まさに男のロマン! 究極の変態合体スマホ
ROG Phone IIがASUSから登場

ASUSが7月に発表したROG Phone IIはゲーム利用のために生まれたゲーミングスマホだ。ROGとは「Republic of Gamers」(ゲーマー共和国)の略称で、ASUSはこのROGの名を冠したゲーミングPCなどを多数展開している。そしてこのROG Phone IIはあらゆるゲームを快適にプレイできるようにと、最高のハードウェアに数多くの合体式アタッチメントが用意された製品なのである。

CPUが速い、画面の動きが速い
タッチ操作が速い、すべてが爆速なROG Phone II

ROG Phone IIはCPUにクアルコムの最新モデル「Snapdragon 855 Plus」を搭載した世界最初のスマホだ。このCPUはすでに多くのメーカーの最上位モデルで使われている「Snapdragon 855」をさらにチューンナップしたもので、スマホの能力を限界まで引き上げるパワーを持っている。このCPUの搭載を搭載したことでROG Phone IIは世界中のすべてのスマホの中で最頂点の座に位置する製品に仕上がっているのだ。

しかしCPUの速さだけでは最強ゲーミングスマホとは呼べない。iPhoneやGalaxyの最上位モデルでもスマホゲームはそれなりに快適に動いてくれる。ROG Phone IIは高速CPUを搭載するだけではなく、ゲームプレイ中にまるでスマホ本体が体の一部に融合してしまったかのような、なめらかで自然な操作感を提供してくれるのだ。ROG Phone IIを手にした瞬間、画面を見ることにだけ意識を集中してゲームをプレイできるというわけだ。指先の微細な動きもROG Phone IIは拾ってくれるのである。

ハイスペックなゲーミングスマホ、ROG Phone II。

画面内で高速に人物や車が動くゲームも、ROG Phone IIなら超高速な画面グラフィックの書き換えで細かい部分もしっかりと表示してくれる。一般的なスマホの画面の書き換え速度は60Hz、すなわち1秒間に60回グラフィックが更新される。ROG Phone IIはその倍の120Hzで書き換えるため、画面内の小さいキャラクターが激しく動いてもエッジまでをしっかり表示することができるのだ。ROG Phone IIをTVの大画面につないでゲームをプレイすれば、他社のスマホとの差は一目瞭然なのである。

また画面を指先でタッチした時の反応速度も恐ろしく速い。タッチしてから実際に画面が反応する遅延時間は49ms(ミリ秒)。ゲームユーザーにも人気のiPhone XS Maxが75ms、Galaxy S10+が87msと遅延時間はさらに長い。ROG Phone IIなら画面上を指先で激しくタップしても、そのすべての動作に画面内の動きがリアルタイムで追いついて反応してくれるのである。

ゲーム時の指先のポジションに注目。本体側面にもタッチセンサーを搭載。

ROG Phone IIには本体側面にも超音波式のタッチセンサーを搭載している。このセンサーは指先を離さずとも、押す力に強弱を加えるだけで連続して反応してくれる。ゲームの中で銃の連射をしたいときなどに有利になるだろう。さらには指先を左右にスライドさせるだけで画面も左右にスクロールできる。対戦ゲームで敷地内を素早く動き回る際に、親指で画面を別途タッチしてスワイプさせる必要もないのだ。

やりすぎともいえる冷却システムでスマホの暴走を完全封印

ROG Phone IIは「II」の名称からわかるように、2018年に発売された初代モデル、ROG Phoneの後継機となる。ROG Phoneもゲーミングスマホとして様々な機能が搭載されていたが、ROG Phone IIはそれらがさらに強化されている。中でも最大の変更点はスマホ本体の冷却システムだ。ROG Phone IIには本体背面にはめ込む空冷ファンが付属している。その性能は初代モデルのファンよりも本体を5度以上冷却することが可能だ。ファンも大型化しているが、逆に回転音は4倍小さくなっているという。ROG Phone II本体に空冷ファンを取り付けても、ゲーム中はその存在をわすれてしまうくらいだ。

外付けの冷却ファンが標準で付属するスマホはROG Phone IIだけだ。

さらには本体内に空洞を設け、CPUからの発熱を効率よく外部に排出してくれる。そのCPUにはヒートシンクが貼り付けられているため、高性能ゲームをプレイ中にCPUが高熱化しても速やかに熱を吸収してくれるのだ。そして背面にはそれらの熱を逃がすためのスリットが開いており、熱がこもらない設計になっているのだ。これらの排熱処理はゲーミングPCと類似の構造が取られている。PCメーカーとして老舗のASUSだからこそ、ここまで大胆な冷却システムを搭載できるのである。

なおゲームプレイ中はスマホを横向きにして持つことが一般的だろう。ROG Phone IIは本体を横向きに持った時に、下部中央にUSB端子が位置するようになっている。つまりゲームをしながら充電しても、ケーブルの位置が邪魔にならないようになっているのだ。またフロントからは横向きにした際にディスプレイの左上ギリギリの位置にくるように配置されている。これはゲームをしながら実況中継の配信放送をする際に、指先でカメラが隠れないように、この位置に配置されているのである。本体設計のあらゆるところがゲーム利用に特化したものになっているわけだ。

側面中央にType-C端子があるためゲームをしながら充電できる。この端子は冷却ファンの接続端子も兼ねる。

ゲームパッドや2画面カバーを取り付け
究極のゲームマシンに変身させる

ROG Phone IIは本体だけでも快適に高性能なゲームを楽しむことができる。しかも別売されるアタッチメントを取り付けると、ゲーミングスマホから「ゲーム専用スマホ」へと大変身を遂げるのである。

まずは「ROG Kunai GamePad」。これはROG Phone II用のゲームコントローラーだ。複数の使い方が可能で、ゲームパッドをスマホの左右に合体させることで、ポータブルゲーム機のようにジョイスティックやボタンを使ってゲーム操作が可能になる。あるいはゲームパッドだけを合体させると、ROG Phone IIをTVに接続したときのリモートコントローラーとして使うことができる。接続方法はWi-FiやBluetoothに対応するが、無線接続ではどうしてもわずかな遅延が生じてしまう。それが気になるときはUSBケーブルを使った有線接続も可能だ。ゲームプレイをするユーザーのことを考え、3種の接続方法が提供されているのだ。

Kunaiは手裏剣のような武器。Kunai Gamepadは自在な使い方が可能だ。

「TwinView Dock II」は他のスマホでは味わえないゲーム体験を提供してくれる大掛かりなアタッチメントだ。ROG Phone IIと同じサイズのディスプレイを搭載しており、4000mAhのバッテリーと空冷ファンも内蔵している。両者を組み合わせるとROG Phone IIはニンテンドーDSのように2つの画面を持ったゲームマシンとして使えるのだ。またゲームをプレイしないときは、地図アプリとブラウザ、SNSアプリと写真アルバム、のように2つのアプリをそれぞれの画面に表示して使うこともできる。

TwinView Dock IIでROG Phone IIは2画面を持つスマホになる。
TwinView Dock II背面にも光るROGロゴが埋め込まれている。

実は初代ROG Phoneにも、ゲームパッドや2画面カバーは用意されていた。しかしROG Phone IIの変形はこれだけでは止まらないのだ。なんとKunai Gamepadを取り付けたROG Phone IIを、そのままTwinView Dock IIに装着できるのである。「左右のゲームコントローラーに2画面」、これは初代ROG Phoneどころか世界中のあらゆるスマホでも実現できないゲームマシンの最終形態と言えるだろう。もはやその姿は雄姿を通り過ぎて「変態」という言葉で褒めたくなるほどだ。

ROG Phone IIの合体最終形。ここまで変身させられるスマホは他にない。

このほかには、ROG Phone IIにキーボードや有線LANを接続できるクレードル「MOBILE DESKTOP DOCK」は初代ROG Phoneと同じものが引き続き販売される。ROG Phone IIはスマホだが、ROG Phoneユーザーはゲームをする時に通信回線が不安定になることもある4G接続よりも、Wi-Fi接続を好むそうだ。そして自宅では無線ではなく有線LANでつなぐことで確実なネット環境を構築できるのである。

ROG Phone用のMOBILE DESKTOP DOCKはROG Phone IIでも使用できる。

最後に紹介するのは本体を保護するプロテクトカバーだ。ROG Phone IIには標準でカバーが付属する。このカバーは本体背面にある「ROG」ロゴを隠さないようになっている。なぜならこのROGロゴは対応ゲームをプレイ中に様々な色を発するのだ。つまりROG Phone IIはゲームしている姿を第三者に見せることも考えているのである。これに加えてNFCを搭載したROG Lightning Armor caseは背面に「Republic of Gamers」の文字とROGロゴが埋め込まれLEDライトで光ると共に、本体にはめた瞬間に壁紙やアイコンなどのテーマセットも特別なものに変更される。

NFC内蔵のROG Lightning Armor case(奥)。

これだけ多数のアタッチメント類をすべてそろえると総額はいくらになるのか想像もつかないが、ASUSはROG Phone IIと周辺機器すべてを専用のスーツケースに入れたコンプリートセットも販売予定だ。果たして購入者が現れるかどうかはわからないが、初代ROG Phoneの時も同様のコンプリートセットが登場し、日本では約20万円の価格にもかかわらず限定30セットがあっという間に完売した。ROG Phone IIのセットもおそらく瞬殺で売り切れるだろう。

すべてをスーツケースに収めたコンプリートセット。

ROG Phone IIはゲームユーザー向けのスマホだが、本体スペックが高いため普段使いのスマホとして使っても速度や使い勝手に不満が出ることは無いだろう。ゲームパッドなどのアクセサリも普段は机の引き出しの中に入れておき、ちょっと息抜きしたいときにだけ本体に装着してゲームをプレイするために買うのもいいだろう。また自宅のTVにMOBILE DESKTOP DOCKを接続しておきキーボードやマウスを接続すれば、ROG Phone IIでオフィスアプリを使うなど仕事にも利用できるだろう。ROG Phone IIはゲーミングスマホとしてだけ使うのはもったいなく、合体ロボットにあこがれていた少年時代を思い出させてくれる、夢のある製品でもあるのだ。

合体モノは特に男性にとっては子供のころからのロマンではないだろうか。