDKで使用するエアコンは、各社が誇るフラグシップモデルのハイパワータイプがぴったりです。
快適機能は、メーカーによって異なっており、大きく2つのタイプに分かれています。サーモカメラなどを搭載し、人の表面温度を読み取り、気流を制御する「一人一人を快適にする」タイプと、センサーで部屋の温度を計測しながら「部屋全体を快適にする」タイプです。寒がりの妻と、暑がりの夫で室温の調整に苦労しているようなご家庭では、パナソニックや三菱電機のエアコン、気流を意識することなく、部屋の隅々まで一定の温度を保ちたいのであれば、ダイキンや富士通ゼネラルのエアコンがおすすめです。
室外機の位置や場所にも気をつけよう
室外機の置き場所は、雨や直射日光があたりにくく、風通しがよい場所が最適です。特に真夏は要注意。太陽に照らされると室外機とそのまわりの温度が上昇するため、熱を捨てる効率が低下し、電力を余分に消費します。
あなたのライフスタイルに最適なエアコンはこれ!
風が苦手でも涼しく温かく加湿もしたいなら
ダイキン
うるさら7(Rシリーズ)
実勢価格:26万8060円(10畳)
外の空気中の水分をエアコンが取り込み、 無給水で加湿できるため、乾燥で悩む方に人気。垂直気流も人に直接冷気・暖気を当てることがないため、風が苦手な人にもおすすめだ。
▲暖房時は風邪が垂直気流で足元からあたため、冷房時は天井に沿って気流をまわし、お部屋全体を快適にするサーキュレーション気流と垂直気流を組み合わせて、温度ムラを抑える。
カップルそれぞれ快適に過ごしたいなら
パナソニック
エオリア WXシリーズ
実勢価格:30万230円(10畳)
温度の異なる2つの風を同時に吹き分けて、寒い人にはしっかり、ちょうどいい人にはやさしく暖める。「ナノイーX(エックス)」を搭載し、花粉やニオイも抑制できる。

夏も冬も部屋全体を素早く快適にしたいなら
富士通ゼネラル
ノクリアX
実勢価格:30万240円(10畳)
両サイドにファンを搭載している独自のスタイル。センターから出る暖房・冷房の風と同時に、ファンが温度の異なる2種類の風を発生させ気流を作り出す。そのため、部屋全体が素早く快適な温度に。

大人も子供も暑がりも寒がりも快適にしたいなら
三菱電機
三菱ルームエアコン
FZシリーズ
実勢価格:34万1620円(14畳)
左右独立駆動の2つのプロペラファンが2つの温度帯をつくり出す。一人ひとりの温度の感じ方にあわせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。暑がりも寒がりも快適。

文/石井和美
エアコンのスペシャリストはこの人!
家電プロレビュアー 石井和美さん
白物家電や日用品の製品レビューを得意としているライター・家電プロレビューアー。雑誌やWEBに多数寄稿。家電レビューサイト「家電blog」を運営。
※『デジモノステーション』2017年5月号より抜粋
関連記事
その使い方、実は間違ってますよ! エアコン節電10の誤解
こまめに消さない方が節電って知ってた?【家電マメ知識 エアコン編】