【ds hands on!】ドン・キホーテ 情熱価格プラス NANOTE(ナノート)

ポケットに入れて 持ち運ぶWindows ドンキのイチキュッパUMPC

驚安の殿堂ドン・キホーテから、この春突如して発売された7インチタッチパネルディスプレイ搭載のWindowsマシン「ナノート(NANOTE)」。小ささもさることながら、驚くのは1万9800円(税抜き)と低価格なこと。スマホやタブレットよりも安いWindows。UMPC(ウルトラモバイルPC)に愛を感じるモバイラーたちから、注目を集めている。

ドン・キホーテ
情熱価格プラス NANOTE(ナノート)

実勢価格:2万1780円

小型パソコン好きはいつの時代も一定層いる

ノートパソコンは画面が大きくてタイピングしやすいものがベスト。それでいて薄くて軽いなら申し分なし。とは、あくまで日常的に使うメインパソコンの話。メインパソコンを持っている人がサブパソコンとして使うのがUMPCだ。ほとんどの人がスマホやタブレットで十分だろう。それでもUMPCに手を出す人は、今も昔も必ずいる。「便利かも」「外でできることが増えるかも」というわくわく感がUMPCにはある。見よ、このサイズ感。まるでゲーム機か往年のPDAのような佇まい。しかもこのパソコン、変形するぞ。

ブックリーダースタイル

キーボードを折りたたむことで、縦画面で使用することができる。漫画や小説などを読むのに最適だ。ニュース記事も読みやすい。

タブレットスタイル

Windowsタブレットとしても使用可能。タッチパネルなので、煩わしいマウス操作が要らない。フルスクリーンで動画も楽しめる。

ラップトップスタイル

この状態が標準。一番使用頻度が高いモードだ。フルキーボード付きで、普通のパソコンのように(慣れれば)操作できる。

Microsoft Office搭載!Microsoft社が提供するモバイル端末向けのOfficeアプリケーション「Office Mobile」の基本編集機能が無料で使える。

 

ナノートが持つ、3つのストロングポイント
電源は高速なTYPE-C、
HDMI出力機能付き、
高彩度液晶フルHD液晶


小型筐体ながら充実のインタフェース。いずれも使用頻度が高いものばかりだ。ストレージ容量は元々少ないので、micro SDを入れっぱなしにしてデータ保存領域として使うのがおすすめ。

1920×1200ドットの高精細ディスプレイ搭載。7インチのサイズと相まって、とてもきれいに映る。「ワークスペースがもっと欲しい」という人には外部モニターがおすすめ。Micro HDMIで接続してもいいし、『duet』のようなアプリを使うのも手。操作環境がとても快適になることうけあい。

ナノートはソニーバイオUの夢を見るか

まず、大前提として、このパソコンは「1万9800円(税抜き)で買える」ということを忘れないでほしい。一般的なスマホよりもタブレットよりも安いパソコン。しかもタッチパネルディスプレイ付き。これだけでこのパソコンの価値は十分にある。キビキビ動作しないのはCPUやメモリなどのスペックを価格なりに抑えているから。高負荷がかかるような動画やゲームができないのは当たり前。キーボードが打ちづらいのは、そもそもコンセプト外。それらを求めてはいけない。それでもこの手のUMPCが登場するのは「持ち運びにとことん便利な“Windows”がほしい」「1万9800円で買えるお手軽“Windows”がほしい」という超小型“Windows”ということにニーズがあるから。そのニーズの対象者はスマホやタブレットで満足するような世代ではなく、かつてソニーVAIO Uにモバイルの夢をみた世代だと思う。あのころバックパックから颯爽と取り出して、VAIO Uを電車のなかで開くもなかなか起動しない。バッテリーはすぐ切れる。便利だったかどうかすら覚えていない。でも、なぜか毎日持ち歩いていた。月日を経て、GDPからUMPCが発売されたときに飛びついた人も少なくなかっただろう。それだけUMPCにはわくわくさせてくれる期待感がある。

「いちばん 小さい バイオ。」のキャッチフレーズで発売された元祖UMPC(2002年発売)。パソコンを両手で掴む、モバイルグリップ・スタイルを浸透させた。

ナノートを実際使ってみると、わかっていたことだが、もっさり動作は否めない。それでもこのUMPCに魅力があるのはWindows 10が動くから。Office系ファイルが問題なく操作でき、メールもそつなくこなせる。写真やPDFも観覧可能だ。ブラウジングはちょっと重く感じるけれど、『Brave Browser』など、動作が軽いブラウザを使えばどうにかなる。あと、両手でもったときに、ハードウェアキーボードだとやっぱり打ちやすい。ナノートを置いて普通のキーボードのようにタイピングするより、両手で掴んで親指だけで動かすほうがいい。それだけでもこのパソコンを使っている楽しさがある。
このUMPCにメインマシンとして過度な期待をしてはいけない。あくまでも持ち運べるサブマシンとして、外出先で“ちょっとした”パソコン作業をするためのUMPCだから。そのための1万9800円(税抜き)なら、全然アリだと思う。


text : 早坂英之
photo : 下城英悟(GREEN HOUSE)

フリーランスエディター&ライター
早坂英之

モノレビュー誌『MONOQLO』『家電批評』の副部長職を経て独立。版元時代に働きすぎてぷっつん。退社後は遊びや父親業をライフスタイルとしてゆるく暮らす。格安中華パソコン(技適付き)が、最近のお気に入り。