曲に合わせて機器を変える。ベストな相性を探る、マニアな遊びのススメ【音楽定額配信時代のオーディオ選び】

【音楽定額配信時代のオーディオ選び】

音楽定額配信(サブスクリプション)サービスがより身近な存在となり、BGMのメインストリームとして使い始める人もかなり増えた。月額千円ほどでおよそ4000万曲から好きな音楽が選べるお手軽さは、この上ない便利さである一方、音質は残念ながらMP3並みで、決していい音とは言えない。ここではそんなサブスクリプション音源を、スマホでお手軽なまま、少しでもいい音で聴くための最新オーディオ選びを指南する。

曲に合わせて選ぶ、変える。

毎朝決まって聴く曲にはこのイヤホン。ちょっと気分を変えて新しいジャンルを聴くときは試しにこのヘッドホン、そしてアンプ。曲やプレイリストに合わせて自分好みのベストマッチを探してみては。

【1】
ダイナミック型ドライバ。低音重視ながら派手過ぎない。嫌味なく聴こえるバランス派。動画の視聴にもオススメできる。

Carot One
TITTA
実勢価格:9960円
【2】
フルレンジバランスドアーマチュア型ドライバ。駆動部と鼓膜の距離が近く、クリアな音質が魅力。女性Voに最適。

Final
F7200
実勢価格:4万9800円
【3】
トリプルバランスドアーマチュア型ドライバ。音の聴こえ方がとても素直で、原音そのままを聴きたいときに使う。

SONY
XBA-300
実勢価格:3万110円
【4】
マイクロダイナミックドライバー。RHAらしいハッキリとした音の輪郭とインパクトは、ワークアウト系音楽にとても相性良し。

RHA
S500
実勢価格:5180円
【5】
D/A コンバーター内蔵 ポータブルヘッドホンアンプ。スマホの非力なパワーを補い、パワフルに鳴らしてくれる。

Chord Electronics
Mojo
実勢価格:5万9980円
【6】
密閉型オーバーイヤーヘッドホン。耳全体を包み込むイヤーパッドと大口径ドライバは、音のインパクトが絶大。

AKG
K550MKIII
実勢価格:2万2239円
【7】
ダイナミック型ドライバー。1万円台の価格帯にしてケーブル着脱式(変えています)。コスパ高いマルチユースモデル。

Shure
SE215
実勢価格:1万670円
【8】
ノイズキャンセルヘッドホン。現行はStudio3 Wirelessだが、あえて旧ケーブルモデルをonsoケーブルに変えて使用。

Beats by Dr. Dre
Studio
実勢価格:2万5728円

ベストな組み合わせを見つけたときの感動はひとしお

プレイリストで未だ見ぬ音楽に出会えるのサブスクリプション型音楽配信サービスの魅力。そのなかから気に入った音楽をお気に入りに登録して、自分のプレイリストをいくつか作ってみると、さまざまなジャンルの音楽を聴いてることに気づく(特定のジャンルが大好きな人は別)。

それならば曲やプレイリストに合わせて視聴するオーディオ機器を変えてみてもいいじゃない、というモノ好きのための新しい提案「EDC(エブリデイキャリー・毎日持つもの)」オーディオ版をご紹介。

ここで並べたポータブルオーディオ製品はすべて本企画の担当・早坂の私物なので、イヤーピースが純正と違ったり、ケーブルがサードパーティ製だったりしている(価格は本体部の参考プライス)。早朝の電車移動には伸びやかな女性ボーカルのシンプルな曲が聴きたいので、ファイナルの『F7200』を(聴く曲は決まっています)。

その後の電車内、暇つぶし動画ではキャロットワン『TITTA』やシュア『SE215』で(ポケットで手に届いた方で決めます)。デスクでちょっと集中したいな、という時にはAKGのヘッドホンを小さめに鳴らす(音漏れを気にして)。

ジムでのワークアウトではRHAでテキパキとなど、シーンやその時の気分、思いつく音楽との相性によってイヤホンやヘッドホンを変えるのも、なかなか楽しいもの。適当に選んだプレイリストの曲を聴いて「あれ、ちょっと合わないな」と思ったらすぐに変更。

自分の持っているオーディオ機器でベストマッチを見つける。もちろん何気なしにアップルの白いイヤホンも使用するので、決して「これじゃなきゃダメ」というルールはなく、聴く曲に対して自分好みにチューニングをする感覚に近い。

プレミアムイヤホンブームの火付け役
iPhoneの標準イヤホンが全盛期のときに、耳の後ろからコードを回す『Shure掛け』で一躍注目を集めたShure SE215。ここから始めた人も少なくないはず。

サブスクリプション型音楽配信サービスの台頭で、音楽の好みがアーティストからプレイリストへと変化しつつあるように感じる。ならば曲に合わせて、オーディオ機器を変えるのも新たな発見があってとても新鮮。同じ曲でも聴こえ方が違うので、自分の好みを把握しやすい。すると、新しいイヤホン・ヘッドホンを買うときでも迷うことが少なくなる。もちろんイヤーピースを低反発型にしたり、形状をトリプルフランジ(きのこ型)に変えたりの変化も楽しめる。

モノでオーディオを楽しむのもけっこう“アリ”では。

『デジモノステーション』2018年3月号より抜粋。