アンダーアーマーのランニングシューズが劇的進化!『UAホバーファントム』は無重力の履き心地

今月テストしたギア

吸汗速乾性に優れたインナーウェアからスタートしたアンダーアーマーの歴史。現在では頭からつま先までヘッド トゥ トーで展開する総合スポーツブランドに成長したが、同社が最近注力しているのがフットウェアカテゴリー。最新テクノロジーのHOVR(ホバー)搭載モデルは、世界中のランナーから注目を集める存在である。

UNDER ARMOUR
UA HOVR PHANTOM
実勢価格:1万6200円

SPEC
サイズ:25.0-29.0㎝、30.0㎝(メンズ )
重量:約301g(27.0㎝)

無重力感覚と高い反発性を追求したアンダーアーマーの最新作!

1996年、23歳の青年だったケビン プランク氏が、運動中に着ていたコットンのTシャツがあまりに不快だったことから、祖母の家の地下室を拠点に自らスポーツ用のアンダーウェアの開発を決意したのがアンダーアーマーの出発点。

伸縮性、吸汗速乾性に優れたスポーツ用アンダーウェアが完成すると、彼は『#0037』とネーミングし、この最初のヒートギアTシャツは、その高い機能性でスポーツ中もアスリートをクールに保つことに成功。

さらにアンダーアーマーは冬季にアスリートを寒さから守る保温性に優れた『コールドギア』も発表すると、こちらも大ヒット。

アンダーアーマーはアメリカンフットボール、野球、バスケットボール、サッカーなど、様々なスポーツで勝利を目指すアスリートのマストアイテムとなり、創業から10年足らずで全米屈指のスポーツブランドの座に上り詰めた。

アンダーアーマーは、現在ワールドワイドで高いシェアを獲得しているが、日本市場では特に早い段階からビジネスを開始しており、着実にシェアを伸ばすことに成功。トップアスリートだけでなく日本全国の部活動プレーヤー、ジュニアプレーヤーからも高い支持を得たことによって、その信頼度も厚い。

そして2015年よりプロ野球の読売巨人軍のユニフォームのオフィシャルサプライヤーとなったことで、老若男女問わず知名度を急速に向上させることとなった。

そんなアンダーアーマーは2008年に本格的にフットウェアの分野に参入することになり、先行ブランドで数々の傑作モデルをクリエイトしてきたスタッフたちによるシューズはいずれも魅力的で機能性も高かったが、スポーツアパレルに参入したときのようなスピード成長をなかなか実現することができなかった。

筆者はこれまで『UAマイクロGモンツァ』や『UAチャージド バンディット3』といったランニングシューズを履いてきて、個人的には「アンダーアーマーのシューズはホント走りやすいのに……」と思っていたが、そんな状況を打破しそうなテクノロジーが今シーズン登場した。

それが日本市場では2月15日にリリースされたHOVR(ホバー)であり、この機能を搭載した『UAホバーファントム』は、今までにない無重力感覚と反発性を追求したランニングシューズだ。

ミッドソール内部に配されたHOVR(ホバー)。柔軟なコア部分をUAエナジーウェブが包み込む構造を採用しており、今までにない無重力感覚と反発性を追求した。

クッションとエナジーリターンという相反するランナーが求める重要な要素を両立するために、柔軟なコア部分をUAエナジーウェブが包み込む構造を採用しており、実際に足を入れてみると、まず気付くのがランニングシューズには珍しい履き口のカットの高さ。

ニット素材のミッドカットデザインは、足首からつま先部分までピッタリとフィットし、走り始めると、同社が標榜する「無重力感覚と反発性」よりも先に感じられたのが安定性。着地時のぐらつきがなく、蹴り出しまでの動きがスムーズだ。

ランニングシューズで一般的なのはローカットデザインだが、『ホバーファントム』はアンダーアーマーが5/8カットと呼ぶミッドカットデザインを採用している。

徐々にスピードを上げて、着地の衝撃が増大することによって、ようやく浮遊感のようなものが感じられ、前方方向へカラダが押し出されるような反発性も提供してくれた。立っている状態だとどちらかいうと硬い感覚だったのがウソのよう。この構造は脚力が充分でない初心者ランナーから中級ランナー以上まで幅広く対応しそうなのもありがたいい。

HOVR搭載の上級モデルである『ホバーファントム』は足をソフトに包み込むニットタイプのアッパーを採用。長時間のランニングでも快適性をキープし続けてくれる。

今回テストした『UAホバーファントム』は税込みで1万6200円とちょっと高めだが、『UAホバーソニック』という1万2960円という買いやすいプライスで、この最新テクノロジーを搭載したタイプもラインアップしている。

ランナーは一度気に入ったシリーズを履き続ける傾向もあるが、「これまでの構造のシューズに満足いかなかった」「アンダーアーマーを全身で身に付けたい!」といったランナーにはぜひトライしてほしい一足だ。

南井正弘(みないまさひろ):ランニングポータルサイト『Runners Pulse』編集長。某スポーツシューズブランドに勤務し、クイズ番組『カルトQ』のスニーカー部門チャンピオンにも輝いた実績を持つ。

『デジモノステーション』2018年5月号より抜粋。

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