お風呂まで山道2時間半!天国に一番近い野湯で汗とストレスを洗い流そう【アウトドア水遊び】

【新定番 アウトドア水遊び】

連日35度超え! 今年は120%猛暑である。はっきり言って何もする気にならない。水遊びを除いては……。
昔から涼を取るのに一番手っ取り早い方法は、大人も子供も水遊びと言われていたかどうかは知らない。ただ、自然の中で水と戯れていると猛暑のことなど忘れて、涼しく楽しいことだけは間違いないのだ。これからいよいよ夏休み本格シーズン。ここで紹介するような本気の水遊びに興じてみるのはいかがだろうか?

浸かりに行け! 野湯!

野にある湯、と書いて「野湯(やとう)」。普通の露天風呂とはちょっと違う、いわゆる秘境の中の秘湯と呼ばれる温泉だが、行きづらいところにあるほどお風呂に飛び込んだ爽快感はとても高い。大自然の中で大いにお風呂に浸かろう! 身も心も裸でヤッホーだ!

野湯
FIELD BATH

秘湯、野湯、野天など、呼び名は様々だが、アドベンチャー感満載なのには違いはない。車では行けない、歩いて数時間など、辿り着くまでのハードルが高い露天風呂。たどり着くまでにひと汗かいて、お風呂でさらにもうひと汗、これは極楽!

山登りで掻いた汗を自然の中で一気に洗い流す

温泉目指してレッツゴー!


山道はご安全に
駐車場から山登りをはじめて2時間半。ようやくロッヂらしき建物が見えて来る。ここまでのルートは山道だが、適度に整地されていて歩きやすい。


よ、ようやく着いた!
山小屋「本沢温泉」に到着したら雲上の湯まではあと少し。木々をかきわけ、着いた先は絶景の温泉場! 岩場で服を脱いで、お風呂に入ろう! 日本で一番の温泉だ。


脱衣所はないよ!


登山してお風呂!これぞ醍醐味!

お風呂に入るのに片道2時間半 天国に一番近い野湯がありました。


温泉とは言えども、温泉街にあるようなものではない。山登りして片道2時間半、通年営業している露天風呂の中でもっとも高いところにある場所、すなわち“秘湯中の秘湯”がここ、『本沢温泉・雲上の湯(うんじょうのゆ)』だ。

周囲に着替える場所などはなく、もちろん混浴。そしてシャンプーや石鹸などはご法度と、一般的な温泉と比べて制限があるものの、この絶景と山の源泉を求めて絶えず人が訪れるという。

雲上の湯を管理する本沢温泉のスタッフ・西垣静さん曰く「温泉をメインに来る人も山登りメインに来る人も、どちらも多く時期によって異なります。例えば秋ならば紅葉を見に来るついでにお風呂に入る人が多いです。春夏秋冬で比較しても秋が最もお客さんが多いです。紅葉シーズンですね。秋は紅葉に囲まれて入るお風呂になります。とても綺麗ですよ。冬場の雪に囲まれる美しさもあります。春の山は新緑と雪のコントラストです。もちろん山登りのお客さんも多く、赤岳や天狗岳などの行き帰りで利用される方もいます」と、四季折々の良さが魅力とのこと。

周囲にはカモシカや天然記念物のヤマネ(ネズミに似たげっ歯類)、テンなどが生息しているので、うまくタイミングが合えば会えるかも。また、雲上の湯は水着で入ってもOKなので女性でも安心して入浴できる。行って帰って日帰り約5時間の登山はキツい、という人は山小屋を利用しよう。成分が異なる内風呂があり、両方楽しめるのもお得。山登りした人だけが楽しめる野湯の特権だ。

山頂が目的ではない山登り お風呂と言えども装備は完璧に。


野湯は「ちょっとそこまで風呂行って来る」と、気軽にいける場所にないので、それなりの準備は必要。山の中にある雲上の湯ならば登山できる装備が重要だ。中でも登山靴はとても重要で、スニーカーだと足首を捻挫したり、足裏を痛めてしまうことも。

また、トレッキングポールは歩きをサポートしてくれるので、持っていて安心。お土産で売っているような金剛棒だとちょっときついかも。きちんとしたものを用意しよう。

体力に自信がない人や、登山慣れしていない人は無理に日帰りせず、山小屋で一泊しよう。山小屋では宿泊設備はもちろん、ごはんもあるのでだいぶ楽。2時間半かけてお風呂まで行って、一泊して帰路につく。ザックは日帰りか宿泊かで持ち物が異なるので、プランに合わせたものを選ぶこと。

行動食や水なども入れるので、取り出しやすい外ポケット付きのものが望ましい。そして忘れてはいけないのがレインウエア。山の天気は変わりやすく、突然の雨もあるので雨対策はマストだ。傘は片手がふさがってしまうのと、狭い山道ではすれ違いざまの危険性もあるので利用しないこと。ここまでが登山装備の基本ポイントだ。

通年営業の雲上の湯は冬でも入れる。とは言え、数十センチつもる登山道は歩くのも大変。冬の装備をしっかりと準備すべき。困難な道をかき分けたどり着いた温泉は別格。四季折々の表情を感じながらつかる野湯がまた良し。ハードシーズンは無理せず山小屋に泊まることをおすすめする。

小屋・テント泊費用はもちろん、日帰りでも入湯料(ひとり600円)が必要なのでお金は忘れずに。タオルも忘れずに。登山計画書も忘れずに。忘れてもいいのは日頃のストレスだけだ。

移動中のエネルギー補給は体力的にも精神的にも重要。ナッツやチョコレートなど、カロリーが高いものや梅干しや塩タブレットといった塩分補給できるものを用意しておこう。また、山登り中は水場がないので、背負える範囲で飲み水を用意しておくこと。下り用の水は山小屋で補給できる(利用客)。山小屋素泊まりやテント泊は食料も忘れずに。


行動食ってほんと大事!

オススメの道具

タオル
吸汗性に優れる柔らかなパイル地を利用したタオル。110×34cmサイズは、普通の汗拭き使用はもちろん、お風呂後の体拭きとしても効果的。

モンベル
手ぬぐいタオル オーバーラント
価格:1286円

トレッキングポール

軽量かつ剛性に優れたアルミ製トレッキングポール。スライドロック式により、使用時も収納時も楽に行える。100cmから130cmまであり。

ブラックダイヤモンド
ディスタンスZ(100cm)
価格:1万1000円

ザック

デイハイクに適した26Lザック。庫内にポケットがあり、荷物を区分けできるほか、外周のポケット部もシンプルかつ使い勝手が良好。オーバースペック過ぎずちょうどいい。

オスプレー
ハイクライト 26
価格:1万円

レインウエア

縫製箇所をギリギリまで削ることで防水性、耐久性を高めたレインウエア。非常にコンパクトに収納できるので、ザックの中でもスペースを取らない。

モンベル
トレントフライヤージャケット
価格:2万1000円

登山靴

頑丈かつ、適度な柔軟性をも併せ持つ定番トレッキングシューズ。アウトソールが肉厚で、未舗装路からの衝撃を感じさせにくい。それでいて軽量なのもスゴいところ!

キーン
ターギー II ミッド
価格:2万304円

【DATA】

本沢温泉
住所:長野県南佐久郡南牧村海尻 国定公園内
電話:090-3140-7312

雲上の湯を管理する山小屋、本沢温泉。100人ほどの宿泊客に対応できる設備があり、テント泊も可能だ。季節問わず利用者が1番多いのは土曜日で、土日は雲上の湯も人が混むので、お客さん同士で譲り合って利用しよう。詳しくは公式サイトをチェック!

『デジモノステーション』2018年9月号より抜粋。