カメラが外せるスマホが登場!? 単体でリモートアクションカムにも大変身!

高画質化や多眼化が進むスマホのカメラ進化。ところがVivoが発表した新しいスマホのコンセプトモデルは、全く新しいカメラを搭載している。なんと! スマホのカメラが分離して取り外せるのだ。今までのスマホでは取れなかった映像がこれからは撮影できるようになる。

ポップアップするフロントカメラ
飛び出すのなら外してしまえ

Vivoが発表した「IFEA」はフロントカメラの見えないスマホだ。フロントカメラは本体内部に収納され、カメラアプリを起動してカメラを切り替えると本体上部からせり出してくる。これはポップアップ式というカメラで、すでに多くのメーカーが採用している。メリットはディスプレイ全面を表示領域に使えることで、動画や写真を見る時に邪魔な欠き取りが一切ない。スマホのディスプレイは本来こうあるべきだろう。

ただし、デメリットとして、カメラをモーターで上下に動かすことから本体内の機構は複雑になる。また、カメラを出したまま落としてしまったりすると、カメラ部分が破損しやすい。ポップアップカメラ搭載スマホの中古品を触ってみると、落下させたことがあるのかカメラがスムーズに動かないものある。メーカー側も修理コストがかさむため、すべてのモデルにポップアップカメラを搭載するには至っていない。各社は製品価格とターゲットユーザーを考えながら、このカメラの採用をモデルごとに決めているのが実情だ。

ポップアップ式カメラのVivo「FLEA」、フロントカメラは見えない。

Vivoもすでに複数のポップアップカメラ搭載スマホを販売している。中にはデュアルカメラを搭載し、可動部分がより大きいモデルもある。FLEAもカメラ部分は横幅がありそこそこ大きいパーツが動く。しかしVivoにとってこれくらいのモノを動かすことはすでに実現済みなのだ。

そしてVivoはこの飛び出すカメラに注目した。スマホの上にカメラがくっついたような形状になるのならば、いっそそのカメラを取り外してしまったらどうだろう? そんなアイデアからFLEAは生まれたのだ。

ポップアップするカメラを外してしまうなんて大胆な発想だ

自由の身になったカメラ
単体でアクションカムにもなる

IFEA本体とカメラはマグネットで接続されるようだ。内部には接点も備えている。カメラはよく見るとレンズが2つ並んでいるので、標準と超広角、あるいは標準と被写界深度測定、というカメラ組み合わせかもしれない。

カメラ部分はバッテリーが内蔵されており、単体でカメラとして使える。またスマートフォンとは無線接続されるので、外したカメラをリモートカメラとして使うことができるのだ。指先ほどの大きさのカメラ本体にどれくらいの容量のバッテリーが内蔵できるかは不明だが、さっと取り外して撮影する、くらいの用途なら5分くらい持てば十分だろうか。

指先ほどのカメラにバッテリーと無線機能を搭載。

このはずしたカメラの使い道はいくらでもあるだろう。今までスマホで写真を撮ろうとすると、片手で持つか、三脚を用意してそこにスマホを乗せて自分から離れた場所において撮影する必要があった。ところがIFEAの外したカメラなら、この小さなカメラだけを机の上や棚の上に置いたり、その気になれば紙コップをひっくり返してその上に置くこともできる。あとはスマホの画面でカメラからのプレビュー画像を見ながらシャッターを押せばいい。

リモートカメラとして好きな場所から撮影できる。

あるいは小さなクリップにこのカメラを取り付け、ペットの犬や猫の首輪に取りつければ地面すれすれを歩くペットの視線からの写真や動画を撮影することもできる。自転車や自動車に取り付けても邪魔にならない大きさなので、思いついたアングルで撮影ができるのだ。この手の撮影をするのはGoProなどのアクションカムを使う必要があるが、IFEAなら本体だけでいつでもアクションカムのような撮影ができるのだ。

ペットに取り付けアクションカムのように使える。

Vivoは1台のスマホ本体から、このカメラを複数使えるようにすることも考えているようだ。本体に収納できるカメラは1台だが、充電機能内蔵のケースにこのカメラをいくつか入れておき、撮影シーンによって2個、3個、4個とカメラを出す、そんな使い方が考えられる。室内パーティーの時に「部屋全景」「テーブルの上」「メイン料理のすぐ横」といった具合にカメラを配置して動画を撮れば、あとから編集して複数カメラを使った本格的なビデオも作れそうだ。

複数のカメラを使った撮影にも対応するようだ。

この夢のようなスマホ、IFEAはコンセプトモデルであり、製品化や発売時期については一切未定だ。しかしVivoは開発モデルを使った紹介動画を中国のSNSにアップしている。つまり全く実現不可能なモデルではなく、試作品の開発は行われているということである。

新しいスマホを次々生み出す
Vivoは業界のテックリーダー

IFEAのアイディアには誰もが驚かされたことだろう。しかしVivoはこれまでにも新しい技術を真っ先に開発し製品化してきた。例えばポップアップ式カメラを実用化したのも実はVivoが世界初。2018年6月に「NEX」を発表している。またスマホの裏面もカラーディスプレイという「両面カラースマホ」はNubiaに先を越されたものの、業界で2番目に「NEX Dual Display」を出している。

2019年からはコンセプトモデルを積極的に発表するようになり、1月に発表した「APEX 2019」は本体側面にボタンやコネクタが一切ない。側面をタッチするとボリューム操作などができるというモデルだ。2020年の「APEX 2020」はカメラの手振れを防止するジンバル機能を内蔵、さらにフロントカメラはディスプレイの下に埋め込んだ。

APEX 2019はボタンやコネクタが一切ないスマホだ。

APEXはコンセプトモデルだが、ボタンレススマホは2019年に「NEX 3」として発売。ジンバル搭載スマホは2020年に「X50 Pro」を商品化。ディスプレイ埋め込みカメラはZTEが先に製品化しており、Vivoからもいずれ製品が出てくるだろう。このようにVivoのコンセプトモデルは決して実用化できない技術ではなく、市場ニーズを調査しつつ、コストや実用性を踏まえたうえで製品化できる一歩手前のモデルなのだ。

APEX 2019はNEX 3として製品化された

Vivoは日本市場に参入していないことから、日本での知名度は全くない。しかし海外では先進性のあるスマホを次々と出しているのだ。特にVivoのコンセプトモデルは、今のスマホをより使いやすモノにしようというアイディアを新しい技術と共に盛り込んでいる。CPUを早くする、カメラ画質を高める、といった性能進化はどのメーカーにもできることだろう。これからのスマホはどうあるべきか、一歩も二歩も先の世界を見据えて製品開発をしているVivoのスマホ、ぜひ日本でも販売してほしいものだ。