今や定番。黒×シルバーの生活家電で高級感を演出【家電デザインを考える】

近年、デザインのいい生活家電が増えている。とはいえ、人はどうしてそれらに対し、“良いデザイン”だと感じるのだろうか? ここではいわゆる“デザインのいい”家電を11種類の定番デザインパターンに分類し、それに当てはまる代表的な家電を複数ピックアップ。プロダクトデザインに深く精通するセメントプロデュースデザインの金谷勉氏に、なぜその『デザインパターン』に人は魅了され、“良いデザイン”と感じてしまうのかを教えてもらった。

黒とシルバーの定番な配色

かつて生活家電は白基調なアイテムがほとんどだった。いわゆる白物家電と呼ばれる所以である。だが、いつからか黒とシルバーを組み合わせたアイテムが定番に。その理由は?

黒が全体を引き締めてシルバーの精緻性を強める

黒とシルバーの配色は家電デザインにおいては、元々はオーディオビジュアル製品がルーツだと思いますが、近年は生活家電のデザインにも数多く取り入れられる代表的な配色になりました。見る人に高級感のあるイメージを与えますが、これは生活家電の嗜好品化がもたらした潮流によるものではないかと考えます。

黒は光を反射することなくすべての色を吸収遮断します。さらに周囲に存在する色を引き締めて、強く目立たせます。この場合、シルバーというカラーが有するイメージ、つまり精緻性の高さなどを強める効果があります。プロユースの調理器具や飲食店のキッチンなどはステンレスがむき出しだったり、シルバー基調であることがほとんどですが、その辺りのイメージを自然と想起させるのです。

とはいえ、黒もシルバーも共通している特徴が、素材感や表面処理加工が非常に強く表れるカラーであり、例えばステンレスなどの金属とプラスチックでは、同じ組み合わせだったとしてもかなり印象が変わってきます。その組み合わせのバランスによっては、チープな印象なものも存在してしまっているので、選ぶ際にはその点も留意しましょう。

MIXER

パナソニック
e-PROシリーズ ハイパワーミキサー MX-XE901
実勢価格:10万7580円
高強度6枚刃カッターと高速回転モーターを採用し、冷凍フルーツやナッツ、乾物や手羽先の骨などの固い食材も瞬時に粉砕。フローズンなどの冷たいメニューから、スープなどの温かいメニューまでプロユースの質で活躍。

 

HAND BLENDER

ブラウン
マルチクイック MQ775 ハンドブレンダー
実勢価格:1万6550円
食材のつぶし具合を感じながら、手の握り具合でスピードを調整できるスマートスピードテクノロジーを搭載。フードプロセッサーやこね機能のほか、付属のアタッチメントを使えば泡立て、千切りなど計7通りに使える。

 

COFFEE MACHINE

デロンギ
エレッタ カプチーノ トップECAM45760B
実勢価格:21万3840円
全自動コーヒーマシンの最高峰。抽出量、豆量、湯温度、ミルクスチームの手動・自動など、細かくオリジナルにカスタムが可能。カプチーノ、カフェラテ、エスプレッソマキアートなど、全7種類の味が楽しめる。

 

STEAMER

ラッセルホブス
ミニスチーマー 7910JP
実勢価格:8640円
縦19cm×横19cm×高さ23cmと卓上で使えるコンパクトなスクエア型フードスチーマー。蒸し料理はビタミンも損なわれにくいので、ヘルシーで栄養価の高い食事が手軽にとれる。卵を蒸すためのエッグトレイ付き。

 

RICE COOKER

バーミキュラ
バーミキュラ ライスポット RP23A-SV
実勢価格:8万6184円
底面のIHコイルと側面のアルミヒーターを組み合わせることで、炎が鍋を包み込むかまどのような立体的な加熱を再現。それにより鍋炊きならではの美味しい炊きあがりが可能に。炊飯モードと調理モードの2種類あり。

金谷勉/CEMENT PRODUCE DESIGN 代表取締役社長
1999年に同社設立後、PARCOの広告デザイン、フランフランとの商品企画開発、UNIQLO「企業コラボレーションTシャツ」のディレクションなど幅広くデザインをプロデュース。現在は流通も見据えた形での各地の製造業や工芸業界との協業事業も進める。2013年サバエミミカキでグッドデザイン賞受賞。京都精華大学デザイン学部プロダクトデザイン学科や、金沢美術工芸大学美術工芸学部工芸学科でも講師を務める。

文/滝田勝紀、鳥居優美 撮影/下城英悟(GREEN HOUSE)

※『デジモノステーション』2017年10月号より抜粋