音は裸で浴びろ!家電アナ、ハイレゾ健康法にハマる?の巻【吉田尚記:家電アナ観察記+】

ニッポン放送 吉田尚記の家電アナ観察記+(プラス)

放送業界一のアニメ・漫画通と言われているアナウンサー・吉田尚記のもう一つの好物、家電&デジタルガジェット。そのあくなき好奇心と嗜好に迫ったモキュメント(?)連載。

今月のZOOM! 観察ガジェット

ハイレゾ音源をより楽しむために

iFi Audio
micro iDSD Black Label
実勢価格:7万4520円

デジタル音源を広大な音場と深く引き締まった低音に仕上げるDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ。MP3からDSD512、PCM768、DXD2×に至るすべての音楽フォーマットをTrue Nativeで再生することができる。

ハイレゾは身体にイイ!? 裸で味わえソニックサウンド

あなたの周りには、音楽を聴く際に服を脱ぐタイプの人間がいるだろうか? 筆者の周りには一人だけいる。ニッポン放送の家電好きアナウンサー・吉田尚記だ。

「だいぶ浸透してきたハイレゾ音源だけど、漠然と“イイ音だから”という理由で聴いてる人も多いよね。音の研究を続けている放送大学の仁科エミ教授によると、ハイレゾは脳を活性化させ、免疫力を上げたりストレスを軽減する効果があると実証されているという。そんなハイレゾによって現れる体へのポジティブな現象を“ハイパーソニック・エフェクト”と呼ぶんだ。それならノイズのないクリアなハイレゾ環境を整えようと、iFi AudioのUSBーDAC『micro iDSD』に目を付けた」と、家電アナはアニソンを再生しながら服を脱ぐ。

PC内のハイレゾ音源を聴くためにDACをUSBで接続。そこから赤白ケーブルでアンプに接続し、リビングでハイレゾ音源を楽しんでいる。

「ハイレゾ音源もピンキリで、音源制作の工程で音源がイマイチになってるものも実はあるんだけど、アニソンはリスナーの耳が肥えているのでクオリティが高い。ほら、音が立体的でしょ? CDのサンプリング周波数が44.1kHzなのに対し、ハイレゾは768kHzまであるものも。それだと音の情報量にして20倍近い差がある。CDで表現できていた音世界って、メチャクチャ狭かったんだよね」。家電アナの言う通り、音の臨場感がCDとはまるで違う。だが、それとお前が裸になることになんの関係があるんだ……。

「仁科教授の研究では、体に覆いをかけて肌を隠した状態でハイパーソニック・エフェクトを計測すると、脳の活性効果が圧倒的に減じることがわかっている。肌の露出度により計測に明確な差が出るらしいんだ。つまり人間は音を耳だけでなく、皮膚や身体でも聴いているんだね。駅などに設置されている公共のスピーカーをハイレゾに変えれば、公衆衛生にもなるのでは? 実際に新宿の商業施設“NEWoMan”ではエントランスでハイパーソニック・サウンドが利用されているよ」と、家電アナはふぐりを揺らすのであった。

写真右の六角形の物体がツイーター『PT-R4』(絶版)。仁科教授に勧められて、オークションサイトで購入したという。

癒しの鍵はスーパーツイーター。音で自宅をパワースポットに

「また、仁科教授によれば人間は音が良くなると映像もより美しく感じるという研究結果も出ているらしい。感動体験の質が上がるんだね。4Kテレビもかなり普及が進んだけど、やはり弱点は音。平面なのでどうしても音質が犠牲になってしまう。そこでいいスピーカーやDACが活きてくる」と、ハイパーソニック・エフェクトと大好物のガジェットの重ねがけで家電アナのヒーリング効果は倍増。

自宅リビングに鎮座する、よっぴーの自慢のスピーカー・富士通テン『512』。2005年に購入して以来使い続けているという。

「インドネシアの民族音楽・ガムランのように、残響音や高周波が多く含まれる音をCDにそのまま収録するのは困難だったけれど、ハイレゾならその魅力を損なうことなく収めることができる。周波数が高域まで伸びる複雑な音源を再生するうえで役に立つのが、仁科教授にも勧められた『スーパーツイーター』。通常のスピーカーでは鳴らすことができない超高周波を再生するためのスピーカーなんだ」と家電アナが言うように、スーパーツイーターを入れるとガムランの銅鑼の響きがまったく別物に感じられる。

思わず裸になって音を浴びたくなるような、深い余韻の残る心地よいハイパーソニック・サウンドに変貌するのだ。

我々取材陣を若干放置して、お薦めのハイレゾ音源探しに没頭する家電アナ。

「言わば、ハイレゾによって“パワースポット”は自作できる時代になったんだよね。音の響きが良く、地上で最もソニック効果に満ちているのは熱帯雨林らしい。虫や鳥が人間の耳では知覚できない高周波を出し、最高の音環境を作っているんだ。それに対して僕らの生活する都市では高周波成分が少なく、CDに収録できるレベルの音しか鳴っていない。人類は約16万年の歴史があると言われているけれど、森から出て生活を始めたのはいいとこ5千年くらい。遺伝子の変化が起きるほどの歳月ではないと考えると、僕らの聴覚は現在も熱帯雨林に適応したままなのでは? 究極のパワースポットを実現するためにも、目指すは自宅の熱帯雨林化だね!」と股間の密林、もといパワースポットを露出し目を輝かせる家電アナ。

都市から密林へ。全裸の王様の旅は続くのだ。

吉田 尚記(よしだひさのり):自宅の熱帯雨林化を企むニッポン放送の家電好きアナウンサー。アイドルやアニメ、落語に精通しているほか、ハイパーソニック・エフェクトによるヒーリングも実践中だが、その顔色や目の下のクマを見た周囲の人間からは「まずは寝ろ」と思われている。

『デジモノステーション』2018年2月号より抜粋。