SUVの皮を被ったスポーツカー!?ジャガーのコンパクトSUV『JAGUAR ​​E‑PACE』の走りが熱い!

クルマの世界で「ジャガー」といえば、かねてよりスポーツクーペや高級セダンを作り続けてきた英国ブランド。そのため高嶺の花的なイメージを抱いている人が多いかもしれないが、このほど発売されたコンパクトSUV『JAGUAR ​​E‑PACE』はそんなイメージを払拭するモデルとなりそうだ。ジャガーらしい高級感やスポーティな走行性能は継承しながら、451万円〜という手の届きそうな価格帯に設定されたこのマシン。“ベイビージャガー”という愛称の通り、乗りやすいサイズのボディにジャガーらしさを詰め込んだクルマに仕上げられている。

スポーツカーのようなフォルムとデザイン

ジャガーには既に『JAGUAR ​​F-PACE』というミドルサイズSUVが存在するが、今回発表された『JAGUAR ​​E‑PACE』はそれより一回りコンパクト。フォルムは『JAGUAR ​​F-PACE』と共通する部分が見られるものの、実はデザインや走りの性能には同社のスポーツカー『JAGUAR ​​F-TYPE』のDNAが随所に盛り込まれている。 兄弟ブランドであるランドローバーの『レンジローバー イヴォーク』とプラットフォームを共有しているだけに車高は高いが、その流れるようなボディラインはどちらかと言うとスポーティなクーペに近い。迫力あるフロントマスクも走行性能の高さを予感させるものだ。

ロングノーズ、ショートデッキのフォルムやクーペのように傾斜したリアピラーなどはスポーツカー然としたデザイン。
リア周りのフェンダーの張り出しやテールランプ、マフラーエンドの意匠などに『F-TYPE』との共通性が感じられる。

搭載されるパワートレインは3種類。2.0Lの4気筒ガソリンターボは249PSの「P250」と、300PSの「P300」が用意され、最大トルクがそれぞれ365Nmと400Nm。このスペックはスポーツカーと比べても遜色のないと言えるだろう。そしてもう1つは後日日本上陸が予定されているディーゼルエンジン仕様で、最高出力180PS、最大トルク430Nmと、ガソリン仕様よりもトルクフルな走りが期待できる。

今回試乗したのは249PSの「P250」というグレード。ちなみにエンジンも基本的には『レンジローバー イヴォーク』と共通なのだが、ジャガー独自の味付けがされている。

内装に目を向けてみると、その仕上がりはかなりスポーツカーっぽい。どちらかというと居住性を重視したモデルが多いSUVにあって、『JAGUAR ​​E-PACE』運転席はかなりタイトな作りだ。こうした要素にもスポーツカーの『F-TYPE』と共通する部分が多い。それでいて、ユーティリティスペースは広く確保されており、後席の足元が広いので居住性はなかなか良好だ。

レッドを基調としたレザー仕上げのインテリア。ここだけを見ているとスポーツカーそのもの。カラーは自由にカスタマイズ可能だ。
まるで飛行機のようなガングリップタイプのシフトノブ。助手席側からコンソールを区切るように配置されたアシストグリップは『F-TYPE』と同様のデザインで、スポーティさが際立っている。
ラゲッジスペースは通常時で577L、リアシートを折りたためば1234Lと積載性は高い。レールのロックはワンタッチ式で使いやすい。
ウインドウの縁の部分に親子のジャガーをモチーフにしたあしらいが。こうした遊びゴコロもイギリスのメーカーらしい小粋さだ。

リニアなフィーリングはまるでスポーツカー!

ジャガーが手掛けるスポーティなSUVとはどんなものなのか? 実際に乗り込んでみると『レンジローバー イヴォーク』と同じプラットフォームとは思えないほど着座位置が低い。全体の車高は高いものの、ハンドルを握ると目の前に広がる景色はスポーツカーのコックピットという趣き。

走り出すと、サスペンションがかなり引き締められていることに驚く。SUVなのでストロークは長いはずなのだが、しっかりと路面を踏みしめ、グリップの状況を逐一伝えてくれる感覚は、スポーツカーの足回りに近い。これには20インチの大径ホイールと扁平率の低いタイヤが一役買っていそうだ。

245/45の20インチという、かなりスポーティなサイズのタイヤを履いている。

エンジンのレスポンスも素晴らしく、アクセルを踏んだ瞬間、地面を蹴るようにダッシュしてくれる。パワーがあることはもちろんだが、9速の多段トランスミッションが常に最適なギアを選択してくれることの効果が大きいようだ。エンジン音もスポーツカーをドライブしている気分を盛り上げる勇ましさ。特に走行モードを「ダイナミック」に切り替えると、アクセルのレスポンスはさらに鋭くなる。高回転までエンジンをきっちり使うようになるので、さらにスポーティさが増す印象だ。ハンドルに備え付けられたパドルシフトを使って変速すると、ドライブフィールは完全にスポーツカーである。

ダイナミックモードでは、エンジンとステアリング、ギアシフト、サスペンションのそれぞれを個別に設定することが可能だ。

車高の高いSUVの場合、ハンドルを切ってからクルマが向きを変え始めるまで、ちょっとした間を感じるケースがあるが、『JAGUAR ​​E-PACE』はハンドリングがクイックで、変なタイムラグを感じることがない。高速やワインディングはもちろん、たとえ低速でもスポーツ走行を楽しんでいる気分に浸らせてくれるのだ。

ドライブしている感覚は完全にスポーツカー。それでいて、SUVとしてのユーティリティの高さも兼ね備えている。

ボディサイズは全長4110mm、全幅1900mmと“ベイビー”と呼ぶにはやや大柄だが、車体の見切りが良く、タイヤがどこにあるのかがリニアに伝わってくるので、狭い道でも気負わず運転できる。それでいてSUVらしいユーティリティは確保されているので、キャンプ道具を詰め込んでアウトドアに繰り出すのもよさそうだ。スポーツティーな走りで、その道中のドライビングを楽しめるのが最大の魅力だろう。

ちなみに451万円〜という価格設定は兄弟モデルの『レンジローバー イヴォーク』と比較しても50万円以上安く、かなりお買い得。アクティブな趣味も、ドライビングも楽しみたいという人、普通のSUVではつまらないと感じている人はぜひ試乗してみてほしい。

関連サイト

JAGUAR ​​E‑PACEスペシャルサイト(JAGUAR)