ビジネス界の異端児はガレージも異端!
偏愛コレクションが詰まった伊藤嘉明さんのガレージ

名立たるグローバル企業で経営手腕を発揮し、世界中のヘッドハンターたちから熱い注目を集めているプロ経営者の伊藤嘉明さん。父親の影響で子供の頃から車が大好きだった伊藤さんのガレージには、車だけに留まらない、偏愛とも呼べるコレクションの数々があふれていた。

「ガレージを一言で表すなら〝呪い〟です(笑)」

巨大なスパイダーマンのフィギュアが愛車を見守るように鎮座する異端なガレージ。ここは都心から30分ほどの距離にある伊藤嘉明さんのガレージだ。伊藤さんといえば、日本コカ・コーラ、デル、レノボ、ソニー・ピクチャーズ、アクア、ジャパンディスプレイなど、名立たる企業で要職を歴任し、自身が経営するXタンクコンサルティングとXタンクインダストリーズの代表取締役社長も努める、日本を代表するビジネスリーダーのひとり。
「父親がタイで自動車関連の会社を経営していたのもあって、昔から車は大好きですね。大学生のときに三菱のギャランVR4に乗って以来、サーブ、アウディ、ポルシェ、ランドローバー、マクラーレンと、いろんな車に乗ってきました」

取材日にガレージに停まっていたのは、世界で10台も存在しないと言われているポルシェ911ターボのパールホワイト(スペシャルオーダーカラー)。大学生の頃、父親の通訳としてポルシェとの商談に同行した際に、ポルシェの極東担当役員たちがこの車に乗っていたこともあり、いつかは買いたいと思っていた一台だとか。

「車以外にも、オーディオやアメコミグッズ、ギター、エアガン、映画ソフトなど、僕のガレージには長年集めてきたコレクションが集結しています。どれも衝動買いではなく、すべてに買うべきストーリーがあって思い出が詰まっているもの。子供の時に欲しくて買えなかったからリベンジで、というのではなく、モノの歴史を知ると知識欲が刺激されて、余計にいろいろと欲しくなっちゃうんです(笑)。なので無駄なものは一切ありません!」

2階建てのガレージの1階部分には愛車のほかにアメコミグッズやお気に入りのランドローバーのポスター、大好きな映画ソフトなどが並び、2階にはエアガンにギター、映画鑑賞に最適な大型テレビとサラウンドシステムと、男子にはたまらないオモチャが至れり尽くせりである。

「ガレージには月2~3回のペースで来ています。最初はひとりでゆっくり映画でも観ようと思っていたのですが、結局まだ5時間くらいしか観ていません(笑)。ガレージに来るのは車のエンジンを回すのが目的なので、車庫の車をほかの車に入れ替えて、あとはトイレを使って帰るだけ。傍から見れば、無駄ですよね。ガレージは一言で表すなら“呪い”なんですよ(笑)」

現在は6台の車を所有し、膨大なコレクションもすでに飽和状態。これが呪いのせいかどうかは置いておいて、近々、ガレージの引っ越しも検討中とのこと。

「Xタンクインダストリーズでは、電気自動車を作ろうと計画しています。それもESSUV(エレクトリック・スーパーSUV)。『50にして天命を知る』と思っているので、今までのキャリアの集大成として、大学生のときからの夢を実現させます。その暁には、山中湖界隈に大きなショールームを作ろうと思っているので、僕のコレクションはすべてそこで展示したいですね」

伊藤さんのガレージライフ第二章はすでに動き始めているようだ。

 

偏愛コレクション:01

Automobile

左から、『マクラーレン MP4-12C スパイダー』『ポルシェ911ターボ パールホワイト』『ランドローバー ディフェンダー』と、車好き垂涎のラインナップ。社用車としてはもちろん、電気自動車開発のマーケティングの一環として、あらゆる種類の車を日々ウォッチしている伊藤さん。「アウディも大好きで、特にクアトロは同じ車種を何台も乗りました。好きになるとしつこいんです(笑)。最近良く乗っているのはアウディのR8。一度手放したんですが、やっぱ忘れられなくて買い戻したりして。これも呪いなんですよね」


偏愛コレクション:02

American comics goods

スパイダーマンの立像はソニー・ピクチャーズエンタテインメント(以下SPE)時代に映画のプロモーションツールとして作ったもの。手にしたライトセイバーは精巧に作られたオモチャだが、伊藤さんはSPEのキックオフMTGの登壇時に、ダースベイダーに扮してこのライトセイバーを振り回して登場し、会場をざわつかせたとか。ターミネーターの頭部フィギュアは、当時ブルーレイとセットで販売した限定品。壁に貼られたイラストパネルはタイのナイトマーケットで購入したもの。大好きなアイアンマンやスターウォーズ、尊敬するスティーブ・ジョブスをモチーフにしたものが飾られている。


偏愛コレクション:03

Air gun

「一時期めちゃくちゃハマった」というサバゲーをするために揃えたエアガンの数々。それぞれのモデルに関してのウンチクはもちろん、歴史背景やストーリーまでも把握した上で購入しているあたりはさすが伊藤さん。「サバゲーって、ビジネスと同じなんです。戦略と戦術が必要で、サバゲーを一緒にやればその人のビジネスセンスも見えてくる。実際、SPE時代にはオフサイトMTGと称して社員を集めてサバゲーをやったりもしていました。当日の持ち物や着こなしを見るだけでも人間性が出てくるので、面白いですよ」


偏愛コレクション:04

Mini car

若い頃からコツコツと買い集めているというミニカーコレクションの一部。ショーケースに入っているのは伊藤さんが初めて乗った車『三菱 ギャランVR4』をはじめ、『アウディ クアトロ』『トヨタ セリカWRC』などのレース車が中心。「ギャランのミニカーは世界に2000個しかないと言われていて、海外出張に行くたびに探して買い集めていました。やっぱり最初に乗った車への想いは特別ですからね」


偏愛コレクション:05

Guitar

中1から始め、学生時代には友人とバンド活動を行っていた伊藤さんはギターのコレクションも豊富。ガレージに置かれているのは映画「魔人ドラキュラ」のドラキュラ役として名高いベラ・ルゴシがデザインされたものや、「スターウォーズ」の人気キャラ、ダースベイダーとストームトルーパーがデザインされたものなど、コレクション価値が高いものばかり。


偏愛コレクション:06

DVD&Blu-ray disc

映画が大好きな伊藤さんは、VHS、DVD、ブルーレイディスクと、各種フォーマットでお気に入りの作品をストック。その数は1万を超えているとのこと。「限定版だとパッケージのデザインが変わるので、ついつい同じタイトルでも複数枚買ってしまうんです。以前、仕事でカンヌへ訪れた際には、大好きなゾンビ映画の仕入れもやっていたので、C級、D級のサンプルディスクもいろいろあります」


偏愛コレクション:07

Radio Control Car

イギリスの戦車博物館やスペインの兵学校へ観光に行くほどミリタリーにも精通している伊藤さん。車好きの延長で自然とラジコンも嗜んでいたそうだが、特に戦車ラジコンには一時期熱中したそう。「同じモデルでも、組み立て用と保管用を購入しています。スペアがないと不安なんですよ(笑)。いまでは息子もミリタリー好きになってくれたので、いずれは子供に引き継ぐ予定です」