みんなで籠る時だから家事を遊びに!#05 窓掃除はどっちがラク?窓拭きロボvs便利ツール、4番勝負で検証! 【再掲載】

家事は面倒だ。共働き家庭ともなると、夫婦どちらが担当するかで揉める原因にも。だから便利な家電に任せるわけだが、どこまでいっても“やらなければならないもの”という意識は変わらない。だったら、むしろ積極的に“やりたいもの”にチェンジしてみてはいかがだろうか? 家族みんなで籠る時期だからこそ、家電のプロたちが、家事を“家電を使った遊び”に変える方法を提案。家族みんなで家事を楽しんでみよう。【2019年4月号電子雑誌デジモノステーションを再掲載】

家電 VS 便利ツールで戦う
窓ふき競争4番勝負!


面倒な家事の筆頭ともいえるのが窓掃除だ。しかも、窓は汚れても実害が少ないため、放置されてしまうことも多い。そこで、ここでは窓掃除を「大人のパワー VS 家電」で勝負。よりキレイに短時間で窓掃除ができるのはどちらか競争してみた。

勝負の舞台となるベランダの窓。高さが180cm以上あるので子供が掃除するのは難しい場所だ。1年掃除していないので、泥が跳ねるガラス下部は驚くほど汚い。

面倒な家事の筆頭「窓掃除」はロボット化で変わるのか?

窓掃除は非常に面倒な家事だ。まず、屋外と屋内の両側を掃除する必要があり、天気が悪い日はもちろん、寒い季節や暑い季節はやりたくない。しかも、窓によっては高い場所や高層階の屋外など手が届きにくい場所もある。

最近は多くのメーカーが掃除用のロボット家電を発売しているが、そのほとんどが床掃除用だ。しかし、じつは掃除を自動化するロボット家電は、面倒で体力を必要とし、後回しにされがちな「窓掃除」にこそ必要なのではないだろうか?

とはいえ、日本ではあまり窓掃除用ロボットは普及しておらず、いきなり購入するのにも勇気がいるだろう。

そこで、ここでは窓掃除用ロボットと窓拭き用の「便利ツール」を使い、どちらが効率良く美しく窓掃除ができるか勝負してみた。勝負する窓は一年掃除していない幅1690×高さ1830mmが2枚のベランダ窓。これを左右にわけて「窓掃除用ロボット」と「ホームセンターの便利ツール」を使って掃除勝負する。ちなみに、ロボットを使えば子供でも大人を凌駕できるのかも勝負の見所だ。

パパは便利ツールで二刀流!?
子供は便利家電で全自動

自動窓ふきロボット「Windowmate」

RF
ウインドウメイト RTシリーズ WM1000-RT16PW
実勢価格:6万9984円

本製品は磁石を使用しているため、ガラス厚によっては磁力が強すぎたり弱すぎることがある。そこで、窓ガラスの「厚み」によって購入する機種が異なるのも特徴。選択できる機種はガラス厚5〜10㎜ならWM1000-RT10PW、11〜16㎜ならWM1000-RT16PW、17〜22㎜はWM1000-RT22PW、そして23〜28㎜がWM1000-RT28PWの全4種類だ。

屋外と屋内の窓を同時に掃除できるロボット
現在日本で購入できる窓掃除できるロボットは複数あるが、今回の勝負に選んだのはRFの「Windowmate(ウインドウメイト)」だ。この製品を選んだ理由は二つ。ひとつは2つのユニットでガラスの外と中を同時に掃除するので、短時間で掃除ができそうなこと。そして、もうひとつが磁石で窓に張り付くため、安全性が高いことだ。

じつは一般的な窓掃除用ロボットは、空気を吸引する力でガラスに吸着する。このため、当たり前だがガラスは表と裏、それぞれ一枚ずつしか掃除できない。また、バッテリーがなくなるとガラスに張り付いていられずに落下してしまう。

一方ウインドウメイトは永久磁石を内蔵した「クリーニングユニット」と「ナビゲーションユニット」のふたつのユニットから構成されている。両方のユニットでガラスを挟んで掃除するため、一度に窓の外と内側を掃除できるというわけだ。

また、永久磁石で窓にセットされているため、電源を入れていない状態でも落ちる心配がない。このため一般的な窓拭きロボットのような落下防止用紐も必要ない。とくに、子供やペットがいる家庭にとってはこの「安全性」の高さは非常に嬉しい。

窓の厚さは量販店や資料請求などでもらえる窓厚メジャーで計測。我が家は11〜16㎜のWM1000-RT16PWだった。

窓拭き用の便利ツール

花王
ガラスマジックリン ガラス用洗剤スプレー 本体 400ml
実勢価格:320円

「水だけで掃除できる」掃除道具はあるものの、あまりの窓の汚さに一応ガラス用の洗剤も購入。店で一番数が売れているといわれた定番のガラスマジックリン。

アズマ工業
スプレーガラスワイパー 洗剤・ホース・バケツいらずで手軽に窓清掃
実勢価格:1280円

水切りワイパーをひっくり返すと、マイクロファイバー製のモップが付属。水だけでも窓が綺麗になるらしい。スプレー付きなのも便利そう。

ホームセンターで厳選した窓拭き用グッズ達

「窓拭き用便利グッズ」は大手ホームセンターで購入した。ちなみに選択方法は、多くのグッズを見てきたであろうホームセンター店員の勧めによるもの。今回はベランダの掃き出し窓を掃除するということで、高い場所の掃除も必要。このため、メインとなる道具にはハンドルのついた窓掃除グッズ「スプレーガラスワイパー 洗剤・ホース・バケツいらずで手軽に窓清掃」を選択した。

これは水だけで窓を清掃できるというマイクロファイバーモップと、水切り用のワイパーが一体化した製品。さらにハンドル部分は水補充用のスプレーになっており、布が乾いても水場に移動して水を補充する必要がない便利な機能だ。

いざ、勝負!

1.掃除時間

掃除時間はなんとほぼ同じ!

掃除時間は約6〜7分と、ほぼ変わらない結果となったために「引き分け」と判定した。ロボット掃除は動作開始時点ではゆっくりと動くため、最初は皆が便利ツール派の勝利を確信したが、一度窓の大きさを把握したあとは窓の上から下まで比較的素早く移動した。

今回は窓中央部にウインドウメイトをセットして運転したが「窓の一番上にのぼってから掃除開始」という特性上、セットする位置でも掃除時間は変わりそうだと感じた。

ストップウォッチで掃除時間を計測。左の6分54秒がウインドウメイト、右の6分39秒が便利ツールでの掃除時間だ。ウインドウメイトは掃除が始まってからは早いが、最初に窓の一番上まで移動し、ユニットの位置を調整するのに時間がかかる。

 

手作業は洗剤で窓を磨き、泡を落として乾いた雑巾で拭くという手間のかかる作業。ひとつひとつの動作はすぐ終わるが、複数の動作を重ねるのでトータルで時間がかかる。

2.清潔度

両者ともに苦手分野があることを発見
清掃度は両者の違いが顕著に表れた勝負だった。ウインドウメイトはサッシギリギリ部分は掃除できておらず、サッシから1cmほどに汚れが残っていた。

一方手作業での掃除は一部にワイパーの跡が残っており、洗剤の液だれも見つかった。両者ともに汚れ残しはあったが、汚れの目立たなさと、パッと見て全体がより輝いていたのは満場一致でウインドウメイトだったため、清掃度においてはウインドウメイトの勝ちと判断した。

ウインドウメイトはバンパーなどの構造からか、窓の端ギリギリまでの掃除には不向き。どうしてもサッシから1cmほどの範囲は汚れが残ってしまった。

 

掃除直後は汚れ残しがないように見えた手掃除は、夜になると汚れが浮かび上がった。ワイパーの跡のほか、ロック隙間から洗剤が垂れた跡もみつかった。

 

洗剤の泡をワイパーで急いで落とすと、泡が床中に飛び散るというアクシデントも発生。飛び散った泡も掃除せざる得なくなるため、手作業派は床がキレイになるという予想外のメリットもあった。

3.体力消耗度

これはウインドウメイトの圧勝!
いうまでもなく体力消耗度はウインドウメイトの一人勝ち。掃除する人がすることは、本体をセットする前に、水色のモップに付属の洗剤をスプレーすることと、窓にセットした本体中央のスタートボタンを押すだけ。掃除がスタートしたら、あとはとくに作業することはない。

一方、手作業側は洗剤をかけたり雑巾で拭いたりと忙しい。約6分半の掃除中は、最初から最後まで常に動きまわる必要があった。

ウインドウメイトは最初に「モップにスプレーを吹き付ける」という準備作業があったものの、あとはスタートボタンを押して待つだけ。最初はロボットの動きを興味深く見守っていた子供も、やることがないので途中で飽きて本を読み始めてしまった。窓掃除中にほかの作業ができるのはロボット掃除ならではのメリットだといえる。

手作業側は掃除中ずっと動きっぱなし。ガラス上部を掃除するために腕をあげたり、下部の掃除のためしゃがんだりと、必要な動きも大きい。腰や腕への負担が大きく疲れるのもはやい。

4.準備・片付けのしやすさ

今回唯一の手作業チームの勝利!

ウインドウメイトはバッテリーの充電や電池のセット、モップの装着、窓に本体をとりつける作業などの前準備が必要だ。ちなみに、ウインドウメイトのバッテリー充電にかかる時間は最大7時間で、連続動作時間は約90分となっている。

一方、手作業での掃除は、掃除道具を持って窓に向かえば、とくに複雑な準備もなく掃除を開始できる。思いついたら即掃除出来る点から、ここは手作業の勝ちと判断した。

ウインドウメイトで大人の手を借りる必要があったのが、ユニットのセットと外すこと。永住磁石の強いパワーで窓にくっつくので、子供だけだと指を挟むなど少々危険。もちろん大人なら一人で簡単にセットできる。

 

ウインドウメイトと手作業で使用したモップや雑巾などの汚れものを比較。どちらも水洗いでほとんどの汚れが落ちたので、片付けのしやすさは引き分けとなった。

Results -勝負結果-


勝負の結果はウインドウメイトの2勝1敗1引き分けで窓掃除ロボットの勝ち。とくに注目したいのが清掃度の高さで、手作業で掃除した窓は一見キレイにみえても、よく目をこらすと雑巾のホコリなどが残る。一方、ウインドウメイトは細かなゴミ残しもなく、窓が全体がクリアに輝いていた。

ただし、掃除中に気になったのはウインドウメイトは洗剤付きのモップで掃除できるのが片面だけということ(反対面は乾式モップで掃除する)。今回掃除した窓は比較的屋内側が綺麗だったため問題にならなかったが、屋内側も激しく汚れている場合は、ユニットの位置を交換して2回運転することになりそうだ。

とはいえ、掃除時間が2倍かかっても、運転中はなにもしなくても良いため、2回運転することになっても手作業と比較すれば断然疲れることは少ないだろう。

また、今回はお互いに1枚の窓しか掃除しなかったため、手作業でも疲労度はそこまで大きくなかった。しかし手作業での掃除は腕をあげたり、腰を曲げたりという作業が多かったため、掃除終了後は「これ以上の窓掃除は勘弁してほしい」と思ったのが正直な感想だ。

実際に勝負をして実感したのは、ウインドウメイトが力を発揮するのは家中の窓を掃除するなど「複数の窓を掃除する場合」ということだ。

ちなみに、勝負では「準備のしやすさ」で負けたウインドウメイトだが、一回の準備(バッテリー補充やモップの装着など)で複数の窓を一気に掃除できるので、家中の窓を掃除する場合は準備もそこまで手間に感じないと思う。

もちろん手作業での窓掃除にもメリットはある。ひとつは小さな窓など、少ないスペースなら手で掃除したほうが早いということだ。また、疲労や手間を厭わないならば、手作業のほうが窓のサッシや窓付近の床や家具などを「ついでに」掃除できるメリットもある。

とはいえ、個人的にはやはりウインドウメイトの簡単さと掃除の仕上がりに一票入れたい。これだけ簡単にならば、今まで大掃除以外は放置していた窓掃除も、一カ月に一回くらいなら苦も無く実行することができそうだ。

Text by 倉本 春