生活家電の識者オールスターズが教える 家電の正しい使い方 – 最終回 新家電「LG styler」

新たに衣類ケアができるクローゼット型家電が登場
掛けて置くだけで衣類がケアできる
新家電LG stylerの使い方

洋服を吊るしておくだけで、ホコリ取りやニオイケアができる画期的な家電が『LGstyler』だ。韓国では既に一般に広く普及しており、洗濯機と並んで生活必需品になりつつある。ここでは改めて日本国内でも認知度が高まり始めている『LG styler』の正しい使い方を、本誌編集長 滝田勝紀が紹介しよう。


衣類をかけるだけでスチームと振動できれいにしてくれる『LGstyler』はこれまでになかった新しいカテゴリーの家電だ。コートやジャケットなどを掛けるだけで、花粉を99.5%以上、ダニ、雑菌、A型インフルエンザウイルスなどを99.99%以上除去することができる。

さらに衣類にこびりついたニオイも除去することができ、スーツなどをクリーニングに出す回数を大幅に減らすことができる。基本となる使い方はリフレッシュコースで気になる衣類をケアするだけ。特殊な衣類を入れるときだけ、その衣類に適した専用コースやダウンロードコースを利用するだけだ。リフレッシュコースは標準なら約48分、お急ぎなら約20分でケアできる。あとは濡れた衣類を乾かしたいときは乾燥機能を、子供服や寝具、ぬいぐるみなどからアレルゲンを取り除いたり、除菌したい場合は除菌/衛生コースを選ぶだけ。

『LG styler』があれば毎日着るスーツはもちろんのこと、クリーニングに出しにくい制服なども手軽にケアができる。花粉やPM2.5などアレルゲンを除去してスッキリした衣類が着られるのだ。

<くらしのラボ動画もチェック>
見たことのない家電が登場。服のシワや臭いを取り除く!?
https://www.facebook.com/watch/?v=256489901514824

家電hacks! 1

コースは
リフレッシュ・除菌/ 衛生・乾燥の3種類

『LG styler』には大きく分けて三つのコースが用意されている。帰宅後にコートやスーツのジャケットを毎日ケアするときに最適なのがリフレッシュコース。LG独自のTrueSteamテクノロジーと毎分最大180回の振動により、衣類に付着した菌やニオイなどを除去することができる。標準モードの場合、約48分で利用できる。

LG エレクトロニクス
LG styler S3WF

実勢価格:13万3210円

スチームと振動で衣類ケアができるクローゼット型のホームクリーニング機。一度に3着の上着を吊るすことが可能。また、ズボンの折り目ケア、帽子やぬいぐるみなど、衣類以外の小物のケアもできる。

●リフレッシュ
最も基本となるコースで、スチームと振動により、様々な衣類のケアができる。スーツ/コートやウール/ニットなど専用コースも用意。

●除菌
毛布や枕などの寝具、そしてベビー用品などをより温度の高いスチームと振動で除菌するコース。ぬいぐるみなどにも使える。

●乾燥
湿った衣類などを乾燥させるコース。自動乾燥は約120分。30~150分のタイマー乾燥も用意。室内の除湿もできる。

 

家電hacks! 2

ウールや皮革は専用モードでケアする

様々な衣類のケアができる『LG styler』だが注意もある。それが衣類ごとに用意されている専用ケアコースを利用する時だ。例えば、専用ケアコースはスチームの温度やコースの時間などがそれぞれ異なっているため、マニュアルを参考に適したコースを選ぼう。また、革製品などはスマホアプリ経由で専用コースのダウンロードが必要だ。

革のジャケットなどをケアしたい場合はダウンロードメニューから「エアフレッシュ」コースをstylerにダウンロードする。
専用アプリ「SmartThinQ」を使って専用コースのダウンロードが可能。「スポーツ/運動用品」や「プラスワン・ズボンケア」などが選べる。

 

家電hacks! 3

ウォークインクローゼットの中を
除湿することもできる!?

最新の『LG styler』では衣類を乾燥するだけでなく、扉を開けて稼働させることで室内の湿気が取れる。それが乾燥コースの「室内の除湿」だ。24時間で約10Lの除湿機能を搭載しており、寝室やウォークインクローゼットの中なら手軽に除湿ができる。衣類のケアをしてないときも室内を快適にできるのだ。

梅雨時期など、衣類の生乾き時や湿ったときは、『LG styler』で乾燥ができる。さらに洗濯物が多い場合は部屋に干して、『LG styler』の部屋の除湿機能を利用するといい。

 

家電hacks! 4

シャツやジャケットのかけ方と
動作音を小さくするコツ

『LG styler』を寝室にセットしている場合、睡眠時に動作音が気になることがある。まず注意したいのは、溝にぴったりはまるハンガーを使うこと。これがずれていると振動時にうるさく音がなる。また、ジャケットやコートをかける場合はボタンを閉めておくことも重要。衣類がずれることもなく、音も静かにできる。

 

衣類用の溝とハンガー

『LG styler』に標準付属するハンガーは2本。しっかりと溝にセットして利用する。3着目を掛けたい場合はできるだけ太いハンガーを利用するといい。ワイヤーハンガーは振動で外れてしまうことがある。

ボタンを閉める

ジャケットやコートはボタンをしっかり閉めて、洋服がずれたり、暴れないようにしておくのがポイント。コートのベルトなども締めておかないと騒音の原因になる。

ハンガーを下段に

使わないハンガーは取り外して外に置いておくか、内部の棚に下向きに差し込んでおく。ハンガーだけをかけたままにしておくとガチャガチャと音が鳴ってしまうのだ。

 

家電hacks! 5

使えない衣類はあるの?

様々な色や素材に対応できる『LG styler』だが中には使えないものもある。例えばストレッチ素材の衣類や熱に弱いビニール衣類、ゴアテックス以外の防水衣類、糊付けされた衣類などは利用できない。スチームの熱により変質してしまったり、表面の加工が剥がれてしまう可能性があるためだ。

おすすめできない衣類

シルク
ベルベット
ゴム製品
接着剤が使われている衣類
撥水加工(GoatexはOK)

シルクの衣類なども加工によっては縮むことがあり、コースを選ぶためあまりおすすめしていないとか。またベルベットも表面の光沢が剥がれる可能性があるそうだ。

 

 

家電hacks! 6

どんな素材でも
シワはとれるの?
ビフォー&アフター

『LG styler』を利用することにより、ほとんどの衣類素材についた臭いの除去ができる。ただし、シワに関しては素材次第といったところ。化学繊維は綺麗にシワが伸びることが多いが、綿などの天然素材のシワは振動だけでは取り除けないことが多く、パリッとするためには別途アイロンなどが必要な場合もある。

しわくちゃになっていたシャツをリフレッシュコースでケア。一見して分かるとおり背中のシワがほぼ取れた。これならそのまま来て出られるレベルだ。

韓国の若者世帯は持っていて当たり前!!
LG stylerの本格普及が始まっている韓国で
その人気のヒミツを徹底調査してきた!

日本より早く2011年より『LG styler』の販売がスタートした韓国。すでに若者世帯を中心に、一般家庭にも幅広く普及しているという。その普及のきっかけはなんだったのか。店舗やホテルなどを回り、韓国市場での『LG styler』の現状を取材してきた。


洋服をハンガーにかけてしまうだけで簡単にケアができる『LGstyler』。2011年より韓国市場で発売が開始され、2015年頃から普及が始まり、いまではかなりの家庭に普及している大ヒット家電のひとつだ。日本でも2017年より販売を開始。大手家電量販店などで販売がスタートしている。

「韓国では2011年に発売を開始し、テレビCMや各種メディアでゆっくりと認知を広げていきました。そして、2015年頃にPM2.5による空気の汚染が広がったとき、それに対応できる家電として認知されたのが普及につながりました」

そう語るのか、LGエレクトロニクスで家電事業を統括するチャン・ボヨン常務だ。同社による調査では、春先は窓を開けた換気によって入ってくるPM2.5よりも、セーターやポリエステルの衣類に付着して室内に持ち込まれるPM2.5の方が多いという。そこでスチームと振動の2つの効果でPM2.5が除去できる『LG styler』が役に立つというわけだ。

さらに利用者の声として聞こえてきたのが、『LG styler』があると洗濯の回数が減らせるということ。本来なら3回洗濯するところを1回に減らしてくれるという。

チャン・ボヨン常務によると、2011年の発売開始時、『LG styler』は一般家庭ではなく法人販売の方が向いているのではないか、という意見が多かったそうだ。しかし、『LG styler』を新しい、各家庭に1台以上ある定番家電の1つにするため、一般ユーザーに認知を広げる戦略を選んだ。

それが実を結んだのは2015年だ。韓国でPM2.5により空気汚染がこの頃より深刻化。PM2.5をケアするために、一般家庭に『LG styler』の導入が進んだのだ。

『LG styler』はもともと5着入る大型サイズのビッグから発売を開始したが、2015年に普及が進んだのは3着収納できるスリムタイプだった。ところが『LG styler』の認知が広がった今、15センチ高くて、ロングコートなどが掛けられるビッグに再び注目が集まっている。ビッグなら布団モードも利用可能。衣類意外にも使えるというわけだ。

そして現在、『LG styler』は高級ホテルでの導入例も広がっている。実際に取材した2軒のホテルではスイートルームに『LG styler』があることがアピールポイントとなっていた。実際に泊まってみるとその便利さが体感できた。次にソウルに泊まる時も『LG styler』のある部屋を選びたくなる。韓国ではその便利さが周知されたことにより『LG styler』が必須家電になり始めているようだ。

 

一般家庭向け

結婚する時に家電を揃えるのが一般的だという韓国では、洗濯機と並んで『LG styler』も購入するのが当たり前になり始めている。家電の販売現場で状況を聞いてみた。

 

ロッテデパート
ソウルの繁華街に位置するロッテデパート明洞。様々なLGの家電を揃えたエリアの中心に『LG styler』は置かれていた。「『LG styler』は若いカップルは結婚時のセットで買って行きます。年配の方はお子さんからの口コミで買うことが多いようです。この売り場では昨年1年で約500台売れていますが、今年は5月までで1000台以上売れていますよ」(キム・ジョンホン氏)

テレビや冷蔵庫など、多くのLG製品が並ぶ売り場。韓国では、メーカーごとに売り場が分かれているのが一般的で、お客さんは同一メーカー製品をまとめて買っていくそうだ。
LGベストショップ ロッテ百貨店明洞店 家電マネージャー キム・ジョンホン氏

 

インテリアショップ「Hanssem」
リフォームから家具のセレクト、インテリアデザインまで一手に引き受けている人気インテリアショップ。ここにもインテリアの例として、店内に『LG styler』が何台も置かれていた。「お客さんの7割は新婚夫婦で、洗濯機と同じ感覚で『LG styler』を選ばれます。また、リフォーム時にクローゼット内に『LG styler』を置く場所を作る方も多いですよ」(チェ・セヨン氏)

広い店内を区切ってリビングやダイニング、キッチンなど様々なインテリアを点展示。『LG styler』はリビングやウォークインクローゼットに設置されていた。
ハンセム 係長 チェ・セヨン氏

 

ホテル導入事例

身だしなみに気を使うエグゼクティブのお客様に向けてのサービスの一環として『LG styler』を設置する高級ホテルが増えている。そんなホテルを訪れてみた。

ロッテホテル
ミョンドンエグゼクティブタワー

明洞にあるロッテホテルエグゼクティブタワーは全室スイートの超高級ホテル。現在、50室に『LG styler』が設置されている。「当ホテルではお客様よりシャツのアイロンサービスが好評を得ています。その流れでスーツをケアできる『LG styler』の設置を決めました。最終的には全200室に設置予定です」(ペク・スンチョル氏)

クローゼット内に『LG styler』が設置されたシャルロッテスイートを訪問。一泊700万ウォンからの高級スイートだ。
ロッテホテル マネージャー チャン・ボヨン氏

 

コートヤード・ソウル・ボタニックパーク
ソウル郊外にオープンしたマリオット系の新しいホテルでも、差別化策の一つとしてスイートルームに『LG styler』を設置した。これがビジネスから受けているという。「空港から近いこともあり、平日はビジネスでの出張客が中心です。お客様からは『LG styler』があるからここにしたといわれます」(マルコ・ピガット氏)

金浦空港近くの開発エリアにできた新しいホテル。20室のスイートに『LG styler』が導入されている。
LGstyler』は韓国語表記だが、英語や日本語の使い方ガイドが用意されていた。
『LG styler』はベッドルームや、クローゼットエリアなどに設置。1日来たシャツやジャケットをケアできるのは気持ちいい。

コートヤード ソウル ボタニックパーク 総支配人 マルコ・ピガット氏

 

LGスタイラーを10台活用する
NPO法人「Open Closet」

学生の就職活動用にもスーツレンタルを行っているNPO法人「OpenCloset」では学生から返却されてきたスーツをケアするためにLGエレクトロニクスから提供を受けた10台の『LG styler』を活用している。

社会人などから寄贈されたスーツやシャツ、ネクタイなどを、学生に貸し出すサービス。クリーニング費用や手間を大幅に低減できたそうだ。

 

  • Textコヤマタカヒロ

profile:本紙編集長 滝田勝紀

本誌『ds』編集長。「All About」の家電ガイドを務める。楽天ROOMの家電公式インフルエンサーとしてフォロワー64 万人以上を獲得。ドイツで開催される「IFA」ほか、海外展示会取材経験も豊富。