1.7畳の超タイニーハウス 軽トラで作る、俺の荷台泊スタイル

かつてはリンゴ農家の働くクルマだった軽トラをレジャー仕様に大変身! 積載能力は満点。
パックラフトも650BサイズのMTBも載る。 高速道路のSAでは「ちょっとひと休み」的に、荷台に横たわっての仮眠もOK。悪路もガンガンいけるし汚れも気にならない。
これって最高のアウトドアカーじゃないか! 本気でそう思った。

  • 遊ぶ軽トラのオーナー 早坂英之(42)
    雑誌MONOQLO・家電批評の副部長職を経て独立。版元時代に働きすぎてぷっつん。退社後は遊びや父親業をライフスタイルとしてゆるく暮らす。軽トラを手に入れて自由度と機動力が増した。

Mini Truck Freestyle

荷物が詰めて小回りが効く、壊れにくくて維持費も安い。まさに“小さなチカラ持ち”なのが軽自動車のトラックこと軽トラ。日本中どこでもみるクルマだが、そのほとんどがガテン系仕様。そんな働く軽トラを遊び仕様にしたら…。本誌他、モノ・アウトドア雑誌で活動するライター早坂の軽トラは寝床を兼ねた遊べるクルマだ(たまに仕事場としても)。カスタマイズのコンセプトは「走る自分の部屋」。荷台部分の床面積は1.7畳ほどで、キャンピングマットを敷いて寝袋をセットすると、おおよそ1畳分を使うことになる。残り0.7畳分の空間に荷物などを置くと、もうスペースがない。そこで思いついたのがクルマの上にも荷物を積めるよう、ルーフキャリアを導入すること。目をつけたのがエフクラスの「ハードカーゴ(HARD CARGO)」製品だ。

 荷台部を覆う黒いバーが『ハードカーゴ キャリア』で、軽トラックの全モデル全年式に取り付け可能というすぐれもの。オプションのノブボルトナットを使用すれば装着したまま車検も通る。耐荷重100kgだから荷物が乗るし、大柄な男性が足場代わりに使っても問題なし。ハンモックだって吊るせちゃう。そこにカーキの幌『ハードカーゴ カバー』を付ければ雨対策もそこそこOK。寝ている間のプライバシー対策も万全だ。ソロキャンプ道具を積んで海に山に川に向かい、駐車するだけですぐに設営完了。テントを立てる時間も必要なく、降ろしたパックラフトや自転車で遊べちゃう。軽トラなので乗れて2人、荷台泊するならスペース的にひとりなので、寂しいときも確かにあるが…そんなときは潔く片付けて帰る。無理はしない。

身長173cmがぴったり収まる。幌は三面開く仕様なので、フルオープンにすれば風通しがよく、クローズすれば光や虫を遮ってくれる。ふと「俺って荷物だな」と、ダンボール気分にひたれることもうけあい。トラックの荷台で寝るという経験はそうそうないはず。

ペニーボード(上)もパックラフト(中央)もMTB(下)も余裕で積めるのが軽トラの素晴らしいところ。とくに自転車があると、現地での機動力がさらにアップするのでおすすめ。キャンプ場から離れた温泉施設までスイスイいける。コンビニも余裕だ。

ちょっと日陰で休憩したい、そんなときも荷台へ。ロースタイルなチェア・テーブルは荷台にも収まり、幌がタープ代わりになる。適度な高床式でなんとなく気分がいい。

働くクルマは遊びでも本気!
軽トラの可能性は無限大!

軽トラはタイヤもリーズナブルで、スタッドレスタイヤも一般乗用車より格段に安い。
それゆえ遊びクルマとしてのポテンシャルを十二分に持つ。あちこち手を加えれば愛着もひとしお。
実家の軽トラを遊び仕様にカスタマイズしちゃおう!

Japanese “ミニ” Pickup Truck

軽トラックをキャンピングカー仕様にカスタマイズするのはさほど珍しいことではない。多くが軽トラをベースとして特注のキャンピングシェルを載せたり、コンパネで小屋のようにするもの。専門店で注文すると車体とは別に住居部分で100万円以上かかり、自作だと安いがそれなりのスキルを必要とする。より簡単なのがシングルウォールのソロテントを荷台に張ること。設営も撤収も早くて、取り外せば普通の軽トラにすぐ戻る。軽トラ専用のテントキットを制作・販売するショップもあるが、ダイハツのハイゼットジャンボとスタンダードタイプ用の車種限定で、なおかつ30万円ほどかかる。ハードカーゴが素晴らしいのが、前述の通り、軽トラの車種問わずセットできるということ。それでいてキャリアとカバー(幌)で、20万円しない。予算と手軽さのバランスがちょうどいいのだ。

とは言え弱点もある。まず、完全防水ではなく、激しい雨のときには幌の内部に少量の水が入り込む。これは床にプラスチックパレットを敷いて対応している。また、構造上、幌の天井部に雨水が溜まりやすい…が、それら弱点を補うほどルーフ部の使い勝手の良さが際立つ。

実際にハードカーゴは建築現場のプロユースとしても利用されており、長物の脚立や資材などが悠々積めるのだ。雑誌制作の現場ではカメラマンが高めの位置で撮影することも。そんなときにも軽トラの上にポジションを取れば万事解決。

今後、カスタマイズするとしたら、幌の外側にフライシートを自作して荷台泊時の雨よけにする。次にカーサイドタープの設置。車両の横にリビングを広げることで、より快適な居住空間が生まれる。そして、LED作業灯をバッ直(バッテリーから直)で設置して外灯を確保。後は、運転席に扇風機も欲しい…って、実はこの軽トラ、エアコンを積んでいないので夏がとんでもなく暑い。窓全開でも滝汗が止まらないので、空調は大事な課題だ。

「あれやってみようかな」をひたすら考え続ける軽トラカスタマイズ。ハマりだすと車体費用よりも維持費よりも、カスタマイズに費用も時間もかかってしまうもの…。それでもプランを少しづつカタチにしていく過程も楽しいので、もし、実家に軽トラがある
という人はぜひやってみては。

三菱
ミニキャブトラック 4WD MT 2013年式

バー エフクラス/ハードカーゴ キャリア 価格:9万6120円
エフクラス /ハードカーゴ カバー 価格:8万5320円
バスケット エフクラス/ハードカーゴ バスケット 価格:3万1320円

 

ファスナーは内側外側両方から開け締めできる。フラップが付いており、雨の侵入をそこそこ防ぐ(完全防水ではない)。
荷台に穴を開けて取り付け。自分では無理! という人は近くの工場で相談してみよう。
THULEのパッドは傷防止用。
運転席に何でも吊るす。サンダルもすぐ使うので吊るす。
ルーフ上の『ハードカーゴ バスケット』は3万1320円。キャンパーに人気の無印のコンテナが積める。
ホイールをてっちん加工してドレスダウン。スプレー塗装なので、かかった費用は1000円しない。
ドイツのサンシェード。お土産品で、我が家の20年選手。
三面開きの幌は、開けたままで固定することも可能。荷物の出し入れはもちろん、人の出入りも容易だ。