移動がこんなに楽しいなんて!1台3役の電動バイク『glafitバイク GFR-01』

武者良太の『気になるニッポン発モノイノベーション』

「そこに不満があるって気がつかなかった!」そんなクラウドファンディング系アイテムを発見しちゃう連載企画。お届けするのはガジェットキュレーターの武者良太氏です。

今回の気になるモノイノベーション


glafitバイク GFR-01

『glafitバイク GFR-01』ってどんなクラウドファンディング?
フレーム、ハンドル折りたたみ式の電動ハイブリッドバイク。ペダルがついており、電動アシスト機能も使える。パワーは0.26kwで、原付1種に区分されるバイクとなる。総重量は約18kg。バッテリー容量10.2Ahで電動走行距離は約45km。最高速度はEVモード(電動走行モード)で33km/h。



近所を旅したくなる
無音で軽やかな乗り味

先日、次世代のコンビニのありかたを取材する目的で上海に行ってきたんです。ユーザー自身がアプリで商品バーコードを読み取って、レジで確認からのAlipay&WeChat Payで支払うスタイルや、WeChatでログイン(入店)する完全無人化店舗など、スマートフォンによる電子決済が普及している地域ゆえのチャレンジに愕然としまして。消費者を守るためという冠がつくにしても、規制でがんじがらめの日本とは異なり、チャレンジの強度だったりスピードだったりにクラッときましたねえ。

閑話休題。今回は電動バイク(モーターサイクル)のお話でした。そうそう上海では、電動バイクの存在にもクラクラっと。大気汚染の被害に悩まされている中国は、一時期まで電動バイクは自転車と同じだったみたい。イコール、運転免許がなくても乗ることができたんですね。現在は規定が変わりましたが、街ゆく電動バイクの多さと、走行ノイズの少なさにビックリです。無音で近づき無音で抜き去っていく。上海に着いた当日はドキドキものでしたけど、排気ガスがなくエンジン音がなく、まあパワーはあるようには見えなかったけど、近所の移動目的ならむしろピッタリかと。

ところが日本に目を向けてみると電動バイクの盛り上がりはイマイチ。市街区で駐停車すると路駐で罰金とられるケースがありますし、日常の足とするなら軽自動車という強力すぎるライバルもいます。自転車人気の高さも影響あるでしょう。でも、もしかしたら、電動バイクとはどういう製品なのかという情報が行き渡っていないのかもしれません。なぜなら、Makuakeで資金調達中のglafitバイクは、プロジェクト開始後3日で目標額達成どころか、予定していた405台の生産数、全台予約完売という事態となったからです(現在はセカンドロットのコースが選択可能)。
ちょっと試乗してみましたが、電動バイクとしては軽量な車体に適度なパワーのモーターをビルドイン。モーターよりもフレームの剛性が勝っていて、小型折りたたみバイクのディメンションながら安心して走ることができました。そうそう、鍵にも惚れました。指紋認証でロック解除って、どんな未来ですか。

【USBポートを使ってスマホを充電】

▲ハンドルには充電用のUSBポートが備わる。自転車ナビとしてスマートフォンを使う場合でも、バッテリー切れを気にしなくていい。

原付枠の乗り物だからSGマークが入ったヘルメットが必要不可欠であるものの、アクセルひねればすぐスピードを乗せられるので安心感も高め。ラーメン店の開拓とか、積極的に近所の探検をしたくなりましたね。銭湯巡りもよさそう。EVモードなら汗を流したあと、すっきりした身体のまま帰れますし。僕は世田谷の環七沿いに住んでいるのですが、約45kmの走行距離だとフォトジェニックなシーンが多い湾岸あたりをぶらぶらしても帰れる。ペダルがついていて、電動アシスト自転車としても使えるから、コースによってはもっと走行距離を伸ばせるでしょうし、いざとなったら約18kgの重い小径自転車だと思えば大丈夫かなって。普通の電動アシスト自転車と違って、ペダルが重くならないのも惚れたポイントです。まあ、オールウェイズ車道を走らなければならないので、幹線道路は厳しいと思いますが。

折りたためる、すなわち(管理組合の許可がとれれば)マンションのエレベーターでも難なく運べるのもGOOD。充電のしやすさ+運びやすさ=運用のしやすさってことになり、積極的に選ぶキッカケになりますもん。

和歌山の自動車関連用品企業が仕掛けた新たなチャレンジ。乗り物好きも、今後のモータリゼーションを占いたい人も、注目です。

【可搬性に優れた折りたたみスタイル】

▲フレームとハンドルポストを折りたためる。コンパクトになり、車のトランクに入れて運べるし、今後輪行用のバッグも計画されているとのこと。

【安全装備も問題なし PL保険にも加入】

▲ライト、ウインカーといった装備もフルに備えている。パーツ供給は自社ECのほか、大手自動車用品店、大手2輪用品店でも販売される予定。

文/武者良太

武者良太/1971年生まれのデジタル系ライター。音響機器にスマートフォン、ITビジネスにAI、最先端技術など、ハードウェア面に限らず、ガジェット市場を構成する周辺領域の取材・記事作成も担当する。元Kotaku Japan編集長。

※『デジモノステーション』2017年9月号より抜粋