ゲン担ぎで勝利を目指せ!西武ライオンズ、大逆転Vのカギを握るモノとは?

村瀬秀信の「スポーツワイド プロ野球デジタルニュース」

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「バーチャル高校野球」が高校野球を100倍盛り上げる

皆様、こんばんは。「プロ野球デジタルニュース」の時間です。ええ。今月も続いております。

世間では高校野球も終わっている頃だと思いますが、これを書いているのは開会式の日であります。えー……今年も様々なドラマが生まれたのでしょうか。どうでしょうか。

というわけで、今年の夏の高校野球。何が驚いたって、試合のライブ中継がスマホアプリで全試合観られてしまったこと。夏の選手権大会を主催する朝日新聞デジタルと朝日放送が共同で配信する「バーチャル高校野球」。今年から甲子園大会だけでなく、これまで地元局でしか見られなかった地方大会、49都道府県の決勝戦を中継してくれました。

このサイトがとにかくすごかった。単に映像が流れるだけでなく、例えばアングルも「中継映像」「ピッチャー視点」「バッター視点」「球場全景」などから選べるだけでなく、試合、選手、チームのデータも完備。さらにニュースやら高校野球コラムやら過去の名勝負シーンなどなど、高校野球のコンテンツが史上最強のレベルで満載。これにより、全国の高校野球ファンは歓喜すると共に、寝不足に陥る人が続出。毎年夏になると全国の地方大会を行脚していた知り合いの高校野球ファンも、今年の夏は家に籠り切りで、2週間ほど人と会話をしなかったそうです。なんといいますか、便利すぎる世の中になるのも考え物ですね。

さて、それでは本題のプロ野球に参りましょう。

まずはパ・リーグでこの夏の主役となった埼玉西武ライオンズ。7月21日から破竹の13連勝を挙げ、首位まで10ゲーム以上あったゲーム差を4ゲーム差まで縮めました。

この連勝で一躍注目を集めたのが毎年夏に行われるイベント「ライオンズフェスティバルズ」で、選手たちが着用する期間限定ユニフォーム。今季ははじめて赤を基調にした「炎獅子ユニフォーム」が採用されたのですが、これが着用されるやいなや13連勝がスタート。8月5日に敗れた試合も7対1から9回に追いついての惜敗。その翌日も勝利して通算14勝1敗と成績を残したことで、無茶苦茶縁起のいいユニフォームとなりました。

この「ライオンズフェスティバルズ2017」の応援大使に就任したのが、ももいろクローバーZの“赤”百田夏菜子さん。ライオンズフェスティバルズの紹介動画では、スタジアム内に設けられた「キリンビールpresents クールパーク」のアトラクションや飲食を、マネキンチャレンジで紹介していました。この夏、一番のかわいらしさです。マネキンチャレンジって去年流行したものだと思っていましたが、今もやってるようですね。

ちなみに百田さんは16日の始球式にも登場。「炎獅子ユニホーム」は17日までの24試合着用の予定でしたが、あまりにも縁起がいいとのことで9月以降も着用する可能性が高いとか。確か、2014年のソフトバンクも鷹の祭典で着用した「勝どきレッド」の成績が良く、シーズン終盤まで着用した例がありましたが、野球ではこういう縁起は大事にされる傾向にあるようですね。

絶対に越えられない記録を乗り越えた男・岩瀬仁紀投手

といったところで、参りましょう。「今月のアナグラン!」

今月はこの人。8月6日の巨人戦でプロ野球史上新記録となる950試合登板を達成した中日ドラゴンズの岩瀬仁紀投手です。

登板試合は1点リードの9回から登板して無得点に抑え今季2セーブ目。自身の持つNPB最多セーブ数を402に伸ばしました。

岩瀬投手は大学・社会人を経て24歳でプロ入り。投手をはじめたのが大学3年生からという遠回りをしながらのプロ19年目、42歳にして記録達成は圧巻の一言です。しかもこれまで記録を持っていた人らが、歴代2位金田正一(944登板・400勝)、歴代1位米田哲也(949登板・350勝)という伝説の大投手。投手分業制が確立された現代野球では絶対に越えられないであろう記録を塗り替えてしまったことは、今世紀最大のニュースと言ってもいいかもしれません。

昭和や平成、根性や効率、デジタルとかアナログなんてものを超越した唯一無二の投手であることは言うまでもありません。これから岩瀬投手がどこまで記録を伸ばしてくれるのか、期待するとともに、歴史の証人としてそのマウンド姿を見られることを幸せに感じます。

そんなところで今月のPBDNはこのへんで。サヨウナラ。

文/村瀬秀信

村瀬秀信(むらせひでのぶ):ライター、コラムニスト、プロ野球観客。セイバーメトリクスとかを武器にできたからいいなぁと憧れる40歳。数学2、血圧140。著書に「4522敗の記憶」(双葉社)、「プロ野球 最期の言葉」(イーストプレス)、「気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている」(交通新聞社)など著作多数。

『デジモノステーション』2017年10月号より抜粋