自分で作るから愛着がわく。金物の町「播州三木」の包丁キット

兵庫県にある「播州三木」は、日本最古の金物の町として知られる土地。いまから1500年以上前、百済から技術者集団・韓鍛冶(からかぬち)が現在の三木市周辺にやってきて、その技術が地元の人たちへ伝達されたことで、播磨国・三木の鍛冶の基礎が築かれたという。

また1578年には、三木合戦に勝利した豊臣秀吉が、戦火により焼け野原となった三木の町を復興すべく、免税制度を導入した。それにより大工職人や鍛冶職人が集まってきたことで、播州三木の技術力の高さが周囲へ伝わっていき、その名が全国に知れ渡ることになったそうだ。

そんな播州三木で120年以上の歴史を持つ、1895年創業の老舗金物メーカー「神沢鉄工」は、現代のライフスタイルに合う“刃物のある暮らし”を提案するブランド「FEDECA(フェデカ)」を2014年に立ち上げた。以前に当サイトでも取り上げた、持ち手を削って自分だけのナイフを作る『It’s my knife』シリーズは、同ブランドの中でも高い人気を誇るアイテムだ。

シリーズ第2弾となる『It’s my knife for kitchen』は、2018年1月29日から予約販売が開始された製品。今回は「暮らしに寄り添う」をコンセプトに、2種類の『包丁キット』が展開されている。『三徳包丁(クラフトナイフセット)』(税込1万6500円~)は肉や魚など、なんでも切れる万能な1本。ひと回り小さい『ペティナイフ(クラフトナイフセット)』(税込1万4300円~)は、果物や野菜の皮を剥くのにぴったりな包丁だ。

『It’s my knife for kitchen』では、普段モノづくりをしない人でも簡単に作れるよう、わずか4工程だけで組み上げられるシンプルな設計が特徴となる。まず、持ち手となる木を製作用クラフトナイフで「削って」作り、紙やすりで「磨いて」持ち手をなめらかに。その後、付属のくるみオイルを「塗って」つやを出し、最後に六角レンチで「組み立て」れば完成だ。初心者でもわずか数時間で完成させられる手軽さはうれしい。

もちろん、『It’s my knife for kitchen』は簡単に作れるだけが特徴ではない。

包丁の命ともいえる“刃”は、料理人の愛用者も多い「銀紙三号」と、独特な模様が特徴の、高級包丁の代名詞「ダマスカス鋼」の2種類から選べる。どちらも金物のプロが厳選した長く使える素材で、優れた切れ味と耐久性が特徴だ。

“自分で作る”包丁キットの要となる持ち手の木材は、「ビルマチーク」「サーモアッシュ」「黒檀」の、3種類がラインナップされている。いずれも水に強い特性を持つが、木材としての味わいが違うので、自分好みの“木目”を選びたい。

また木材は、事前におおまかな持ち手の形になっている「ビギナー用」と、刃と持ち手のドッキング用の穴だけ開いた「チャレンジ用」の2種類が用意される。これなら刃物を使い慣れない人はもちろん、いちから自分で作りたいという人も満足できるはずだ。

真鍮製の鍔(つば)は、刃と柄の部分の境目から水が染み込んで木が劣化することを防ぐ役割を備える。指輪のリングをコンセプトに鋳造された、そのデザインも魅力のひとつだ。

刃物でモノを作ることの楽しさや喜びを感じて、もっと身近に親しんでもらいたいという『It’s my knife for kitchen』。この商品や「FEDECA」というブランドを入り口として、金物の町・播州三木の知名度を上げ、地場産業の活性化に結びつけたいとの願いが込められているのだとか。

“刃物のある暮らし”の入り口として、生活に取り入れやすい包丁を自分で作り、その楽しさを体験してみたい。

関連サイト

『It’s my knife for kitchen』