生きろ、そなたは美しい…。自然を生き抜く力を鍛えるサバイバル教室で、生命維持に不可欠な5要素を学ぶ【New wave習い事ガイド】

親子で生き抜く力を鍛えていこう
サバイバル教室

我が子には“生き抜く力”を身に付けてほしいと願う親は多い。そこで、自衛隊危機管理&サバイバル教官である川口拓氏が主宰する『WILD AND NATIVE』の教室を取材した。自然にさらされた時に、何をすべきか、親子で学んでいこう。

対象:小学校1年生~
開催日:全国の自治体や学校の主催で開催
定員:約20人
料金:主催団体によって異なる
URL:『WILD AND NATIVE』

自然にさらされたとき、人は無力に等しい


「自然の中では、命の危険と隣り合わせです」と語るのは教室を主宰する川口拓さん。彼は『キャンプでやってみる子どもサバイバル』などの著書があるアウトドアの達人。

「頻発する災害、そしてアウトドアブームの影響もあり、サバイバル方法を学びたいという人は増え、全国各地の自治体などで教室を行っています。今回は、小学校3年生以上の子供が参加するので、火起こし、水のろ過、シェルター作りを行います」(川口さん・以下「」内同)。

まずは授業から始まるが、自分の命にかかわることなので、誰もが真剣な表情。

「生きるために大切な、最低5つの要素を順番に言うと、“空気、シェルター、水、火、食料”です。まずはシェルターが必須です。これがないと低体温で命を落とすことに」

1時間程度の授業が終わったら、屋外へ移動し、実践する。まずは、命を守るシェルター。

「私が伝えているのは、ネイティブアメリカンのサバイバル術を基礎にした“ブッシュクラフト”です。これは、自然と共生するための知恵があふれています。ですから、災害時に使えるだけでなく、自然との一体感を味わうことができます」

この教室に参加すると「これができれば生きていける」という自信がつき、親子の絆も強くなる。

「子どもたちは潜在的にサバイバルが好きです。何かを与えられるのではなく、“今ここにあるものを、活用”するという思考は普段しないから楽しいのでしょう。サバイバルは、創意工夫の連続です。参加者の方からは、子どもが外で遊ぶようになったとか、スマホを見る時間が少なくなったなどの感想をいただいています」

1.授業のテーマは「自分の命をどのように守るか」

実践に入る前に、命を守る基礎知識を学ぶ。この後、屋内ではカッパと新聞紙での体温温存方法や、ロープ一本を多目的に使うロープワークなどを学んだ。

2.屋外に移動して、シェルター作り

シェルターは風雨から身を守る大切なもの。ここでは、1枚の布と2本の支柱、ロープで作る簡易なシェルターの作り方を学ぶ。

3.親子で力を合わせてシェルターが完成!

サバイバルで命を守るために最も大切なのは、体温の保持。風に当たらず、雨に濡れない空間を設けることが最優先。テントのように全面を囲まれていないが、中は思った以上に温かい。

4.ペットボトルでろ過装置を作る

次に大切なのは水!泥水をろ過しよう

自然の中で飲水を得ることは難しい。ペットボトルを使ったろ過装置の作り方を学んだ。まず2本のペットボトルを用意し、それぞれのキャップに穴を開ける。ボトルの底を切り、1本のペットボトルには、下から炭・砂・小石の順に入れてろ過層を作り、もう1本を重ねて完成。

5.30分後にはきれいな水に

水が1回でキレイにならない時は、なんども繰り返すと透明になっていく。

6.2本の棒を使った摩擦熱で火をおこす

ボウ(弓)+スピンドル(火きり棒)をファイヤーボードに摩擦させて“火種”を作る。そのためには、それぞれのパーツがずれないように家族の力を合わせせることが必要。長時間摩擦させると煙が出てくる。

7.麻ひもをほぐしたものに火をうつす

ファイヤーボードに当たっている部分に溜まる黒い粉が火種だ。これをあらかじめ用意しておいた、麻布をほぐしたもので包み、火にしていく。

8.火が着いたらすぐに消火

今回は、火が着いた麻ひもは安全のために水に入れて消してしまうが、本番のキャンプなどの場合は、着火剤に引火させて、焚火にする。火は必要だが危険が伴うことを学んだ。

【子どもをダシに、
2019年は大人も習いたくなる!New wave習い事ガイド】

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『デジモノステーション』2019年1月号より抜粋。