m-flo ☆Taku、非アップル製スマートスピーカーを購入。気になるその理由は?

m-flo ☆Takuのare you Apple holic ?

音楽界きってのガジェットマニアと称される☆Taku Takahashiが、アップルの話題をディープに語る連載。各所で話題になり始めているスマートスピーカー。以前は「いらない」と言っていた☆Takuだが、態度が変わってきたようです……。

──夏にアップルが『HomePod』(☆1)を発表した時には「可能性は感じるが様子見」としていたスマートスピーカーですが、なんと国内発売に先駆けてAmazonの『Echo』(☆2)を買われたそうで。まずはその真意をお伺いしたいな、と。

☆1 HomePod

Siriを搭載したアップルのスマートスピーカー。当初は年内発売予定(ただし北米やイギリスなど、英語圏のみ)だったが、先日、2018年初頭への延期が発表された。349ドルとかなり強気の価格設定だが、その分、音質などで差別化を図る。
☆2 Echo

Alexaという音声アシスタントを搭載したスマートスピーカー。一足早く製品化されたこともあって対応製品が多く、「スキル」と呼ばれる拡張アプリが最も充実している。国内でも2017年11月から販売開始されているが、現在は直販限定で品薄が続く。

確かにあの時点では否定的でした。ただ、11月に仕事でポートランドに行った時に、現地のターゲットという量販店で『Echo』の第1世代モデル(2014年末発売)を定価のおよそ3分の1となる56ドルで販売しているのを見つけてしまって……。Alexa対応のLED電球『Hue』(☆3)も安かったので、せっかくだから試してみようと思ったんです。“人柱”が僕のミドルネームですから(笑)。

☆3 Hue

フィリップスのIoT対応LED照明。スマホアプリからオン/オフしたり、明るさや色調を変更することができる。早くから各社のスマートスピーカーに対応しており、スマートスピーカーの代表的な機能の1つとしてデモされることが多い。

──56ドルなら失敗してもいいかという感じだったんですね。で、どうでしたか? 実際に試してみて。

触ってすぐに「これは流行る」と確信しました。家の電気をつけたり消したり、明るさを変えたりといった操作を音声でできてしまうのが、すごく便利。リモコンでも同じことができますが、リモコンが手元にないことって多いじゃないですか。『Hue』はiPhoneのSiriでも操作できますが、『Echo』の場合、本体がちょっと離れた場所に置いてあっても使えるのが優秀です。

──おお〜、ハマりましたね!

そして先日は、ニューヨークで第2世代の『Echo』も購入。その後、国内でもさらに1台追加しました。『Hue』も大量に購入して、自宅とスタジオのほとんどの照明を音声で操作できるようにしています。

──照明のコントロール以外にはどういった用途に使っているんですか?

ニュースを聞いたり、天気予報を確認したり、音楽を再生したり、タイマーをセットしたり、基本的な機能は一通り使っています。ユニークなところでは、タクシーの手配(☆4)なんかも『Echo』で行うようになりました。「全国タクシー」というアプリが既に対応していて、「タクシーを呼んで」とお願いするだけで自宅までタクシーを手配してくれるんです。

☆4 タクシーを手配


国内最大のタクシー配車アプリ「全国タクシー」が、いち早くAlexaに対応(アプリ設定画面上にAlexa設定画面を追加している)。スマホアプリ上であらかじめ乗車場所と支払い方法を指定しておくことで、音声での配車依頼が可能になる。

──そんなことまでできるようになっているんですか!?

とは言え、まだまだできることは少なくて、これからに期待という感じです。個人的には早くエアコンの操作ができるようになってほしい。既に赤外線リモコンをエミュレーションするAlexa対応リモートコマンダーが発売されているのですが、命令の実行までのラグが大きいなど、まだ実用的とは言いがたい状態です。

──まだまだ課題は多いものの、可能性は強く感じますね。

スタートレックのようなSF作品で描かれた未来が、気がついたら現実のものになっていました。未来が来るぞと身構える間もなく、気がついたらそこにあったというのが素晴らしい。

──しかし、そんななか、アップルは『HomePod』の投入延期を発表しました。既に市場にはAlexaのほか、Googleアシスタント、LINE 『Clova』などが、熾烈な競争を繰り広げています。かなりの出遅れとなりますが、彼らに勝ち目はあるのでしょうか……?

出遅れた感は否めませんが、それが逆転の一手のためであってほしい。Alexaが一歩リードしているなか、何か我々の思いもつかないようなことを考えていることに期待したい。また、そうでないのなら、逆にAmazonと組んでしまうのも1つのやり方かなと思います。買い物ができるAlexaでApple Payを使った買い物ができるようになるとか? なんにせよ、2018年は、これらスマートスピーカーがさらに便利になるはず。block.fmのスキルも早めに作りたいなと思っています。

☆Taku Takahashi(m-flo,block.fm)/音楽家、DJ。1998年にVERBALとm-floを結成。個人では加藤ミリヤ、MINMIなどのプロデュースを務め、テレビドラマ『信長協奏曲』『人は見た目が100パーセント』などの劇伴を担当するなど、その活動は多岐に渡っている。m-floは2018年にデビュー20周年を迎え、オリジナルメンバーのLISAが復帰。新曲「never」のリリースも発表した。自身が運営するダンスミュージック専門インターネットラジオ「block.fm」は開局から6年を経た今も、音楽の新たなムーブメントを発信し続けている。

『デジモノステーション』2018年2月号より抜粋。