Camping at Home 達人キャンパーたちのおうちキャンプSTYLE

緊急事態宣言を皮切りに、キャンパーたちの間でブームとなっているおうちキャンプ。
外へ気軽に遊びに行けない今、自宅でもキャンプ感を楽しみたいというのは、当然の流れだ。
ふたりの達人キャンパーのおうちキャンプを参考に、自宅でアウトドアを楽しむヒントを見つけてみよう。


キャンプ感を最大限味わうために、
トイレ以外は家に入りません

神奈川県内の集合住宅に家族3人で暮らしているSANZO(サンゾー)さん。10年前、キャンプを始めるにあたって“やるからには、とことん極める”ことを目標にしたと言うだけあって、おうちキャンプのスタイルも振り切っている。スペースとなるのは自宅の広いベランダだが、ご覧の通り、ベランピングというには生易しすぎるガチキャンプそのもの。背景の住宅街とのギャップがシュールにすら感じてしまう。

「おうちキャンプと言っても、本気でキャンプ感を味わいたいと思ったので、いくつかのルールを決めました。まずは、トイレ以外は部屋に入らないこと。そして家族全員がテント泊することです」

普通、おうちキャンプといえば、アウトドアの雰囲気を味わう“ごっこ遊び”のイメージだが、SANZOさんの解釈は違う。おうちであれ、いかにキャンプ場と同じ雰囲気を味わえるかが重要なのだ。

「ベランダにはACコンセントが付いていますが、それも使いません。電源はすべてポータブル電源からの供給にこだわりました。また、便利なLEDライトは使わず、オイルランプに。取り扱いには細心の注意を払いましたが、こうしたほうが雰囲気は出ます」

今回のおうちキャンプで家族から特に好評だったというのがモバイルプロジェクターを活用したベランダシアター。ご近所の手前、限られた音量と時間での利用となったが、キャンプ場でやるのとはまた違った特別感が味わえたとか。

「モバイルプロジェクターはキャンプ場にも持参するのですが、他人の目を気にすると寝そべって大画面を満喫することはなかなかできません。でも自宅って、家族以外は誰もいない特別な空間。子供は大喜びで、ゲームをやったり映画を観たりしていました」

ともあれ、ここまでガチなおうちキャンプはマネしようとしてもなかなかできるものではない。子供がいるパパ読者に向けて、楽しむコツを伺うといいアドバイスを頂けた。

「何でもいいので、おうちキャンプのテーマを決めることが秘訣です。例えば、昼間なら家族みんなでアウトドアごはん作りとか、夜は電気をランタンのみにしてゲーム大会とか。家族が一丸となって楽しむことは、キャンプにとってはとても大切。『また次もやりたい!』って言ってもらえると、パパのモチベーションは上がりますよね(笑)」

家族を巻き込むおうちキャンプの楽しみ方は人それぞれ。できる範囲で、家族が楽しめる企画を考えるのも、パパの努めなのだ。

  • Style 01
    SANZOさん
    キャンプ歴:10年
    年間キャンプ泊数:60泊以上
    居住地:神奈川県
    家族構成:妻、子供と3人暮らし
    真冬の雪中キャンプが大好物のハードコアキャンパー。無骨で男らしさ満載のキャンプスタイルはInstagramでも人気で、自身のアカウント(@sanzokoumuten)は2万人のフォロワーを誇る。本業は工務店の経営。
モバイルプロジェクターは、アンカーのネビュラカプセルⅡを愛用。webOSが内蔵されているので、Wi-Fi環境であれば、NetflixやYouTubeを観ることができる。
ポータブル電源は、ジャクリーの700。スマホやモバイルプロジェクターの充電に活用した。
クーラーの室外機にカバーをかけて即席したバーカウンター。
夜はオイルランプの灯りがキャンプ感を演出。
子供にとっては夢のような環境でのゲーム時間。夜は冷えるので、石油ストーブが重宝した。撮影時、床にはラグを敷いているが、キャンプ感をより高めるために「次回は人工芝を敷きたい」とSANZOさん。まだまだ進化を続けそうだ。

 

どれだけ
ワクワクする空間を作れるか。
とにかく雰囲気重視です

女子でもできる週末ソトアソビを提唱している、人気インスタグラマーのYURIEさん。外出自粛になり、キャンプが恋しくなったので気分だけでもと始めたのがおうちキャンプだ。

「やってみて感じたのは、とても気軽に気分転換ができるということ。思い立ったらすぐに設営できますし、後片付けも楽。何よりも宿泊料や交通費がかからないのでお財布に優しいのがいいですね(笑)。ギアなどは少し大げさかなというくらい、出したり飾ったりするほうが、おうちキャンプにはちょうどいいと思います」

都内の集合住宅に旦那さんと二人暮らしのYURIEさん。部屋の中にはキャンプ感を高めるために、REIのテントやイノーのハンモック、山嶺シルエットの大きめのタペストリーなどをレイアウト。天気が良い日はベランダにテントを移動し、満月の日には天体撮影。ほかにもプロジェクターでのテント内映画鑑賞や、プラネタリウムキットでバーチャル星空観察と、写真映えするコンテンツが盛りだくさんだ。

「おうちの中でどれだけワクワクする空間を作れるか。ここにこだわっています。ライトも部屋の電気は使わずに、キャンドルなどを使ってとにかく雰囲気を重視しました。気分を上げるために欠かせなかったのがテントですね。テントは置くだけで、プチ非日常感が味わえます。主人とよく使っているのはハンモック。今回初めて部屋の中で使ってみましたが、外出自粛が解除されたとしても、我が家には欠かせない定番ギアとなりそうです」

おうちキャンプを盛り上げるもうひとつのキラーコンテンツ、料理にも抜かりはない。アペルカの燻製器、トランギアのメスティンなど、キャンプ好きにはお馴染みのギアをフル活用。さらには焚き火を模したオリジナルケーキまで作ってしまうというのだからさすがだ。

「本当は、収穫した野菜で調理する!というのをやりたかったんですけど、材料がなくて。ただいま、ハーブ栽培にチャレンジ中なので、もう少ししたら実現できそうです!」

外出ができない中でも、最大限に自分のワクワクする気持ちを大切にしているYURIEさんのおうちキャンプ。ソロテントをお持ちであれば、まずはそれを室内に置くことからはじめてみてはいかがだろうか?

  • Style 02
    YURIEさん
    キャンプ歴:6年
    年間キャンプ泊数:50泊
    居住地:東京都
    家族構成:主人とふたり暮らし
    趣味で始めたキャンプの写真がInstagramで注目を集め、自身のアカウント(@yuriexx67)のフォロワーは現在7.2万人の人気インスタグラマー。商品や空間のプロデュース、企業とのタイアップ、メディアでの連載など、多岐に渡って活動中。
REIのテントはフライシートを外して使用している。
プロジェクターはアンカーのネビュラカプセルを愛用。テントの周囲に取り付けたジュエリーライトはリモコン付きで、さまざまなパターンに点滅できる。
リビングスペースに設置されたイノーのダブルネストハンモック。耐荷重180kgなので、ふたりで乗っても安心のスペック。通気性がよく、収納サイズもコンパクト。
アペルカのテーブルトップスモーカーは、コンパクトなサイズで気軽に燻製が楽しめるアイテム。YURIEさんは、ワインのお供にナッツとレーズンを燻製に。
人気の飯盒、トランギアのメスティンを使ってたけのこご飯にも挑戦。キャンプ料理の練習ができるのも、外出自粛期間中の楽しみのひとつ。
オブジェと見紛う、ガトーショコラとマシュマロを使った焚き火ケーキ。炎の部分は飴細工でリアル感を追求。
満月の夜はベランダでキャンプ。まだ夜になると肌寒いので、ポーラーの歩けるシュラフが大いに役立ったとか。
約6万個の星が観察できるという、セガトイズのホームスター クラシックがおうちキャンプで大活躍。プラネタリウムクリエイターと共同開発された本格派だ。
暗い室内で使うとご覧の美しさ。テント越しに見るとなかなかのリアルさで、流れ星機能も付いている。
  • Text松井直之
  • Photo下城英悟