餃子も唐揚げも最&高!わざわざ沼津に行く価値アリの名店発見!!

#13

豊亭 本店
居酒屋


静岡県/沼津市
住所:静岡県沼津市添地町135
営業時間:17:00~22:00(L.O)
休:月曜日

近いうち、この店に来るためだけに沼津へ。
今度は餃子を3人前は頼むだろう。

寂寥感ハンターは今月も動いた。富士山はふもとっぱらで行われるキャンプイベントの視察のため、前乗りで沼津にやってきた。もう三回めの沼津だ。僕が寂寥感の虜であることを、本連載で吐露することになったきっかけの場所でもある。

いま日本中でご当地餃子が盛り上がっている。ここ沼津も例外ではない。沼津に来たからには海鮮系をと思っていたが、餃子も目先が変わっていいかもしれない。

早速みんなの食べログで調べてみると、「中央亭」なる店が代表格らしい。11時開店で売り切れ次第閉店。でもまあ、言っても平日だしまだまだ大丈夫だろうと高を括っていたら、見事に暖簾は仕舞われていた。お昼でだいたい終わるらしい。これはハードルが高い。

そのまま街をあてもなく彷徨う。どこか餃子を出している店に飛び込みで、と思うもののコレ! という佇まいの店に出会わない。と、いきなり「本店と同じ味 同じ値段」という謳い文句が目に入る。餃子と唐揚げの店らしい。本店と同じであることをそこまでアピールするとは、逆に本店は相当美味しいんじゃないか? これはその本店に行くしかないだろう。

検索すると「豊亭 本店」はすぐ近くにあった。ゆたかてい、と読む。古いが決して寂れてはいない、なんとも味のある店構え。カウンターには8人も入るだろうか。あとは4人がけのテーブルがふたつ。そんなこじんまりとした店で親父さんと女性二人が忙しそうに働いている。これは当たりだな。

店に入り一人であることを申告。カウンターは満席。とりあえず、と現状空いているテーブル席に通してもらう。メニューには餃子、唐揚げ、野菜炒め、ニラレバ炒め。これにごはんとドリンク。隣のテーブルのサラリーマン諸兄は餃子、唐揚げにニラレバで盛り上がっている。

中華メニューも気になるが、初訪問なので先ずは基本メニューを。生ビール、餃子と唐揚げを注文すると「餃子は何人前?」と返される。もちろん一人前で。そんなに皆大量に頼むのだろうか……。

生ビールとお通しが並べられる。枝豆、よく漬かった感じのお新香。そして小皿になみなみの餃子のタレ。大量に頼むもんなんだな、餃子。

ほどなくして焼きあがった小ぶりな餃子。美味い。いやぁ、丁度良い。餃子らしいテンションの高さ。名店と言われる餃子の多くが皮の存在感が大きすぎる気がするのだが、これは実に良い感じ。餃子を想像し、舌が欲しがっていた味がぴしゃりと収まった。たまらん。追加すべきか? いや、唐揚げがある。ここは様子見が賢明だろう。

カウンターに空席ができた。いつまでも4席占領しておくわけにはいかない。カウンターへの移動を申し出る。するとお礼にと冷奴を出してくれた。なんとも気持ちの良い店。またこの豆腐が美味い。なんなんだこの店。

そしていよいよ唐揚げが登場。個人的に日本三大唐揚げの一つだと思っている自由が丘「とよ田」の中華版と言っても良いだろうか、皮はパリパリ身はしっとり。

ホッピーを頼んだ。氷の入らないいわゆる三冷式。レモンも添えられる。ほんと只者じゃないなこの店は。

唐揚げに塩を振って食べていたら「タレが足りなくなったら言ってね」と声を掛けられた。なるほど、あの量は唐揚げにも使うためなのか。

ホッピーを続けていたら、親父さんから何故かししゃもを渡された。これもサービス? アテが足りなそうに見えたのかな。よく分からないけど、この店なんか良いな。今度は餃子を3人前頼もう。

近いうち、寂寥感目的ではなくこの店に来るためだけに沼津を目指すことになるだろう。

梶原由景(かじわらよしかげ):幅広い業界にクライアントを持つクリエイティブ・コンサルティングファームLOWERCASE代表。デジタルメディア『Ring of Colour』などでオリジナルな情報を発信中。

『デジモノステーション』2019年1月号より抜粋。