行くたびに新しい発見と子供の成長があるアメリカロングドライブの魅力とは?【最高の遊び、こだわりの道具。】

【最高の遊び、こだわりの道具。】

“遊びに生きる”を憧れだけで諦めない! 無理なく家族を巻き込む方法を教えます。
父親である前に男子である――。だからこそ、自分ならではの最高の遊びは譲ることはできない。とはいえ、日常の家族との時間だってもちろん大切だ。だからこそ答えはひとつ。それは遊びを満喫しつつ、そこにしっかりと家族も巻き込んで、こだわりの道具なんかもちゃっかり手に入れて、自分と家族両方の時間を楽しいものにすること。欲張ったっていい。それが現代の父親が目指す正しい姿だと本誌は提案したい。ここでは実際にカッコよく遊ぶ父親8人が、どのようにして自分の趣味や遊びの領域に自然と家族を巻き込み、最高の遊びのスタイルを確立しているかを紹介しよう。

CASE:LONG DRIVING

アメリカの雄大な大地をひた走るロングドライブ。一度はあこがれたことはないだろうか。時間もお金もかかりそうだし、あきらめがちな夢だが、これを20年以上楽しんでいる人がいる。しかも子連れで。その楽しみ方を教えてもらった。

東京・中野区で洋品店を営む小川和彦さんは、20年以上ほぼ毎年、アメリカロングドライブを楽しんでいる。自身で初めて経験したのは学生時代。

「大学は夜学で、昼間働いていた洋服問屋に来ていた社長さんがロサンゼルスに持っている別荘に誘ってくれたのがきっかけです。せっかくなので、レンタカーを借りて、ひとりでグランドキャニオンとモニュメントバレーを2泊3日で回りました。英語もほとんど話せないし、ガソリンの入れ方も知りませんでしたが、なんとかなりました。商売で成功すれば自分もこういう自由な生活ができるんだと、3年半修行して、今のお店を出しました」

最初のアメリカ横断ドライブは1996年。ロサンゼルスからニューヨーク、フロリダのキーウェストまで行ってロスまで戻るルートだった。

「レンタカーは乗り捨てにすると高いので、往復するルートにしました。最長で1日1300㎞走りましたね。だだっ広い所をひたすら走るのが好きなんです。普段は仕事で狭い店にずっといることも関係しているのかもしれません(笑)」

結婚してからも、子供が生まれる前は夫婦で年に2回のペースでアメリカとカナダを訪れている。

「かみさんが自然好きなこともあり、国立公園を巡るようになりました」

2015年には、当時小学生の長男と2人でドライブが始まった。ひとりのドライブとは、どう違うのだろう。

「より安全を考慮するようになりましたね。ひとりのドライブでは、宿も着いた先で探していましたが、息子と行くときは前日に次の宿を予約するようになりました。昔は飛び込みで入って、部屋がボロボロなのでやめることもありましたが。街の雰囲気もGoogleマップで見られるので、治安の悪そうな所はあらかじめ避けます」

家族3人での旅行を含めると、子供とのドライブはこれまで3回。多くの同世代にはなかなかできない経験だが、何度か行くことで、成長が如実に感じられるという。

「昨年などは、買い物でも自分でスーパーに行くような積極性が見られるようになりました。子供の順応性は高いですね。黒人がたむろしているような場所は、私なんかびびりますが、彼にはそういう感覚がありません」

今年、その長男が中学に入り、部活動に熱中しているため、次のアメリカドライブはひとりで行く計画。「ゆくゆくは、長男が国際免許を取って家族で1カ月ぐらいかけてアメリカ中を走るのが夢ですね」

 

2013年 ロサンゼルス~サンタモニカ(総走行距離1255km)

家族3人で初のアメリカドライブ。ロサンゼルスに着くと北上し、石油と農業で知られるベーカーズフィールドに。2日目はバイセリア泊、世界最大と言われる巨木で有名なセコイア&キングスキャニオン国立公園を散策。さらに北上し、世界遺産のヨセミテ国立公園へ。2日間かけて絶景の花崗岩ドームや渓谷を楽しむ。観光地化による乱開発から自然を守るための法律が整備されたのもこの地が始まりだ。南下して海岸沿いのオックスナード泊。ルート66の終点、サンタモニカの海岸を散策し、翌日帰国(計6日間)。


 

2015年 ラスベガス~グランドキャニオン(総走行距離2232km)

小学5年生になる直前の春休み、初の親子2人ドライブ。ラスベガスからアリゾナ州に入り、グランドキャニオンに移動。ルート66を走り、映画「カーズ」のモデルとなった町ホールブルックに。巨大なクレーター跡が見られるサンセットクレーター火山国定公園と、イーグルスの曲で有名になった町ウィンズローを観光。さらに、化石の森国立公園とミティアクレーター、キャニオンデシェイ国定公園を回る。翌日は、浸食により2億数千万年前の地層が露わになったモニュメントバレーを散策。さらに翌日、グランドステアケースエスカランテ国定公園やホースシューベンドを回る。ラスベガスに戻り、ザイオン国立公園やデスバレー国立公園を散策後帰国(計9日間)。


 

2016年 シアトル~サンディエゴ(総走行距離3294km)

長男小学6年生の夏休みを利用しての2人旅。シアトルからサンフランシスコへと西海岸を南下するルートを選んだ。ベーカー山に登り、氷河を見学。翌日はマウントレーニア国立公園でのハイキングを楽しむ。さらにオレゴン州に入り、太平洋を望むオレゴンコーストを走る。火山によってできた湖で有名な、クレーターレイク国立公園を散策。さらにカリフォルニア州に入り、レッドウッド国立公園と海岸沿いをドライブ。サンフランシスコを散策。ロサンゼルス近郊に宿泊し、クルマでメキシコのティファナに。その後サンディエゴの町を散策し、ジョシュアツリー国立公園へ。ロサンゼルスのサンタモニカビーチやグリフィス天文台からの夜景等を楽しむ(計12日間)。


 

『デジモノステーション』2017年11月号より抜粋。