走るだけじゃない。 行った先で何をするかが自転車ライフを盛り上げる!【最高の遊び、こだわりの道具。】

【最高の遊び、こだわりの道具。】

“遊びに生きる”を憧れだけで諦めない! 無理なく家族を巻き込む方法を教えます。
父親である前に男子である――。だからこそ、自分ならではの最高の遊びは譲ることはできない。とはいえ、日常の家族との時間だってもちろん大切だ。だからこそ答えはひとつ。それは遊びを満喫しつつ、そこにしっかりと家族も巻き込んで、こだわりの道具なんかもちゃっかり手に入れて、自分と家族両方の時間を楽しいものにすること。欲張ったっていい。それが現代の父親が目指す正しい姿だと本誌は提案したい。ここでは実際にカッコよく遊ぶ父親8人が、どのようにして自分の趣味や遊びの領域に自然と家族を巻き込み、最高の遊びのスタイルを確立しているかを紹介しよう。

CASE:ROAD BIKE

日常の乗り物である自転車を親子で楽しめるアクティビティのレベルにまで高めるためには、いくつかの仕掛けを用意しておくといい。いつもの公園を親子の趣味の場にする方法をチェック!

ピード、距離、カスタマイズ……と、趣味としてのロードバイクの楽しさは、奥深いがゆえに突き詰めるほど、家族との距離もグングン開いていく。それをどう解消するか……。

カメラマンの下城英悟さんは、ロードバイクというアクティビティを諦めることなく、4歳になる娘のりんちゃんとも一緒に遊んでいる。

「ロードバイク乗りって、速さとか距離を求めたり、自己満足な世界に浸りがちです。趣味としてはそれで間違っていません。ただ自転車には、走るだけではなく、行った先で遊ぶための手段としての側面もありますよね」

走ることと、行った先ですることのバランスをうまくとることで、親子一緒にロードバイクを楽しむことができるという。そのための“最短ルート”を下城さんに教えてもらった。

「また行きたい!」と絶対に言われる5つの“ルート”

子供を自転車で遊びに連れて行っても、それがたった1回の楽しい思い出になってしまっては、父親としては残念である。次へつなげるための上手なルートを5つ紹介したい。

1つ目は、たくさんの荷物を運べないというロードバイクの弱点を克服することだという。

「子供と一緒に遊びに行くのに、サドルバッグひとつでは足りません。大容量のフロントバックなら、かなりの量の荷物を積み込むことができます」

Route01
スタイリッシュなバッグで大荷物を諦めない

子供と遊ぶなら、遊び道具や芝生などで休むための道具が必要になってくる。その荷物を運ぶのに、カゴのないロードバイクは適さないかというと、実はそんなことはないのである。ランドナーなど、旅をするための自転車もあれば、最近注目を集めるバイクパッキングに適した、フレームにキャリアなどを付けずに取り付けられるバッグもある。今回のチョイスは、カメラマンの下城さんが、日頃から使っているILEのフロントバッグ。クロモリフレームのバイクには、これが似合うのだ。

ILE
rack bag
実勢価格:3万1320円

サンフランシスコのハンドメイドブランドのバッグ。容量は最大42リットルと大型。フロントキャリアが必要。

2つ目は、多少の我慢を要する。

「走り出したい気持ちをグッと抑えることです。家族を置いてけぼりにしては、ロードバイクそのものを否定され兼ねませんからね」

「よーい、ドン!」パパとの競争に勝って、満面の笑みのりんちゃん。

「僕が大人気なく勝負に勝ってしまい、娘に大泣きされたこともありました。でも、子供に自転車の楽しさを伝えるには、花を渡さないとね」

Route02
あくまでゆっくりペース 本気の走りはおあずけで

これはなかなか我慢のいることかもしれないが、走り出したい気分はグッと抑えて、ゆったりペダリングで子供のペースに合わせたい。これには2つの意味がある。ひとつにはもちろん、子供を放っておいてどんどん先に行かないという当たり前のこともある。もう1つが意外に重要で、多くの子供は負けず嫌いである。それが身内であればなおさらだ。子供に自転車に乗る楽しさを伝えるのなら、「競争だ!」とか言いながら負けてあげるぐらいのサービスが必要かもしれない。

下城さんの愛車は、アメリカのハンドメイドバイクブランド、HUNTER CYCLES。クロモリのフレームに、コンポーネントはシマノのDi2。ナイスなバランスの1台である。

3つ目は、たくさんの荷物を運べることで可能になるこんな過ごし方。

「キャンプ気分で子供と一緒にランチを作るのも楽しいですよ」

芝生の上に敷物を敷いて、2人でホットサンドを作る。パンにハムとチーズを載せて、りんちゃんもちゃんとお手伝いをして楽しそう。

続く4つ目は、自転車に乗る子供の姿をムービーで残すこと。できれば、補助輪付きやストライダーに乗っている頃から撮影すると、自転車を通して子供の成長ぶりがよくわかる。

Route03
お昼は子供と一緒にホットサンド作り

気持ちのいい芝生の広場があるのなら、お昼は迷わずプチキャンプがいい。バッグに詰め込んだキャンプ用のバーナーと、ホットサンドメーカーを取り出す。公園に来る途中で買った食パンと、ハム、チーズ、バターがあれば、アウトドアで熱々のホットサンドが作れる。子供と一緒にする料理はいつだって楽しい。子供にとっては、それは何よりの思い出となるかもしれない。それに、これらのギアはキャンプや、それこそ災害時にも活躍するので持っておくに限る。

snowpeak
ホットサンドクッカー トラメジーノ
実勢価格:7884円

持ち手を折りたたんでコンパクトに収納できるので持ち運びに便利。

PRIMUS
153ウルトラバーナー
実勢価格:8748円

軽量で携帯性に優れ、火力も強い。点火もトリガー式で操作性もよい。

続く4つ目は、自転車に乗る子供の姿をムービーで残すこと。できれば、補助輪付きやストライダーに乗っている頃から撮影すると、自転車を通して子供の成長ぶりがよくわかる。

Route04
子供の成長記録を映画のように残す

自転車に乗って走る子供の姿は、なぜだか絵になる。真剣な表情でペダルを踏んでいたかと思うと、満面の笑みで走ってきたりする。子供の成長記録として、とてもいいのだ。ただ、走る自転車を手ブレなしで追うのはなかなか難しい。高性能なスタビライザーを搭載したdjiの『OSMO』は、映画のような映像を残してくれる。

dji
OSMO
実勢価格:5万9800円

手持ちでの撮影はもちろん、肩にベルトを回し胸の位置でカメラを固定して手ブラ撮影ができるアクセサリーもあるので、走りながらの撮影もできる。

5つ目もハードコアになりすぎないための方法として、自転車以外の遊びを盛り込むこと。子供は飽きっぽいので、自転車ばかり押し付けても逆効果ということだ。

下城さんの先々の夢を聞いてみた。「いずれはサイクリングや、ロングライドにも一緒に行けたらいいですよね。いまは、その準備期間として一緒に楽しむことが大事だと思ってます」

Route05
2輪以外も遊びに取り込む

フロントバッグのショルダーストラップに、スケートボードを挟んでいけば、遊びにも幅が出る。子供が早々に自転車にハマってくれればいいが、なかなかそうもいかない。スケボーに座って一緒に滑っても楽しいし、自転車との競争だってできる。とにかく、遊びの引き出しをたくさん持っておくことがいいのである。

下城さんの私物のスケボー。子供と遊ぶのなら、ウイール(タイヤ)が大きめで柔らかめのものを選ぶと、走りもスムーズになり、多少の段差もこなせて、音も静かになる。

 

『デジモノステーション』2017年11月号より抜粋。