男はやっぱりSUV!?フランクフルトモーターショーでSUVばっかり見てきた!

フランクフルトモーターショーで大好きなSUVに必要以上に酔いしれる!

IAA、通称“フランクフルトモーターショー”にやって来ました。ヨーロッパのメーカーやチューナーが勢揃いするので、個人的には世界で一番大好きなモーターショーです。電気自動車が注目を浴びる昨今ではありますが、内燃機関大好きな私としてはやはりエンジン音・排気音にたまらなくしびれます。

日本人デザイナーが関わった新型ポルシェ『パナメーラ』、新型『カイエン』、ベントレー、そしてヨーロッパでしか見ることができないシュコダ、セアト、そのほかロシア勢のクルマとか最高です。そして、どこの業界でもすでに日常茶飯事ではありますが、中国勢の台頭がとにかくすごい。特に目を引いたのが、長城汽車(グレート・ウォール・モーターズ)のWEY。

日本を代表するトヨタの真向かいに、ハイエンドなSUVを出品していましたが、その完成度の高さ、デザインの素晴らしさ、プレゼンテーションの素晴らしさ、同会場に出品していた他の日本メーカー勢よりずっと立派でした。WEYがユニークなのは彼らの経営陣。それこそ、完全に多国籍軍団な訳です。それも相当に若い。高齢の日本人だけで経営層を固めている日本企業群が、あらゆる業界でグローバル競争に勝てなくなっている原因を垣間見た気がしました。

スポーツカーやセダンもかっこいいクルマはたくさんありますが、私としてはゴツいクルマが大好きなわけで。そういう意味で外せないのがSUVです。あの経営難に陥ったポルシェを『カイエン』が救ったように、このカテゴリー抜きにして自動車は語れません。私が一番好きなのは四駆の王様であり、貴族のクルマ、’70年代から“砂漠のロールスロイス”“四駆のロールスロイス”の異名で憧れの対象となってきたランドローバー社の『レンジローバー』。

1948年、イギリスにて、第二次世界大戦後に大量に余っていた飛行機の機体に使用されていたアルミを、ボディの材料に利用することで製造が始まったランドローバー。働くクルマの代表みたいなクルマですが、アルミボディだなんて、まるでスーパーカーみたいじゃありませんか! 歴史を知ると、当時は鉄が入手困難で、飛行機で使っていたアルミの方が手に入りやすかったのね、というストーリーまで、より面白く感じられます。ランドローバーを代表する『ディフェンダー』は、名称や顔つきが少しだけ変わりつつも、基本設計はほぼ変わらない質実剛健ぶり。その作りが評価され、今でも世界中で軍用車両や特殊車両のベースとして使用されているのは周知の事実です。

SUVの名車たちとゾンビ終末期を乗り切る

そもそも近い将来必ず地球上を襲うゾンビ・アポカリプス、ゾンビ終末期においては、SUVは必ず必要なアシになりますので。皆さん、心してください。ということで、ガソリンを撒き散らして走るスーパースポーツカーのチェックと同じくらい大事なリサーチ業務をこなす中で、気に入ったSUVが数台ありました。

ランドローバー勢に対抗するとしたら、やはり西のランドローバー、東のメルセデスG。こちらも基本設計を頑固なまでに変えず、同じように世界中の軍用車両や特殊車両として愛されているクルマです。私はどちらのモデルも大好きなので、「ディフェンダーが2016年を持って生産終了!」、「Gクラスも同様に40年の歴史に終止符を打つ!」というニュースに、一人で涙しましたよ。

幸いGクラスにおいてはまだ製造しているので、今や絶滅危惧種となりつつある中小チューナーたちも最後のひと花、とばかりに、彼らがチューンアップしたモデルを出品し、頑張っていました。ブラバス社が出す世界限定10台の『G900』。その名の通り900馬力!? カッコよすぎて見とれてしまいましたね。どこで走らすんだ? という愚問をのたまう人はどっかに行ってください。ということで、やはり世の中の男子、近い将来に訪れるゾンビの世界を生き抜くためにも、いまのうちにSUVを手に入れましょう。というわけで、人生クルマ振り切るが価値!

伊藤嘉明(いとうよしあき)/外資系ブランドのPCを自衛隊に納入し、日本一の大型案件を成立させる。マイケル・ジャクソンの名盤『THIS IS IT』を約230万枚売り上げ、社会現象に。『R2-D2型移動式冷蔵庫』『ハンディ洗濯機COTON』という世界初の家電を世に送り出したビジネスマン。著作に『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力』(東洋経済新報社)など。

『デジモノステーション』2018年1月号より抜粋。