6時間睡眠は徹夜と同じ!? 「SmartSleep」は眠りが足りない日本人の救世主となるか?

眠れている人は読まないでください!

皆さん、普段からよく眠れていますか? 睡眠の質に自信はあります? 自信を持って「イエス!」と答えられる人は、この原稿を読む必要はないかもです。

暇と元気のありあまる学生時代までは別として、一定の年齢を超えると眠っても眠った感じがしないとか、日中に眠くなったりすることが普通じゃないでしょうか。かくいう私も朝起きた時が1日でもっとも怠かったりして、自分の睡眠に対する不信感があります。それでも、若いときよりは睡眠時間を確保しており、「毎日6時間は寝てますね」とドヤ顔で言うことも多かったんですが、この6時間という数字は世界的に見るとかなり短いらしいです。

ダントツのビリ。

日本人の平均睡眠時間はOECD 加盟国ではダントツに短い7時間22分。これは赤ちゃんからお年寄りまですべての人の平均なので、働いている人の平均はもっと短い(40歳代の約半数は平均睡眠時間6時間未満)。意外だったのがアメリカ人の平均睡眠時間で、8時間45分。日本人よりも2時間以上長く寝ているのか! というよりも、ほとんどの国は8時間を超えていて、7時間を切っているのは メキシコ、韓国、日本ぐらいです。メキシコは意外じゃないですか?

15兆円の経済損失を解消できる救世主

働く日本人にとっては普通の睡眠時間6時間ですが、2週間続けたときの注意力は、2日間徹夜したときと同レベルに下がってしまうそうです。米国のシンクタンク「ランド研究所」の調査では、日本の睡眠不足による経済損失は年間約15兆円。GDPの3%近い額が失われているというのです。睡眠時間を削って頑張って働いている人も多かろうに、現実とはなんと残酷でしょう。

たぶん15兆円あれば消費税をあげなくても、お釣りが帰ってくる。

ちなみに世界で最も睡眠時間が長いのが南アフリカの 9時間22分。中国も9時間超え。長く寝ていてもラグビーワールドカップで優勝できるし、経済成長もできるのです。いや、長く寝ているからこそ、なのかもしれないですよ、これ。

睡眠の長さを延ばせなくても質を上げればいいんです

睡眠時間の短さは日本が圧倒的ですが、眠りに関する問題を抱えているのは世界共通らしく、睡眠の質を改善するスリープテックに注目が集まっています。

「SmartSleepディープスリープヘッドバンド HH1610/02」4万2380円(税抜)。全国の家電量販店(ビックカメラ、ヨドバシカメラ)、ECサイト(Amazon、楽天など)で販売される。11月26日発売。

フィリップス・ジャパンの「SmartSleepディープスリープヘッドバンド(以下SmartSleep)」は、睡眠の質を高めるためのウェアラブルヘッドバンド。ヘッドギアのように頭にかぶると、おでこと耳の後ろにあるセンサーが脳波を測定、睡眠の状態を判断し、もっとも深い眠りの状態である「深睡眠」を持続するよう耳元のスピーカーからオーディオトーンを発生させます。

製品発表会ではオーディオトーンがどんな音なのかを確認することはできませんでしたが、「ブー」というビープ音で、音の強弱や高さは脳波の状態によって変化するとか。いずれにせよ、ユーザー本人が眠っている間のことなので意識はできませんけどね。

販売前に実施した調査によれば、日中の疲労感軽減を実感したといいます。また寝起きのスッキリ感が得られるとか。寝起きの怠さマックスなので早く試してみたいですね。

実際に装着してみたところ、締め付け感は少なく、柔らかな素材なので眠りの妨げにはなりにくそう。毎日6時間でも1年では2190時間。その質が高められると考えれば、4万円は高くない?

耳の後ろにあるセンサーは使い捨てで、3日(晩)に1回交換する。価格は30個で2980円(初回購入時には30個が同梱される)。
専用アプリでは睡眠スコアを表示。オーディオトーンの発生回数、睡眠状態の改善状況も確認できる。

これまでのスリープテック製品は、トラッキングと環境整備がメインでした。つまり睡眠の状態を計測するか、照明や空調など環境を整えることで良い睡眠に導くもので、若干間接的なアプローチと言えるでしょう。

これがダイエットであれば、運動や食事制限といった意識的な行動が(やるかどうかは別にして)可能ですが、いかんせん睡眠中は意識がないので直接的・積極的なコントロールが不可能。文字通り手も足も出ない中、脳波をモニターして直接的に眠りに介入する製品は画期的かつ未来感があります。

NASAでも実証実験中。宇宙飛行士の宇宙空間での眠りの質も高める!?

睡眠の効果は「睡眠時間×睡眠の質」で出るとされ、睡眠時間の少なさをこうしたアイテムで補えるのは、多くの人にとって朗報でしょう。まぁ、もっと睡眠時間を確保できるのが理想ですけどね。

ところで睡眠不足の経済損失が年間15兆円ということは、 ざっくり日本の労働人口6700万人で割ると1人あたり22万円以上。睡眠を改善すると、個人の生産性は22万円アップ? 妙に現実的な金額にも思えますし、そうなるとSmartSleepの4万円は高くない気がしてきます。この計算自体、睡眠の質が低いがゆえ間違っているかもしれませんけどね。

ロサンゼルス・ドジャースで活躍中のマエケンこと前田健太投手も着用中。コントロールのいい投手だけに、来シーズンは睡眠もうまくコントロールできて勝ち星も倍増!?