2018年は電動バイクが大ブレイク!?モーターサイクルショーで見た注目の電動マシン10選【前編】

昨年登場した日産の新型「リーフ」などの好調もあって、四輪の電気自動車(EV)が普及段階に入りつつある昨今。二輪車の世界でも、電動マシンが一般的になる日が近付いているのかもしれない。先日開催された「東京モーターサイクルショー2018」では、それを裏付けるように多くの電動バイクが出展されていた。その中でも特に注目したい厳選10モデルを前後編の2回にわけてご紹介しよう。まずは前半5車種をチェックしてみてほしい。

【注目の電動バイク・その1】
普及の契機になりそうなホンダ『PCX ELECTRIC』

ホンダ
PCX ELECTRIC
市販予定モデル(2018年秋頃発売予定)

出展されていたマシンの中で最も電動バイクの普及に貢献してくれそうな期待感のあるモデルが、ホンダの『PCX ELECTRIC』だ。ベースとなった『PCX』は125ccクラス(原付二種)の人気モデルで、先日フルモデルチェンジした新型が発表されたばかり。スマートキーやアイドリングストップ機構など、このクラスとしては最先端の装備を搭載したモデルでもあるし、今夏にはハイブリッドモデルの発売も予定されている。

シート下に2つの交換可能なバッテリーユニットを搭載している。

『PCX ELECTRIC』はそのフル電動モデル。交換可能なバッテリーユニットを2つ搭載し、航続距離は約100kmだ。直接コンセントに接続して充電可能なほか、シート下に搭載したバッテリーをまるごと交換すれば、充電の待ち時間いらずですぐに走行できる。発売は今年秋頃の予定とのことだ。

【注目の電動バイク・その2】
電動マシンでトライアル世界選手権に参戦

ヤマハ
TY-E
コンセプトモデル(レーシングマシン)

ヤマハは電動のトライアルマシン『TY-E』を出展。このマシンは実走可能なコンセプトモデルで、7月にフランスとベルギーで行なわれる“2018FIMトライアル世界選手権 TRIAL E クラス”への参戦も発表されたところだ。

CFRP(カーボン樹脂)モノコックフレームを採用した車体は70kgと軽量な仕上がり。低回転から最大トルクを発揮できる電動モーターの特性は、トライアル競技に向いているものと思われる。この競技中は長い距離を走る必要がないため、大容量のバッテリーを積む必要がないのもポイントだ。

『TY-E』が実際に走行しているシーンはすでにプロモーションビデオとして公開されていて、道なき道を飛んだり跳ねたりしながらオフロードを走破する運動性能の高さが確認できる。

【注目の電動バイク・その3】
バッテリー交換式が電動2輪車のスタンダードになる!?

キムコ
iONEX
コンセプトモデル

『PCX ELECTRIC』と同じく交換式のバッテリーを採用しているのが、台湾のスクーターブランドであるKYMCO(キムコ)が出展していた『iONEX』というモデル。発表されたばかりのコンセプトモデルではあるが、交換式バッテリーを収納するステーションまで合わせて展示されており、普及に向けた意気込みを感じる。

バッテリーはフットボードの部分に2つ搭載。メットインスペースにも交換用を2個収納可能だ。

すでに台湾では「GoGoRo」というメーカーが同様のバッテリー交換式のスクーターを販売していて、ステーションの整備も進んでいる。キムコのバッテリーは他社モデルとの互換性はないものの、台湾は政府がこうしたステーションの整備に力を入れていることもあり、普及への期待度は高そうだ。

こちらもプロモーションビデオが公開されていて、バッテリー交換のコンセプトがよくわかる。充電ケーブルを接続しても充電可能なようだ。

【注目の電動バイク・その4】
エンジン搭載型バイクを最小限の改造で電動化

ミツバ
EVコンバージョンキット
改造用キット

個人的に気になったのが、電動モーターなどを手掛けるミツバのブースに展示されていたトライアルバイク。実はこのマシン、既存のエンジン周りを電動仕様に改造した、いわゆるコンバートEVだ。面白いのは、エンジンをごっそり取り外してモーターへと換装するのではなく、エンジンに搭載されているジェネレーター(発電機)をモーターとして活用し、そのパワーを動力として活用していること。発電機とモーターは基本的な構造は同じなので、電流を流すことでモーターとして動かすことが可能なのだ。

エンジンのシリンダー部分が取り外され蓋がされている。左に見えるのはコントローラー。

近付いて見てみると、エンジンのシリンダーが取り外され、透明のフタがされているだけ。ジェネレーターが同社のEV化キットに交換されているほか、軽量なバッテリーとコントローラーなどを搭載されているだけ。たったこれだけの変更で手持ちのマシンを電動化できるとなれば、興味がわいてくる人も多いはず。

プロモーションビデオを見る限り、最小限の改造でありながら走行性能は悪くなさそうだ。

【注目の電動バイク・その5】
あの「IKEYA FORMULA」も電動バイクに参入!?

IKEYA FORMULA
IF-T1
市販予定モデル

また、ミツバのブースには電動の3輪バイクも展示されていた。搭載されるモーターは同社製だが、車体を手掛けたのはIKEYA FORMULA(イケヤフォーミュラ)。過去にこちらの記事で紹介した“公道を走れるフォーミュラーマシン”を開発したメーカーだ。

『IF-T1』と命名されたこのマシンは、牛乳配達などの宅配業務向けに開発されたもの。荷台の部分は水平を保ったまま、車体前半分を傾けられる設計で、通常のバイクに近い乗り味を実現している。「ルートがある程度決まっている宅配業務向けであれば、航続距離が限られる電動バイクであっても十分に活躍できる」というのがコンセプト。3輪になっているので重量のあるバッテリーが積みやすいというメリットもあるようだ。