池の水全部抜いてみる?ボランティアで「かいぼり」に参加!【新定番 アウトドア遊び】

【新定番 アウトドア遊び】

平日は多くの人が自らを律して働く。だからこそ、休日はより弾け気味にアウトドアへと繰り出すべき。せっかくなら、今年は新定番な遊びを取り入れてはいかがだろうか? キーワードはずばり泥! 非日常体験がチャレンジする気持ちと大きなリフレッシュをもたらすはずだ。

池の水を抜いて泥まみれ 手伝え! かいぼり

テレビ東京系の人気番組『池の水ぜんぶ抜く』で、一躍脚光を浴びている「かいぼり」。その人気の火付け役となったのが、東京西部にある井の頭公園内の井の頭池のかいぼりだ。池の水を抜く魅力に迫る。

東京都武蔵野市と三鷹市にまたがる都立井の頭恩賜公園で、初めてかいぼりが行われたのは2014年のこと。その時に、水のなくなった池から出てきたものがすごかった。ブルーギルやブラックバスなどの外来魚の他に、自転車が200台以上、バイクや原付、ショッピングカートに家電製品といったものまで、よくもまあいろんなものを投げ入れたものだ。

そもそもかいぼりとは、池の水を抜いて底の泥を天日で干すことによって水質の改善を促し、また外来魚などの生物を捕獲することで、在来生物が生息しやすい生態系を整えることだ。

しかしながら、それまで水面下にあった得体の知れないものが出てくるところに、人はなぜか妙にワクワクした気分になるのも否めない。泥にまみれてかいぼりに参加することで、自然と触れ合いながら何かを掘り出す高揚感がかいぼりの人気なのだろう。

もちろん、本来の目的である水質改善と生態系の回復効果も著しい。井の頭池では、2017年末から3度目のかいぼりが行われ、外来魚は激減し、モツゴやギンブナ、ニホンスッポンなど多様な在来種が増えてきた。
いま全国各地でかいぼりが行われている。地元での情報に注目して、ボランティア参加をオススメしたい。

Before

今年で開園100周年を迎える井の頭公園。1960年初頭に湧水が減り、かつて一度、池が干上がってしまったこともある。その後は井戸水をポンプで吸い上げ、池に供給してきた。


井の頭公園ではボランティアのかいぼり隊やおさかなレスキュー隊が中心となり魚を捕獲をする。ボランティアの方々が拳を突き上げる姿に、泥だらけになる意気込みが感じられる!?


池の水の排水は専門業者のポンプで行う。おさかなレスキュー隊は水位が下がった池で魚を1箇所に追い込んで捕獲する。捕獲した生き物は、在来種と外来種に仕分けされる。

After

水面の広さ約4万2千平米、水量およそ6万トンの水を抜く作業が、これまでに2回実施され、2017年末から3回目が行われた。池の底から湧く湧水の存在も確認されている。


胴長を履いて、泥にまみれながら魚を捕獲したり、池底からポコポコと湧く湧水に触れられるのもかいぼりボランティアならではの醍醐味。足元は悪いが、気分は清々しい。


池の泥を外に出す浚渫工事や、大型の浄化設備を導入してきたが、水質は改善されなかった。それに加えて、池には長年に渡り投棄された大量のゴミがあった。

そして、色々よみがえる!


過去2回のかいぼりで井の頭池の水質は大幅に改善されてきた。それを示すのが、以前に比べてはるかに豊かになった池の生態系だ。かいぼりに参加することで、その後の池の環境変化も楽しめるというわけだ。

野鳥

巣作りも盛んに!

カイツブリは体長30㎝ほどの水鳥。以前からその存在は確認されていたが、エサとなるエビや小魚が増えたことで、その数が増えている。全国的に数が減っているなか、貴重な存在。

在来種

外来種に負けるな!

2014年のかいぼりでは、外来種の捕獲数が圧倒的に多かったが、かいぼりによって在来種のモツゴやギンブナ、スジエビなどが外来種を圧倒するほど捕獲されている。写真はモツゴ。

絶滅種!?

奇跡が起きた!

井の頭池では絶滅したと思われていた固有種イノカシラフラスコモ。現在でも絶滅危惧1類の水草が蘇ったのだ。水質が改善され、池の透明度が増し復活したとされる。

地域のつながり

一緒に泥んこ!

水を抜いた池では、かいぼり隊員がガイドになり子ども達と一緒に池底を巡るツアーも実施されるなど、かいぼりを通じて数多くの地域住民の交流まで“よみがえる”のだった!

『デジモノステーション』2018年5月号より抜粋。