「得意料理はローストビーフです」と胸を張って言えるパパになるために

もしあなたが普段から家事を手伝っておらず、改めて家事を手伝おうと思った時。炊事や洗濯よりも難易度が高いのが「料理」となる。

まず家族の好みの味・好みのメニューが決まっているという問題がある。ご家庭ごとの王道が定まっている状況で、男性がいきなり思いのままに料理を始めても味を外してしまう可能性が高い。

さらに、男性はスペックや調理器具・調理方法に凝りがちで不経済になりがち。評価が得られなければ1回使っただけでグッズの数々が押入れ一直線ということもありえる。それもあわせて不名誉な評価を得がちだ。

PICARD武蔵小杉

あなたが調理の才能に溢れているのでなければ、シンプルなサラダや味噌汁などハズレの少ないもの、それでいてあると喜ばれるものからデビューすべきだ。でも、それだと作る喜びも少ない…わかる。痛いほどわかる。

俺は、僕は、私は”男の手料理”にチャレンジしたいのだ!

そんな男性におすすめな料理のジャンルがある。それが「低温調理」だ。

調理温度と時間を細かくコントロールすることで、その他の調理方法では実現できない食感や味わいを実現するための低温調理。タンパク質の変化が少ない=絶妙の柔らかさを保ち、かつ殺菌ができる必要十分な加熱が行えるこの調理技法を、お手軽にマスターできる低温調理器が増えてきた。

これまでは高価だったり、かつ海外メーカーのものがほとんどだったが、国内メーカーでかつ手頃な値段の低温調理器が登場した。そう、アイリスオーヤマから。

アイリスオーヤマの低温調理器がお手軽な値段で新登場!

アイリスオーヤマが10月30日(水)より発売を開始する「LTC-01」という低温調理器は、1万2800円(税別)という低価格ながら、水温は25度~95度(0.5度刻み)に、保温時間を1分~99時間59分(1分単位)に設定が可能だ。

筒状の本体は、幅約9.0×奥行約13.0×高さ約40.0cm、重さは約1.4Kgと意外と大きめ。

調理時には写真のように、本体部分を鍋に差し込み、側面の大型クリップで鍋の縁に固定して使用する。「今ある鍋にセットして使用可能」といったコピーも目にするが、本体の構造と温度管理の関係から「深さ20cm以上・内径20cm以上・容量15L以下の鍋」が必要になる点には注意したい。

筆者の家で使用しているルクルーゼやバーミキュラなどの鍋はいずれも高さが足りず、通販で条件に見合う鍋を探して購入した。「寸胴鍋」というキーワードで検索すれば、2千円台から見つかるので、もし手持ちの鍋で条件に合うものがなければ、深さ・容量をチェックの上購入してほしい。

ちなみに私が購入した寸胴鍋はこんな感じ。ガラスの蓋もついて、IH/ガス両対応、色もホットクックに近い色でとても気に入った。

調理開始! まずはジューシーなローストビーフに挑戦!

低温調理器のデモンストレーションとして最適なのはやはりローストビーフだろう。オーブンやフライパンを使用したレシピより、圧倒的にジューシーで、失敗がなく、かつ簡単に出来上がるからだ。そして、なんといっても「映える」。

今回用意した食材は、牛ランプ肉380g、玉ねぎ1/2個、にんにく2かけ、ローリエ1枚だ。あとは調味料として、砂糖・塩・醤油・バルサミコ酢を使用したが、バルサミコ酢は酸味と風味出しなので、お酢でも代用可能だ。

肉は常温に戻しておき、外側全体に塩とにんにくをすりおろしたものを刷り込む。塩の量は、肉の分量の1%でOKだ。この作業の際はシリコンの手袋の使用をおすすめする。手に傷があったりすると激痛が走るので、なおさらだ。

ジップロックに、肉と臭み取りのローリエ1枚入れて真空状態にする。大きめのボールと水があれば簡単だ。写真のように、肉の周りの空気を手で押し出しながら、徐々に全体を沈めていけば、空気の浮力で自然と密閉状態になっていく。このとき、作業前にジップロックの口をある程度閉じておくと、完全に閉じる時に作業しやすくなる。

これで肉の方の準備はOK。ここで、低温調理器の方の準備を行う。今回のローストビーフは、付属のレシピブックにあるとおり「57℃ 3時間」でセットする。

本体上部の「電源/スタート」ボタンを押して電源をONにして、下の「設定」ボタンを押すと、「温度設定」→「分数設定」→「時間設定」と変更できる部分が移動する。それぞれで左右にあるプラスとマイナスのマークを使ってセットしよう。設定終了後、再び 「電源/スタート」ボタンを押せばスタートだ。本体のヒーターが水をかきまぜながら加熱していく。

注意として、この時には食材はまだ入れてはダメだ。鍋の中の水温が、雑菌・ばい菌が繁殖しやすい温度帯を抜け、設定した57℃に達したらビープ音が3回鳴るので、それまで待とう。

ビープ音が3回なったら、静かにジップロックごと肉を湯の中に鎮めよう。トングや菜箸を使うと安全だ。くれぐれも、やけどには気をつけて。

3時間加熱する間に、ソースの準備もしておこう。といっても、玉ねぎ1/2をみじん切りしたものと、砂糖大さじ2杯、醤油大さじ2杯、バルサミコ酢大さじ1杯をあわせて置くだけだ。

3時間経過! あとは仕上げ、でも焦りは禁物だ

3時間経過!ビープ音が6回なるので、そうしたら湯の中からジップロックを取り出し、袋の中からローリエも取り除こう。このとき、残った肉汁は捨てないように!

フライパンで本体の周りにしっかり焼き色を付ける。殺菌の意味と、肉汁を中に閉じ込めるためだ。大きめのトングなどをつかって、各断面をまんべんなく焼いていこう。

これで肉の準備はOKだ。ただし、この状態で切ってしまうと、肉の内側にある肉汁が溢れてしまうので、それを落ち着ける必要がある。

アルミホイルで包み、冷蔵庫で1日寝かそう。もしすぐ食べる場合でも、1時間は我慢してほしい。

タレは、サラダオイルで炒めて透明になった玉ねぎに、ジップロックに残った肉汁と、合わせておいた調味料を追加して軽く煮詰めたものを使う。

冷蔵庫で1時間たった! カットしてみると、見事なピンク色。切っているそばから、ジューシーさが手に伝わってくる。カットはお好みで薄め・厚めにしてほしい。

お皿に並べて、タレを上からかければ完成。早速妻に味をチェックしてもらったが、感想は「結婚式の披露宴で食べるみたいなローストビーフですごく美味しい!」だった。

なんといってもポイントは、必要十分な低温での調理と寝かせで肉の内部がジューシーなまま仕上がっていることだ。マスタードや、少しだけ塩をつけて食べてみたがいずれも絶品だった。

これ以外にもレシピ本には「ポトフ」や「サーモンのコンフィ」「プリン」などの低温調理メニューが掲載されており、どれも美味しそう。他にも「低温調理」で検索すれば、いろいろなレシピが見つかるだろう(上記の写真はふわとろな鳥レバー)。

ある程度の投資は必要だが、美味しくて、かつパーティの時に振る舞っても関心されるようなメニューが並んでおり、チャレンジしてみる価値はある。ぜひこの機会に検討してほしい。

アイリスオーヤマ