軽バンなのにキャンピングカーに近い寝心地!? ホンダ『N-VAN』は最強の車中泊カーだった【現行車・車中泊ガチ検証】

実録!真冬に累計9泊10日から無事生還 車中泊マスターがガチで検証してみた。
現在、販売されているクルマの中で、車中泊に向いているのはどんな車種なのか?泊まるときの注意点は? そんな疑問に答えるために、車中泊記事を多く手がけるライターが、実際に現行の4車種に乗って様々な場所に足を運び車中泊を体験。そこから見えてきたものとは!?
【Profile】

増谷茂樹:車中泊マスター
「車中泊」という言葉が一般的になる前から多くのクルマで宿泊。過去にはクルマで1週間過ごす体験記事も手がけ、多数の現行車種でも実際に車中泊している。

ホンダ
N-VAN
価格:126万7920円〜

ホンダのベストセラー『N-BOX』と同じシリーズとして開発された軽バン。『N-BOX』とエンジンやプラットフォームを共用するため、商用車でありながら快適な乗り心地を実現している。一般用途向けのグレード展開や、車中泊向けのオプションも豊富で、アウトドアファンからの注目度も高い。

豊富な車中泊オプションで軽とは思えない快適さ

商用向けに開発された軽バンであるため、スペース効率の高さは特筆もの。しかも、そのスペースを活用するための車中泊向けのオプションも豊富に用意されているため、それらを活用するとキャンピングカーに近い快適な宿泊空間を作り出すことができる。運転席までフルフラットにして、そこに専用のエアマットを敷けば大人2人が余裕で泊まることができるだけでなく、床下や天井近くに荷物も収納可能だ。

今回はオプションのマルチボードを使用しているが、これを使わないと大人2人での宿泊は難しい。また、このオプションはボルトで固定されるため、後席の左側は使えなくなる点も注意したい。

車中泊を快適にする設計&オプション

車中泊ユーザー最大の注目ポイントは純正を含めた豊富なオプションが用意されていること。マルチボードやエアマットに加えて、外部電源に接続して室内で家庭用電源を使用できるようにするものや、リアゲートに設置できるタープ、窓を塞ぐことの可能なシェードなど車中泊を快適にするための装備が揃っている。それ以外にも、スペースを有効に活用するためのラックなども用意される。

オートキャンプ場などに設置されている外部電源を車内に引き込み、エンジン停止中に電気製品を使えるようにする外部電源入力キットも純正オプションで用意。

テールゲートを開けた際、その下をプライベートな空間として活用できるテールゲートカーテン。タープやサイドオーニングを追加したような使い勝手だが、こんな物まで純正オプションとして用意されているのがうれしいところ。

車内で寝ていると外部からの目が気になるもの。また、冬は窓から温度が逃げていくため、シェードを貼っておくだけでも防寒には有効だ。そんなオプションも純正で用意されているので、四方の窓をピッタリと塞げる。

ダッシュボードにして簡易的なテーブルに使用できるものなど、小物類も充実。車内のフックやポールなども設置しやすい。

スペース効率を極めた車内空間

商用バンとして開発されているため、車体サイズの割に車内スペースは広大。真四角に近い車室でサイドのパネルも壁のように垂直に切り立ち、平面で構成されているのでサイズ以上に広く感じる。

さらにオプションを使えば、運転席側まで使ってフラットな寝床を作ることが可能で、エアマットの寝心地も上々。キャンピングカー並とまではいかないが、それに近い寝心地を実現できる。

しかも、寝床の下にはキャンプ用品を収納できるほどのスペースが確保できるため、寝ている最中に荷物が邪魔になるようなこともない。軽自動車の規格で、これだけ快適なスペースを作り出せるのは驚きだ。

大開口部

助手席側は後席との間のピラーを廃した構造を採用。これによって荷物の出し入れがしやすいだけでなく、人も乗り降りしやすくなっている。助手席や後席のシートは床と同じ平面に収納できるダイブダウン式でフラットな空間を作り出せる。そして、今回のようにオプションのマルチボードとエアマットを使えば、運転席側まで寝床のように使える。

オプションを使うと……


快適な寝床に

先進安全機能も抜かりなし

『N-BOX』と同じパワートレインや骨格を採用しているため、駆動方式はFFで商用バンにしては乗用車に近い乗り心地。加えて、前方をカメラとミリ波レーダーで監視し、自動ブレーキや前走車を追従するアダプティブ・クルーズ・コントロールなどの機能が使える「Honda SENSING」も装備している。残念ながら、渋滞時の停止や再発進には対応していないが、高速道路では車線を維持する機能も搭載しているので、圧倒的に楽に移動することが可能だ。

カメラとミリ波レーダーで前方を監視する「Honda SENSING」はハンドル右手側のスイッチで起動可能。メーター右側には前走車や車線を検知しているかどうかや、カーナビを起動している場合は次に曲がるポイントなどを表示できる。

車中泊マスター増谷の寝心地インプレッション

エアマットなどのオプションを活用したこともあって、寝心地は今回泊まった4車種の中でも随一。大人2名が足を伸ばして寝られる快適さは特筆もので、そのスペースを軽自動車規格で実現していることもすごい。

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『デジモノステーション』2019年3月号より抜粋。