前モデルから全方位に進化!フルサイズ一眼『EOS 6D Mark II』はプロも納得の完成度

「コレってどうなの?」がわかる。気になるデジタルグッズの深掘りレビュー。今回は、キヤノンの一眼レフカメラ『EOS 6D Mark II』を使い倒します!

キヤノン
EOS 6D Mark II
実勢価格:24万円前後(ボディのみ※)
※『EOS 6D Mark II・24-105 IS STM レンズキット』(29万円前後)、『EOS 6D Mark II・24-70 F4L IS USM レンズキット』(35万3000円前後)


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Side


Side


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Bottom

【SPEC】有効画素数:2620万画素  撮像素子:フルサイズCMOSセンサー エンジン:DIGIC 7 サイズ:W144.0×H110.5×D74.8mm 重量:約765g(バッテリー、カード含む) レンズマウント:キヤノンEFマウント AF方式:専用AFセンサーによるTTL二次結像位相差検出方式 測距点:最大45点(クロス測距点:最大45点) 常用ISO感度:ISO100〜40000 連続撮影速度:最高約6.5コマ/秒 液晶モニタ:バリアングル液晶、3.0型ワイドTFT式(約104万ドット) ファインダー:ペンタプリズム、アイレベル式(視野率98%) 記録メディア:SD/SDHC/SDXCメモリーカード 通信機能:Wi-Fi、Bluetooth、NFC

 

『EOS 6D Mark II』ってどんなカメラ?

フルサイズ入門者だけでなく中級者以上も注目の進化

キヤノン『EOS 6D Mark II』は、2012年に発売されたフルサイズ一眼レフ『EOS 6D』の後継機だ。前モデルはフルサイズの一眼レフとして考えると画期的な小型軽量ボディを誇っていたが、その特徴を受け継ぎつつ、センサーやエンジン、AF、液晶モニタなどあらゆる部分の性能を高めている。

センサーは従来の2020万画素から約1.3倍に高密度化。2620万画素の新センサーを搭載する。エンジンは「DIGIC 5+」から「DIGIC 7」に、AFは11点測距から45点測距に、連写は最高4.5コマ/秒から最高6.5コマ/秒に、液晶は固定式から可動式へとそれぞれ進化した。さらにNFC/Bluetoothへの対応や、水準器の2軸化、常用最高感度の向上などを実現。動画については最高でフルHDの60p記録となり、電子手ブレ補正や4Kタイムラプス動画、HDR動画などにも対応している。

製品としての位置付けは、フルサイズ入門機だが、初級者だけでなく中級者以上にとっても注目すべき点が多いカメラと言えるだろう。

【新開発のフルサイズセンサー】

▲撮像素子には、35mmフルサイズの有効2620万画素センサーを搭載。最近の同社製品の特長である「デュアルピクセル CMOS AF」対応だ。

【フルサイズEOSでは初の可動式】

▲3型/104万ドットのバリアングル液晶を採用。バリアングル化とタッチパネル化を図りつつ、既存モデルと同等の防塵防滴性能も備えている。

 

『EOS 6D Mark II』の操作性をチェック

【基本デザインを継承しつつ細部を改良】

▲グリップ部は前モデルより深みが増してホールド感が高まった。シボ加工されたラバーの手触りも良好だ。


▲ボタン類はこれまでの基本レイアウトを踏襲。マルチコントローラーはやや小型化して操作感がアップした。

【ライブビューでもファインダーでも快適AF】


▲測距エリアの切り換えボタンを天面に新設。測距エリア選択モードは5種類から、ライブビューのAFは3種類から選べる。

【細かな部分も使いやすく進化】

▲ファインダー内表示の設定画面。電子水準器のほか、電池残量や撮影モード、AF動作などの情報が表示できる。


▲側面の端子類は配置が変更になった。バリアングル液晶との干渉を避けるため、リモコン端子は前面へ移動。

『EOS 6D Mark II& 24-105 IS STM』の画質をチェック

【バリアングル液晶による構図の自由度】

▲バリアングル液晶を利用してレンズを上に向けて撮影。遠景のディテールをきっちり描写する高解像を確認できる。

【被写体の質感までをリアルに再現可能】

▲小さな枝や葉っぱのひとつひとつの色や形、質感を正確に再現。深みと奥行きを感じさせる描写となった。
 

使い倒しインプレッション

取り回しに優れたバリアングル液晶+小型軽量ボディが優秀

『EOS 6D Mark II』を試用してまず気に入ったのは、フルサイズのEOSでは初となるバリアングル液晶を採用したこと。ハイポジション/ローポジションでの撮影や自分撮りが気軽に行えるほか、三脚使用時やマクロ撮影の際、無理な姿勢にならずに構図の隅々までを確認できる。きびきび反応するタッチパネルでAF測距点をダイレクトに選択できる点や、ライブビュー時でもAFが素早く作動する「デュアルピクセルCMOS AF」を採用する点も使いやすさを高めていると言えるだろう。ライブビューによる撮影があまりに快適すぎるので、ミラーレスカメラだと錯覚してしまうくらいだ。

もちろん『EOS 6D Mark II』はミラーレスではなく一眼レフ。光学ファインダーを使うとAFや連写のレスポンスはいっそう軽快になる。AFはオールクロスの45点測距に対応。連写は最高で6.5コマ/秒だ。動きのある被写体に対してもしっかりと追従できる高速レスポンスを実感できる。ファインダーには、視野率98%のペンタプリズムを搭載。電子水準器や撮影モードといった各種の情報をファインダー上に重ねて表示できる「インテリジェントビューファインダーII」であることも見逃せない。画質については、露出と発色に安定感があり、どんなシーンでも見栄えのいい絵に仕上げる描写性能を確認できた。必要に応じて絵作りの傾向をカスタマイズすることも可能だ。

ボディには、高耐久性塗装を施した樹脂外装カバーおよびアルミ製シャーシを採用。上位モデル「EOS 5D」シリーズのようなマグネシウム合金ボディではないものの、特に安っぽい印象はなく高品位な手触りを備えている。それに何よりバリアングル液晶を搭載しながらも、ボディ重量を765gの軽さに抑えていることがありがたい。

総合的な評価としては、前作から全方位に進化し、より使い勝手のいいフルサイズ機に仕上がっているといったところ。もしかすると、AF測距点が中央に寄っていることや、ファインダー視野率が100%でないことを気にする人がいるかもしれないが、一部のスペック面の不足よりも、取り回しに優れたバリアングル液晶+小型軽量ボディという圧倒的な魅力のほうが勝っているのだ。

 

結論

【ここが○】
・前モデルとほぼ同じサイズと重量感を維持しながらバリアングル化を実現。
・クリアで安定感の高い発色性能と質感までをリアルに描く細部表現力。

【ここが×】
・ファインダー撮影時のAF測距点が画面の中央に集まりすぎている。

ライブビューとファインダーの
両方で軽快な撮影が楽しめる

バリアングル液晶を使えば、快適なライブビューによってミラーレス感覚で使用でき、光学ファインダーに切り替えれば、実際の風景をリアルに確認しながら撮影できる。つまりミラーレスと一眼レフの利点を併せ持つようなカメラだ。フルサイズならではの高画質も魅力。


▲望遠ズームを加えればさらに表現力がアップ。今ならレンズ購入時にキャッシュバックも。

 

文/永山昌克 撮影/江藤義典

※『デジモノステーション』2017年10月号より抜粋

関連サイト

『EOS 6D Mark II』製品紹介ページ
キャノン公式サイト