サウナ超初心者が挑戦 1週間サウナ生活

これから1週間、毎日サウナに行く生活を始めてみようと思う。最初に断っておくが、サウナについては超初心者だ。高温のサウナで鼻の中がチリチリするのが好きではないし、水風呂は心臓が止まる恐怖心から、これまで肩まで入れたことがない。場所によってはコワイ人がいるというネガティブなイメージもある。そんなド素人がサウナに通うとどうなるか。サウナ初心者の方も一緒に疑似体験してください。


day 1
地域密着の銭湯サウナ

さて、最初の1軒目をどうするか。まずは、普通の銭湯に併設されているサウナが無難なのではなかろうか。そう考えて、ネットで検索してみた。使用したのは、「サウナイキタイ」なるサイトだ。

自宅から徒歩で行ける街「練馬」で検索したところ、24軒がヒットした。いちばん上の「豊島園 庭の湯」は何度も行ったことのある温泉施設だからパス。2番目の「久松湯」は、小さいながらもオシャレにリニューアルされた銭湯で、ここも1回行ったことがある。3番目に表示された「辰巳湯」に向かった。

辰巳湯は西武池袋線・練馬駅から5分ぐらい歩いた住宅地にある。向かいがスーパーマーケットという立地。コインランドリーも併設している、地域密着型の銭湯のようだ。

利用客は、70代、80代以上のジジさま世代が中心。あとは、中学生ぐらいの若者がチラホラ。着替える場所もお風呂も、適度に古びていて落ち着く。1970年代、80年代の歌謡曲がBGMとして流れていて、否が応でも昭和な趣だ。音楽は強い。

サウナに入ると、決して広くないスペースは常連客でいっぱい。時節柄であろう、「景気悪いねえ」「客が入らなくてさ」「でも仕事があるだけマシだよー」といった不景気トークを聞く。しかし、サウナだからだろうか、悲壮感は感じられない。ザ・庶民トークですよ。ここは「サ道」などという言葉とは無縁の世界。

水風呂の温度は約20℃。仕事なので覚悟を決めて、肩まで浸かってみた。心臓がバクバク鳴っていたが、しばらくすると手足に温かみを感じて少し気持ちよくなる。ん? 水風呂克服しちゃった?

風呂上がり(サウナ上がり?)のコーヒー牛乳が身体に染み渡るぜ。

辰巳湯

住所 東京都練馬区桜台4-42-2
営業時間 14:30~24:30(サウナ・露天風呂は24時まで)
定休日 水曜日
料金 入浴料金・大人470円、中学生300円、小学生180円、未就学児80円(大人1人につき2人まで無料)、サウナ料金300円、バスタオルセット(レンタル)100円
公式サイト http://www.tatsumiyu-nerima.com/
採点 新しさ・キレイさ ★★★★
施設充実度 ★★★
コスパ ★★★★★
マニア度 ★★★

 

day 2
鶯谷のラブホ街に咲くトレンドスポット

2日目は、サウナ好きにおすすめされた鶯谷の「萩の湯」へ。最寄り駅は鶯谷。北口を出て、ラブホ街を抜けたところにある。場所から、さぞあやしい施設を想像していたが、建ったばかりのマンションの一部で、かなりキレイ。平日の午後1時過ぎにもかかわらず、どんどんお客さんが入ってくる。客層は、若い人から高齢の方まで老若男女。家族連れも多い人気施設だ。

人は多いものの、店内は広く、いくつもの種類のお風呂があることもあって混雑を感じさせない。洗い場にはシャンプーとボディーソープも備え付けてあり、タオルは70円で借りられるので、手ぶらで行ってもOKだ。

サウナ料金は平日が150円、土日祝日200円とリーズナブル。入浴料金は大人470円なので、平日なら620円。サウナは1種類。約90℃のドライサウナで、ここもゆったりめ(定員25人)。新しい施設だけ合って清潔感もある。

水風呂も大きくて深く、5人は余裕で入れる。水風呂にはまだ慣れないが、生命の危機を感じるようなことはなくなった。水風呂の前にはタイル貼りのベンチがあり、そこに座っていると、体がホカホカ気持ちよくなってきた。

サウナから出た後は、併設されている食事処でカツカレー(900円)をいただく。ビールやホッピーなどアルコールもあるが今回は我慢。食事処は広く、電源などはないものの、パソコンやタブレットで仕事をしている人も見かけた。

リクライニングチェアなどまったりスペースはないものの、施設は新しいし広いし、どんな人も安心して使える施設。それこそカップルで来るのも良し。すぐそばがラブホ街だしね。

萩の湯

住所 東京都台東区根岸2-13-13
営業時間 6:00~9:00(最終受付08:30)
11:00~25:00(最終受付24:30)
定休日 水曜日
料金 入浴料金・大人470円、中人180円、小人80円。
(追加料金)サウナ150円(平日)
200円(土日・祝日)、タオルセット70円
公式サイト http://haginoyu.jp/
採点 新しさ・キレイさ ★★★★★
施設充実度 ★★★★
コスパ ★★★★★
マニア度 ★★★

 

day 3
大塚で昭和にタイムスリップした

大塚駅の南口から3分ほど歩いたところに「サウナニュー大塚」はある。古びたビルにあり、1階は「大塚記念湯」という銭湯、2階がサウナ。入り口や受付は一緒だが、それぞれ別の料金がかかるシステムだ。サウナの料金は1000円で、タオル(大小)と館内着もセット。

そもそも、ニュー○○と名の付いたものに新しいものはないが、ここも歴史を感じさせる施設。ドア、壁、床、家具やエアコンに至るまで古びていて昭和がそのまま続いているようだ。

サウナは約100℃のドライサウナ。テレビはない。だからだろう、休憩室にある漫画本を持ち込んで読んでいる人がいる。「マンガ・雑誌の持ち込み禁止」の張り紙の横で(笑)。

リクライニングチェアが並ぶ休憩室は、今どき珍しく禁煙ではない(別にある男女共用の休憩室は禁煙)。そこもまた昭和。だが、無料Wi-Fiはある。そこだけはニュー!

施設の全体と細部、そこ流れる空気は平成生まれにも昭和を感じてもらえるはず。そして、田舎の祖父母の家にいるような、なぜか落ち着く空間になっている。

サウナニュー大塚

住所 東京都豊島区南大塚3丁目38-15
営業時間 12:00~24:00
定休日 金曜日(祝日時は営業)
料金 サウナ1000円
公式サイト https://otsukasaunakinenyu.jimdofree.com/
採点 新しさ・キレイさ ★★★
施設充実度 ★★★
コスパ ★★★★
マニア度 ★★★★★

 

day 4
プールに入ったら“ととのった”に開眼!?

仕事で大江戸線に乗ったので、東中野で途中下車、サウナマニアも絶賛する「アクア東中野」へ。マニアの評価が高いということは、作法に厳しく初心者は居づらいのではないかと少し警戒しながら訪れた。

訪れたのは平日夕方。客の年齢層は若め。サウナ巡りを趣味にしているのか、友達同士で来ている人も。新しい施設ではないが、浴室は清潔感と開放感がある。それも若い人にも人気の理由なのだろう。

サウナ料金を払うとプラスチックの札をもらう。これを扉の鍵穴のような場所に入れて引くと中に入れる仕組み。温度は100℃前後あるが、心地よい熱さに感じた。熱さに慣れたのか?

水風呂は16℃。勢いよく水が噴き出しているので、さらに冷たく感じる。腰まで浸かって断念。だが、頭まで勢いよく浸かっている猛者もいて、「北極海に住む生き物か何かか?」と思いながら眺めてしまった。

そして外に目をやると、プールがある。長さは10mほどか。ここにも、勢いよく泳いでいるオジサンがいる。プール横の露天風呂に入りながら、「夏なら気持ちよさそうだな」などと思っていた。

しかし、2回目のサウナから出た後、プールだったら水風呂よりも冷たくないのではと思い入ってみた。首まで浸かり、横の温度計を見ると20℃。以前なら、「冷たっ!」となっていた温度だが、夏場にプールに入っている時のような、心地よい温度に感じる。これは、いつまででも浸かっていられるぞと。慣れとはすごい。

そして、プールからあがって座っていると、全身が心地よさで包まれる。表現が難しいが、フワフワした感じで、ずっとこの感覚を味わっていたいなと思わされる。お酒に酔ったときとはまた違う。もしかすると、違法薬物の中には、こんな感覚になるものもあるかもしれない。これが、いわゆる「ととのった」なのだろうか?

アクア東中野

target=”_blank”>https://otsukasaunakinenyu.jimdofree.com/

住所 中野区東中野4-9-22
営業時間 15:00~24:00 ※サウナは23時30分まで
定休日 月曜日
料金 970円(バスタオル付き)
採点 新しさ・キレイさ ★★★★
施設充実度 ★★★★
コスパ ★★★★
マニア度 ★★★★

 

day 5
コワーキングオフィスとしても使える

仕事で九段下に来たので、徒歩で水道橋に移動、「スパ ラクーア」に。新型コロナウイルスの影響で遊園地は休園中。回っていない観覧車、走っていないジェットコースターは、かなりもの悲しい。受付では検温を実施しており、おでこにピッとやる体温計で測られる。これはこれで、安心度が高まる。

春休みなこともあってか、客層は比較的若めで、カップルでの利用も目立つ。

ここのサウナは種類が多い。高温サウナ(約100℃)に中高温サウナ(約80度)が2つ、フィンランドサウナ(約70℃)の計4つ。中高温サウナのひとつでは、アウフグースといって、スタッフがアロマの入った水を熱した石にかけ、タオルで対流を起こすサービスが行われている。室内が一気に熱くなり、汗が滝のように流れる。

水風呂は17℃と22℃の2種類あり、ぬるい方は水流があるものの水風呂初心者でも入りやすい。これも慣れたせいかもしれないが。

リラックスラウンジは各席に電源がありWi-Fiも無料で使えるので、コワーキングスペースとしても優秀。席の電話で軽食やドリンク(アルコール含む)を注文すれば持って来てもらえる。次の移動までの間、しばらくパソコン作業に没頭した。

スパ ラクーア

住所 東京都文京区春日1丁目1-1
営業時間 11:00~翌9:00
定休日 水曜日
料金 入館料・大人(18歳以上) 2900円、6歳~17歳2090円(保護者同伴のもと 18:00まで)※タオルセット(バスタオル・フェイスタオル各1枚)、館内着のレンタル料が含む。
公式サイト https://www.laqua.jp/spa/
採点 新しさ・キレイさ ★★★★★
施設充実度 ★★★★★
コスパ ★★★
マニア度 ★★★

 

day 6
サウナは3種類で塩サウナもある

休日の朝。中央線で荻窪「なごみの湯」へ。改札口から徒歩1分の好立地。10時半の開店時には20人ほどの行列ができていた。客層は、休日ということもあり老若男女。

サウナは、ロッキーサウナ(ドライサウナ)、ボナサウナ(スチームサウナ)、ミストサウナの3種類。ドライサウナもそれほど高温ではなく80度ぐらい。カッとした熱さではないので、熱いのが苦手な人も楽しめるのではないだろうか。ミストサウナには体に塗ることで発汗を促す「塩」が用意されている。最初ザラザラしていた塩が溶けてサラサラになるのが面白い。水風呂は17℃と冷ため。お風呂は露天もあり、銭湯とは違う非日常が味わえる。

地下1階にはマンガ雑誌コーナーやラウンジ、レストルームがある。リクライニングシートには電源が備わり、無料Wi-Fiもあるのでパソコン作業も捗る……はずなのだが、疲れからか1時間ほど眠ってしまった。シートは90分100円からの有料の予約席もあり、混雑時でも席の奪い合いをすることなく確保可能だ。

なごみの湯

住所 東京都杉並区上荻1-10-10
営業時間 10:30~翌9:30
定休日 水曜日
料金 一般・大人・平日 1980円、土日祝・特定日2180円。友の会会員 レギュラー・大人・平日1580円、土日祝・特定日1780円。友の会会員 プレミアム・大人・平日1020円、土日祝・特定日1220円。子供(4~6歳)・平日1070円、土日祝・特定日1270円。幼児(0~3歳)・平日540円、土日祝・特定日740円
公式サイト https://www.nagomino-yu.com/
採点 新しさ・キレイさ ★★★★
施設充実度 ★★★★★
コスパ ★★★
マニア度 ★★★★

 

day 7
疲れた男が最後にたどり着く場所

さて1週間サウナ生活の最終日。最後はここに行こうと決めていた。それが高円寺の「サウナサンデッキ」。JR中央線と環七の交差する場所にあって、昔から存在は知っていた。しかし、なかなか入る勇気が持てなかったのだ。

料金は最大12時間までの6段階。40分900円のクイックコースを選択してみた。受付でハブラシとカミソリを受け取り、上階にのぼる。古い学校の運動部を思わせるロッカールームを開くと、タオル(フェイスタオル、バスタオル)と館内着が置いてある。なるほど、そういうシステムか。

浴室とサウナのくたびれ感は、あの「サウナニュー大塚」を凌ぐ。あちらが田舎の場末感だとすると、ここはダウンタウンの場末感。ちょっと殺伐とした雰囲気というか。

サウナに入ると朽ちた木の匂いがする。浴室を見渡せる窓があるので、水風呂の混み具合などが確認できる。

水風呂は異なる温度の2種類。天井から水が流れ落ちる「打たせ水」は無茶苦茶冷たい。水風呂と同じぐらいの広さだが、通常のお風呂もある。

お客さんは50~60代が目立つが、平成生まれもちらほら。常連客同士の会話もあり、昭和のオヤジ空間といった趣だ。

24時間営業なので休憩スペースや仮眠スペースも備える。席には小さなブラウン管のテレビと灰皿が。もちろん、喫煙ばりばりだ。アルコールや軽食も注文できる。席にはACタップもあるが、ここでパソコン仕事をするのは場違いだと思われる。疲れた男が最後にたどり着く場所、それがここサウナサンデッキ。

サウナサンデッキ

住所 東京都杉並区上荻1-10-10
営業時間 東京都杉並区高円寺南4-39-17
定休日 無休
料金 40分900円、70分1220円、2時間1350円、4時間1730円、7時間(昼2040円、深夜2550円)12時間(昼2300円、深夜2900円)
公式サイト http://www.kobayashi-yk.com/
採点 新しさ・キレイさ ★★
施設充実度 ★★★
コスパ ★★★
マニア度 ★★★★★

 

雑感
あと1週間あったら確実にサウナーになる!

サウナに1週間通うことで、目に見えて体調が良くなった、ということはない。無理にスケジュールを入れたので、正直に言うと疲れた。しかし、サウナと水風呂、その後の気持ちよい感覚がわかったのは、大きな収穫だった。あと1週間もしたら、サウナに行きたくてしょうがなくなるような気がする。私も晴れてサウナーになれたということなのだろうか。

  • text小口覺
  • photo高仲建次