3倍速い「赤い彗星」の再来!?あのプロ経営者が2010年式アウディ『RS6アバント』を自腹買いした感想は?

普通車より速くて積載量も多い4輪駆動アウディ『RS6アバント』を購入

コラムを毎回読んではイチャモン、いや感想を述べてくれる知人がいる。

先日に至っては会うなり開口一番、「伊藤さん、毎回ゾンビ・アポカリプスに無理やり結びつけるのはそろそろ無理がありませんか?」と。そう言われると連載が続く限りそういう内容しか書かないぞ、と思ってしまうのがこの私である。やはり男としてはブレてはいけない。というわけで今回も“人生万事ゾンビるが価値!”。「〜今買っておいて後悔しない道具たち〜ゾンビ・アポカリプス編 その6」。

さて、このコラムで数回に渡り、どのようなギアを揃えたら無事にゾンビの襲来からも生き延びることができるか? を共有してきた。詳細は本コラムのバックナンバーを参照いただきたいが、私としては生き残りの極意を皆さんにしっかりと伝えてきたつもりだ。

もう充分に教えたし、ゾンビ・アポカリプスに備えた買い物、いや、準備にお金を相当使いすぎている今日この頃。そんな中、自称ゾンビ研究における第一人者でもあり、常にブレない男を目指すこの私の目下の悩みをここで告白しよう。そう、私の愛車サーブ・ヴィゲンらはマニュアルシフトである。そして先日、来たるゾンビ・アポカリプス用に備えて購入したランドローバー・ディフェンダー110(今はもっぱら観賞用)もマニュアルシフトだ。

ギアのシフトチェンジでガチャガチャやって運転するのは楽しいが、万が一ゾンビから逃げる途中で左足を挫いてしまった場合……、ゾンビとの戦い中に諸君を心優しく救ってしまう過程で腕を怪我してしまった場合……。そんなシミュレーションをした場合に、マニュアルシフトの車ばかりを所有していると文字通り致命傷になってしまう。

これを切り抜ける方法を20文字以内で答えよ。この超難関国立大学の入試試験に出てきそうな設問が頭の中をグルグル回るようになって数日が経過。不眠症にまでなってまで考え抜いて出した解決策を共有したい。それは“オートマティック車を用意する”こと。もっと早く気付けばよかったのに♪

そうと決まれば我が愛しの友、カーセンサーネットとグーネットのサイトを入念にリサーチすることで見つけてしまいましたよ、ゾンビ・アポカリプスに備えて買っといて損はないオートマ車。豪雨や泥んこの中を走る事も想定し、かつ、普通の車よりずっと速くて積載量も多い車でかつ4輪駆動。そんな贅沢を叶えてくれるのが、2010年式アウディ『RS6アバント』。

RSの称号にあるようにアウディのAやSとは全くの別物。ランバ・ラル大尉も言っていただろう? “ザクとは違うのだよ、ザクとは”と。それはまさにレーシング部門の頭がおかしい技術者たちが作った化け物車輌だけがつけることを許されたR、RSの称号。大排気量エンジン5リッターV10エンジン、ツインターボで580馬力を叩き出す世界最速のモンスターワゴンと恐れられたアウディRS6アバントですよ。

最新モデルは600馬力オーバーだけど、最新のそれはV8エンジンにサイズダウンするという昨今の省エネトレンドからくる日和具合が気に入らない。やはりここは男らしくV10、そして新車時2000万近くしたモンスターマシンが、今は頑張れば手に届きそうな値段まで落ちてきたこと、そして何よりも大事なのは、前回のコラムで少しだけ触れたアポカリプス用に購入したDJI『Mavic Air』の赤にぴったりの色、超希少なミサノレッドの出物との出逢い!

赤いドローンが赤い車から飛び出したらカッコいいじゃないですか。インド人もゾンビもびっくりすること間違いなし。当然例の如く、夜中の11時59分から12時過ぎまで一晩じっくり検討し、購入しました。モンスターマシン『RS6アバント』、V10ツインターボ580馬力、しかも赤。これはそんじょそこらの車の3倍は速いに違いない。“シャア専用アバント”と名付けよう、勝手に。意味がわからない? 初代ガンダムでも観て勉強したまえ。

そしていよいよ納車の日! のはずがボンネットのワイヤーが切れて整備できず鈑金屋へ持って行きました、と納車延期の連絡。さすが特殊車両だけあって、簡単な部品もドイツ本国から取り寄せないといけないという……。かっこいいじゃないか、RS6!

一週間後に気をとりなおして納車日を迎え、意気揚々とシャア専用アバントに乗り、その恐ろしく下品な加速を楽しみつつ、家路に向かう途中で気がついた。あれ? シートベルトテンショナーがゆるい? 次の日またお店に持っていって、そのままショップへ入院。やはり特殊モデルなので、シートベルトアッセンブリーを本国アウディ社へオーダーしないといけないという……。

しかも手に入るのは二、三週間先。おい! 万が一明日とかにゾンビ・アポカリプスが始まったら間に合わないじゃないか! というのがここ最近の目下の悩みである。

伊藤嘉明(いとうよしあき)/X-TANK CEO。世界のヘッドハンターが動向を注視するプロ経営者。ジャパンディスプレイのCMOも兼任。最新著書は『差異力 知らないことは武器になる』(総合法令出版/1620円)

『デジモノステーション』2018年6月号より抜粋。