“日本一のバーテンダー”に聞いた「バー初心者が最初に頼むべきカクテルって何?」

仕事終わりにちょっと一杯、というときに訪れる行きつけのバーのひとつやふたつ、オトナの男なら持っておきたいもの。そうはいってもバーは緊張するし、何を頼めばいいかわからないという人も少なくはないだろう。今回、そんな悩みをぶつけてみたのが、銀座8丁目にある「BAR AVANTI(バー・アヴァンティ)」のバーテンダーである新井加菜さんだ。

新井さんは先日開催された、世界一のバーテンダーを決める競技会「ワールドクラス2018」のジャパンファイナルで優勝した実力の持ち主。新井さんイチオシの“初心者が頼むべきカクテル”とはどんなものだろうか?

バーは”自分のために使う時間を大事にできる”場所

新井さんが勤務するBAR AVANTIは、オーナー、バーテンダーともに女性という、あまり見かけない業態のバーだ。2010年7月のオープン以来、バー特有の入りづらさをなくすように意識している。

「入り口がガラスになっているので、扉を開ける前に中が見えるようになっています。また、入りづらさを少しでもなくすために、店内は明るめの色調を意識していますね」と新井さん。最近では20〜30代の女性のひとり客も多く、男性客はもちろん、彼女たちもまた自分のために使う時間を大事にしていると感じるそうだ。

まずは味の好みを伝えるべし!

さあ、ここからが本題。“バー初心者が最初に頼むべきカクテル”について聞いてみよう。カクテル初心者であっても、本や映画、ドラマなどで覚えたカクテルが1つはあるはず。まずは試しにそのカクテルをオーダーするといいと、新井さんは話す。

「知っているカクテルの名前を試しに言ってみて、バーテンダーに『強いかも知れませんよ』と言われたら変更を検討してみてください。カクテルを飲み慣れていない人は、“マティーニ”や“コスモポリタン”といった有名どころを注文しがち。お酒が強い人ならいいのですが、これらはアルコール度数が高めなので要注意です」

自分に合ったカクテルを見つけるには、味の好みを伝えることが大切。お酒以外にも、ジュースやお茶、甘い物やフルーツなど、好きなものはなんでも伝えよう。そんななか、新井さんの場合はお客さんに「グレープフルーツが好きかどうか」を聞くという。

多くの人が抵抗なく飲めるのが、ラム+グレープフルーツ+トニックウォーターの『ソルクバーノ』や、ウォッカ+レモン+炭酸水の『ウォッカリッキー』(写真)なのだそう。そう、柑橘系が苦手でなければ、これらのメニューこそが超王道なのだ。

筆者は初めてウォッカリッキーを飲んだが、ウォッカの爽快感とレモンの酸味が相まって、暑い夏はくいっと飲み干したくなる爽やかさがある。しかも、これなら家で自分でも作って飲めるというのがいい。

BAR AVANTIの『モスコミュール』。奥のウォッカボトルにはなんと生姜が漬け込まれている。

ちなみにBAR AVANTIでは、手の込んだ『モスコミュール』が人気なのだそう。生姜を漬け込んだウォッカと自家製の生姜シロップを使用しており、生姜のスパイシーさに由来するキレの良さは、他店ではなかなか味わえない。

バーの傾向を知る手段として、最初にジントニックを注文するのもひとつの手。新井さんによると、「ジンとライム、トニックウォーターを使ったカクテルなので、ここでジンが強ければ他のカクテルもパワフルなのかな、と予想できるし、ライムが多めに感じたらすっきり飲めるカクテルが多いのかも……と推測する目安になるのでは」とのことだ。

新井さん「海外でのカクテル経験を日本にも広めたい」

今回は気さくにバーやカクテルについて教えてくれた新井さんだが、なんといってもバーテンダーとしては2018年の日本チャンピオン。そんな彼女に今後の目標を尋ねてみると、少し意外な答えが返ってきた。

「いろんな知識を身につけたいと思っています。国ごとにトレンドがあるけど、いままではそれを意識したことがなかったんです。世界大会を通じて海外の文化を体験して日本に戻って、海外でのカクテル経験を広めていきたいですね」

世界大会が開催されるのは今年の10月。その頃にはまた新たな経験値を身に着けた新井さんのカクテルを味わいに行きたい。

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