今買うなら、未来に残す価値のある腕時計。時計のプロが選ぶのはこの3本!

【ママも子供も絶対に怒らないパパの買い物リスト200Over】

季節の変わり目はどうしても物欲が旺盛になる。でも、あれもこれもと欲しいものばかりを買えるほどお小遣いを持ち合わせていないし、買うからには奥様の了承をもらわないといけないときもある。そんな悩めるパパたちのために完全保存版のお買いものリストを作成! 腕時計からキャンプ道具、自転車、家電、パパ用のおもちゃまで、全239種類を集めてみた。純粋に欲しいものというのはもちろん、しっかりと家族や子供のことを考えたセレクトになっているので、ここに載っているものであれば、家族も怒らないはず!?

未来に残したいのは、趣味性があって語れる時計

よほど安価で直せない構造を持たない限り、どんな時計も、残そうと思えば残せる。しかし、プロダクトとしての寿命が長い時計、未来に残したくなる時計にはそれなりの理由がある。

それらは、実用品としての完成度が高いだけでなく、趣味性の高いものであるはず。加えて、多くは人に語れるだけの伝説を持っているはずだ。残ってきた時計、未来に残る時計とは、別の言い方をすると、残したくなる時計のことではないだろうか。

ここではそんな時計をいくつか挙げたい。まずは、セイコーの通称「ツナ缶」こと、1000mダイバーである。そもそも、プロ向けに作られたこのダイバーズウォッチは、一部のプロフェッショナルや、時計愛好家たちが好むものだった。

しかし、高い機能性と「ツナ缶」のようなユニークな見た目、そして深海で圧倒的な防水性を実現するという「伝説」は、やがてこの時計をダイバーズウォッチのアイコンにした。

現在、その1000mダイバーには、機械式自動巻き搭載機、そしてクォーツ搭載機の2種類がラインナップされている。どちらもよく出来た時計だが、個人的に残したいのは、あえてのクォーツ搭載機だ。

載せている7Cクォーツは、正確なうえ、クォーツらしからぬ強い力を持っている。1000mダイバーが、太い針を動かせるのはそのためだ。また、クォーツは衝撃に強いため、ラフに扱っても壊れにくい。

加えて言うと、クォーツ搭載モデルは、機械式自動巻きを載せたモデルに比べて、わずかに小さい。といっても十分に大きいのだが、ケースがチタンとセラミックスのため実は軽くて使いやすい。

もうひとつのお勧めは、ノモス グラスヒュッテの『タンジェント』である。ごくシンプルな3針の手巻きモデルだが、バウハウスの影響を受けたと言われるデザインは飽きが来ないし、文字盤や針のクオリティも高い。今や自社製に置き換わったムーブメントも、パワーリザーブこそ短いが、かなりの精度が出るし、針合わせや巻き上げの感触も良好だ。

いろんなサイズがあるが、個人的なお勧めは、直径35㎜のモデルだ。33mmは着ける人を選ぶし、38mmサイズは全長がやや長いため、細腕の人が着けると、腕から飛び出してしまうだろう。筆者はかつて35mmサイズを持っていたが、実に良い時計だった。この時計が、25年以上に渡ってほとんど変更を受けずに作られ続けているのも納得できる。

そしてもうひとつが、ブラウンの『BN0032』である。かのディーター・ラムスのデザインしたこの時計もまた、ごくごくシンプルな見た目を持つが、実に見やすく、そして使いやすい。直径は40mmもあるが、ラグを短く切ってあるため、時計の直径は短い。そのため、腕に載せると取り回しがいいのだ。加えて、価格は2万円ちょっと。名ばかりのファッションウォッチを買うならば、絶対に本作を手にすべきだろう。

セイコー プロスペックス
SBBN025
価格:23万7600円

外部の衝撃から時計を保護する外胴プロテクターを装備。その独特な外観から「ツナ缶」と呼ばれ親しまれるダイバーズウォッチ。

ノモス グラスヒュッテ
タンジェント TN1A1W2
価格:25万9200円(10月1日からの新価格)

バウハウスの影響を強く感じさせる視認性の高いデザインが真骨頂。定番『タンジェント』は同社の代表作でありロングセラーモデル。

ブラウン
BN0032 レザー
価格:2万2500円

シンプルで機能的なブラウンのデザインコンセプトを体現。オリジナル発表当時のディーター・ラムスの思想が息づくリプロダクトモデル。

広田雅将(ひろたまさゆき):高級腕時計専門誌『クロノス日本版』編集長
時計ライター/ジャーナリストとして活動する傍ら、高級腕時計専門誌『クロノス日本版』の編集長を兼務。国内外の時計賞の審査員を務めるほか、多くの講演も行う。

『デジモノステーション』2018年11月号より抜粋。