ペリカン『スーベレーンM400』は惚れ惚れする書き味。男の万年筆はこの1本から【納得の逸品】

【高いけど買って良かった納得の逸品】
総額1000万オーバーのオール私物掲載!購入者17名が本音で語ります。
世の中“安くていいモノ”の情報は氾濫していますが、人々が本当に欲しい情報って、実は“高いけど買ってよかったモノ”の情報では?なぜなら、高い買い物はやっぱり失敗できないじゃないですか?ここではなかなか高価で手が届かないと思われるモノを、実際に思い切って購入した人が、たしかに高かったけど結果的には納得できた! という理由とともに、そのモノについて熱く語ってもらいました。いやー、高いモノにはちゃんと理由があるんですね、やっぱり。

あまりの滑らかさとインクの濃淡の美しさに惚れました。味のようなものまで滲み出ます!

物を書く仕事を志した20代前半、兄が私にペリカンの『スーベレーンM400』をプレゼントしてくれました。ただ、30代半ばまで、実は自分自身が万年筆にまだ早いという勝手な思い込みがあり、引出しの奥にしまったままでした。



ペリカン
スーベレーンM400
実勢価格:2万6460円

ドイツ語で「スーベレーン=優れもの」を意味する、ペリカンを代表する定番万年筆。ベーシックな作りとシンプルなデザインで、初心者用万年筆としても人気が高い。全長約125mmとやや小ぶりのサイズだが、誰の手にも馴染みやすく持ちやすい。インク吸入は伝統的なピストン吸入式を採用。全5色展開。

ある時、ふと引出しから取り出してノートにメモ書きしてみたところ、あまりの滑らかさとインクの濃淡の美しさに惚れ込み、それ以来、さらにもう一本同じ万年筆を購入してまで、仕事で毎日使っています。

今、ボールペンのインクは水性、油性、ゲル、エマルジョンなどがあり、各社とも独自の書き味を売りにしています。とはいえ、私自身も色々試しましたが、書くスピードと滑るような書き心地において、万年筆に勝るものはありません。

『スーベレーンM400』は長さ、重さともバランスもよく手に馴染み、特別な手入れも必要なく、ハードに使ってもヘタることのない堅牢さも併せ持っています。ペン先は適度な柔らかさがあり、私の下手な字にも、何やら味のようなものが滲み出てくるところは不思議です。

書けば書くほどに書くことが好きになる『スーベレーンM400』。そのきっかけを与えてくれた兄に、今、しみじみと感謝をしています。


インクはピストン吸入式を採用。インク瓶にペン先をどっぷりと浸けて吸入する。外装は高級樹脂とセルロースを何重にも重ねることでつくられる飽きのこないデザインに仕上がっている。

頓所直人さん/エディター・ライター 自転車専門系メディアに寄稿するほか、インタビューを中心に、幅広いジャンルを取材。アイデアを練る時に、ボールペンではなく万年筆を使うと、ペンが勝手に走るように突拍子もないアイデアが出ることもしばしば。

 

『デジモノステーション』2017年12月号より抜粋。