ショートスリーパーに朗報! 使うだけで”眠りの質”が上がる最新ギアって?

ヨーロッパの大手家電メーカー「フィリップス」は、医療機器なども多く扱っていることもあり、数年前からヘルスケア製品に注力しています。IFA2019で行われた同社のプレスカンファレンスで、最も注目しているトピックの1つとして紹介されたのが、「睡眠」です。
フィリップスは「睡眠」を重要なトピックの1つとして取り上げた。

夫婦喧嘩が減るかも!
つけるだけでいびきが軽減するバンド

1日24時間のうち、多くの時間を割き、暮らしの質を左右することにもなる睡眠。フィリップスのブースでは、睡眠を改良するための2つの製品が展示されていました。

まず1つ目は、就寝中のいびきを軽減させるという「Smart Sleep Snoring Relief Band(スマートスリープ スノーリング リリーフバンド)」という製品です。同社によると男性の約40%、女性の約25%がいびきをかいていて、パートナーのいびきに悩んでいる人も少なくないと言います。

就寝中のいびきを軽減させるという「Smart Sleep Snoring Relief Band(スマートスリープ スノーリング リリーフバンド)」。

しかし、このバンドを胴体に巻いて寝ることで、いびきを軽減できるそう。この製品は、いびきをかきにくい身体の位置や動きを検知し、寝ている人を起こすことなく、いびきを軽減させます。フィリップスでは、膨大な実験によりいびきのメカニズムを研究、ユーザーの86%がいびきを軽減できたそうです。

医療機器とは異なり装着も簡単で、比較的違和感も少ないので、すぐに導入できるのが魅力。日本で展開するかどうかは現時点では未定です。

バンドを胴体に巻いて寝ることで、いびきを軽減できる。

つけるだけで睡眠の質が上がる!?
最新睡眠ヘッドギアとは?

もう1つは就寝時に頭に被って使う「Smart Sleep Deep Sleep Headband(スマートスリープディープスリープヘッドバンド)」です。これは仕事や育児などで時間に追われ、十分な睡眠時間を取れないという大人向けに開発されたもので、頭に装着して眠るだけで、質の高い睡眠が得られると言います。

就寝時に頭に被って使う「Smart Sleep Deep Sleep Headband(スマートスリープディープスリープヘッドバンド)」。

ヘッドバンドの内側、人の額に当たる部分には脳波を測定するセンサーがついており、就寝中の脳波の様子をリアルタイムで測定します。センサーが深層睡眠時に発生するスローウェーブという脳波を検知すると、本体からソフトトーンを発生させます。このソフトトーンにより、スローウェーブ脳波の活動を活性化し、より質の高い睡眠を得ることができるそう。

額に当たる部分には脳波を測定するセンサーが配置されている。

仕組みを聞くと、かなり専門的な印象を受けますが、それもそのはず。製品の開発は大学などの専門機関と連携し、約10年もの歳月をかけたといいます。開発に関わったフィリップスの睡眠呼吸器ケア担当医師 Dr. David Whiteに話を聞きました。

フィリップスの睡眠呼吸器ケア担当医師 Dr. David White。

「人が深い睡眠状態にあるときに発生するスローウェーブの活動は、認知機能や集中力に大きく影響します。このヘッドバンドでは、それを活性化させるトーンを発生させることで、睡眠の質を向上させます。スローウェーブを活性化させることによって、実際に記憶力や実行機能、リアクション時間が向上させることがわかっています。

この製品のターゲットは、多忙で睡眠が十分に取れない人です。例えば、1日の睡眠時間が6時間以下というような人を想定しています。不眠症や睡眠時無呼吸などいわゆる、睡眠障害がある人は対象外になります」

薬を使わずに睡眠を改善できるという画期的なプロダクトだけに、製品化するまでには、入念なテストを何度も繰り返しました。開発初期段階から含めるとその対象人数は数百人に及びます。

「一部のユーザーは、最初の夜に早くもメリットを感じると話しており、ユーザーの80%が使用開始後2週間で、従来より目が冴える、エネルギッシュでいられるなど、肯定的な結果を報告しています」

Dr. David White氏に実際に製品を装着してもらった。

この製品の大きな特徴はリアルタイムの脳波を額で計測できるという点です。

「通常、眠りの状態を計測するためには、体の動きなどを知る必要があるので、身体に加速度センサーをつけなければならないのですが、それよりもよほど正確に、情報を得られます」

測定されたデータは、スリープスコアとして専用アプリで確認できます。仕組みを聞くと複雑に感じますが、ユーザーは、ヘッドバンドとセンサーを装着して寝るだけでOK。あとは専用アプリで睡眠状態をチェックできます。

専用アプリでスリープスコアを確認できる。

「日本では多忙で、睡眠を十分に取れない人が多いと聞いている。この製品は日本の皆さんに喜んでもらえるかもしれません」

現時点では日本での発売は未定ですが、発売が実現すれば、これまでにないカテゴリの製品として注目を集めそうです。