マクラーレン、次期F1マシンの技術を応用した医療用ボディアーマーを発表!

サーキットから医療の分野への技術移転です。

有名レーシング・チーム「マクラーレン」の技術応用部門である「マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ」は、次期シーズンのF1マシンで使用される素材を用いた医療用品として『Invincible shield』と呼ばれるボディ・アーマーを発表しました。これは手術後の患者が外部からの衝撃によって内蔵にダメージを受けることのないように保護するシールドであるとのこと。

強度と剛性の高い合成樹脂「ダイニーマ」やケブラーの2倍の強度を持つ「ザイロン繊維」が織り込まれたこのシールドは、心臓や肺などの重要な器官を保護する胸郭の役割を果たし、堅いカーボンファイバーが曲げ強度や荷重の支持能力を担保します。外部からの衝撃は、ボディのなかでも比較的安全な3つの領域へと効率的に伝達されるよう設計され、これらの箇所では特殊なゲル材が負荷を吸収するという仕組みです。

設計にあたっては人体の3Dスキャンデータならびに、医師から提供された医学的画像データが使われたとされ、コンピュータでのシミュレーションによる負荷テストののち、実物でのテストが行われました。ちなみに、プロトタイプのテストはマクラーレンF1チームが車体のモノコックをクラッシュテストするのと同じラボ内で行われたのだそう。

サーキットという別世界で繰り広げられているものと考えられがちなF1ですが、そこで使われている先端技術は我々の生活にも転用されることが多いもの。『Invincible shield』が身近な医療機関で使われるようになるのも、それほど先の話ではないかもしれませんよ。

文/ワタナベダイスケ(編集部)

関連サイト

McLaren Applied Technologies reveals Invincible shield for client X(英語)